2017年12月20日更新
ガラムマサラを使っていつもの料理をスパイシーに!使い方をマスターしましょう
ガラムマサラって何かご存知でしょうか。インド料理には欠かさないスパイスで、インドの家庭では広く使われていて、手作りされているものなのだそうです。スパイスが効いた料理は食欲が湧きますし、何と言っても美味しいですよね!ぜひ効能や使い方を知っておきましょう。
ガラムマサラって何?
ガラムマサラとはヒンドゥー語ですが、よくその意味を「辛いもの」と捉えられがちです。しかし、本来はそのような意味ではなく、香りに重きが置かれている香辛料なのです。
ガラムマサラは英語でGaram masalaと書きます。様々なスパイスを使って調理するのが特徴のインド料理には欠かせないミックススパイスの一つです。ミックススパイスですが、混ぜ合わるスパイスの中にはターメリックやパプリカなどの色付けとなるスパイスは使われてはいません。
基本的には辛さはありませんが、チリペッパーや唐辛子を加えて辛さを出しているものもあります。香り付けの用途に利用される場合が多いですが、調理中に使用する場合や、下味をつけるときに使う場合もあります。
ガラムマサラの意味
ガラムマサラの、「ガラム」とは「暑い」や「熱い」の意味のヒンドゥー語であり、「マサラ」とは「混ぜたもの」という意味があるそうです。「暑い」とか「熱い」などという理由は、ガラムマサラを作るときに「熱を加える」ということだそうです。
ガラムマサラは原料のスパイスの種や樹皮などをそのままフライパンでから炒りして、それを砕いて粉にしたものです。辛子のように辛くてホットな意味ではなく、触れて温かいという意味です。
ガラムマサラの原料
ミックススパイスであるガラムマサラは3~10種類ほどのスパイスを原料に作られています。ナツメグ、クローブ、シナモン、クミン、カルダモン、ブラックペッパー、コリアンダー、そしてローリエ、チリペッパーなどがよく基本的な原料に使われます。
ナツメグ、クローブ、シナモンは必ず原料に使用すると言われますが、たとえばナツメグをメース(※)に変えることもあるようです。ガラムマサラは厳格な原料のレシピはありません。同じシェフが作ったといってもいつも同じ配合で作るとも限らないし、地域によってもまた家庭によってもそれぞれ違うレシピがあるのがガラムマサラの原料の特徴です。
たとえば日本の代表的な調味料である味噌も手作り味噌などはそれぞれの家庭によって味の配合があるのと同じことです。インドのガラムマサラも配合のバリエーションが多く、上記にあげた主な原料を使ったものでも、それぞれの分量に無限のバリエーションがあります。
※メースとは・・・ナツメグは種の部分。メースは種の表面の赤い皮の部分を乾燥させたもの。
【関連リンク】
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・ローリエとは……その使い方や効果・効能
ガラムマサラの特徴
料理に用いる際は、香りが飛びやすいので基本的に仕上げにさっと加えて使うものとされています。インドではその家庭ごとに手作りされていることが多く、それぞれの家庭で味が違うものとされています。グリル料理、サラダ、カレーなどの煮込み料理からお茶にもスパイスとして加えることがあるようです。
ガラムマサラの味
ガラムマサラの味はカレー粉のような味です。カレー粉も数種類のスパイスをミックスして作ったミックススパイスですが、そのカレー粉の原料の種類と重なる原料を使って作られるガラムマサラはカレーを作るときのスパイスによく使われます。
カレー粉と違う点は、カレー独特の黄色い色付けをするスパイスがガラムマサラには使われていない点です。ガラムマサラは基本的には辛さはありませんが、チリペッパーや唐辛子を原料に加えて辛さを出しているものもあります。また原料や原料の分量は家庭や地方によって様々なので、カレーの味と言っても複合的な風味を持つスパイシーな味であり、突き詰めて「ガラムマサラはこの味!」とは一概には言えません。
ガラムマサラの効能や効果
ガラムマサラが効いたカレーを食べると、何だか体が熱くなって新陳代謝が良くなりそうな気がします。どのような効能があるのか気になりますよね!
ガラムマサラの成分
インド料理に使われるスパイスは、ターメリックやコリアンダー、クミンのように栄養価の高いものが多いものですが、ガラムマサラもその一つと言えるでしょう。ミックススパイスであるため、含まれる成分はそれぞれ異なってきます。
ガラムマサラの効能や効果
ガラムマサラは、使われているスパイスがまちまちであるため一概にどのような効能があるというのは難しいですが、ここでは、基本的に配合されている3種類のスパイスについてお伝えします。まず、シナモンには食欲増進や発汗効果、鎮静作用などがあります。クローブには消化促進や健胃効果が、ナツメグは循環器系に良い効果をもたらすとされています。
スパイシーな料理に食欲が湧いたり、食べると身体が熱くなったりするのは、これらのスパイスが含まれているからなのですね。
ガラムマサラの使い方
ガラムマサラは、鶏、卵、豆、米など比較的どのような食材にも合いますが、カレーに加えるのがポピュラーな使い方とされています。家庭料理でも普段の野菜炒めや肉や魚の下ごしらえに使うこともできますし、カレーに付け合わせのサラダにヨーグルトと共に加えるとインド風サラダのライタのようになりますよ!
ガラムマサラを手作りする
市販のガラムマサラもお手軽で良いですが、自分でスパイスを調合することで、辛味やスパイシーさを調整できるので使いやすくなります。まずは、基本となるナツメグ、クローブ、シナモンをそれぞれ同じ分量で、さらにローリエを用意します。あとはお好みでカルダモン、クミン、ブラックペッパーを加えます。
ナツメグ以外の材料を全て炒め、火を通したら、あとはナツメグを加えてすり鉢で細かくしたら完成です。炒めて潰すだけなので、簡単にできそうですね。しかも、自家製ガラムマサラは市販のものよりも持ちが良く、きちんと保管すれば数カ月は持つようです。興味がある方は是非作ってみてくださいね。
チキンカレーに
チキンカレーはスパイスからこだわって作ることで、本格的な味になります。ヨーグルト、唐辛子、カットトマト、ジンジャー、にんにく、カレーに欠かせないターメリックなどに加えて、最後の風味づけにガラムマサラを加えます。なお、ガラムマサラは香りが飛びやすいので、加えたらすぐに火を消すようにしましょう。
普通のカレーにも最後にガラムマサラを足すことで、よりスパイシーで深い味わいのカレーになりますよ。
タンドリーチキンに
タンドリーチキンは、スパイスが決め手になる料理ですよね。ヨーグルト、カレー粉、醤油、コショウ、玉ねぎ、にんにく、チリパウダーに合わせてガラムマサラを加えて混ぜ合わせたものに、鶏を1日じっくり漬け込みましょう。あとは220℃のオーブンで30分、焦げないように様子を見ながら焼きましょう。
ガラムマサラについてあれこれ
ガラムマサラについて、ちょっと気になることをまとめてみました。
実際辛いの?
ガラムマサラは、その語源から辛いものというイメージを持たれがちですが、実際のところは食べ物に辛味を与えるというよりも、香り付けの目的で使われています。そもそも、ガラムマサラはミックススパイスなので、辛いものが苦手な場合、自分で調合すれば辛味を抑えることができます。市販のものは、商品によってその辛さがまちまちのようです。
カレー粉とどう違うの?
カレー粉もガラムマサラもいくつかのスパイスを混合したミックススパイスでありますが、前者にのみターメリックという色味をつけるスパイスが含まれています。ちなみにターメリックは、黄色っぽい色味をしています。ガラムマサラを使うと、カレー粉よりさらにインド本場のスパーシーな味わいの料理に仕上げることができます。
何と代用できるの?
ガラムマサラは、カレー粉で代用できます。その場合は使う料理にもよりますが、ガラムマサラとして使う分量より少し少なめの分量に調節した方が良さそうです。
ガラムマサラをカレー以外にも色んな料理に使ってみましょう
ガラムマサラを一振りするだけで、いつものサラダ、炒め物、煮物、ピラフがスパイシーになり、食欲促進につながることでしょう。また、ガラムマサラは手作りできるスパイスなので、ぜひ自分好みの味に調整してみましょう。