2021年3月8日更新

干し貝柱の食べ方。そのまま食べたら3個でお腹いっぱい

干し貝柱

干し貝柱は煮物や炊き込みご飯など幅広い食べ方ができますが、乾燥させたもののため、そのまま食べられるのか疑問に感じている方もいるでしょう。また、干し貝柱は旨みが凝縮されているため、おいしくてつい食べ過ぎてしまうことも。今回は干し貝柱の栄養や賞味期限、ホタテ以外の干し貝柱についてお届けしていきます。

  1. 目次
  2. 干し貝柱とは
  3. ホタテ以外の干し貝柱は?
  4. 干し貝柱の栄養
  5. 干し貝柱を最大に生かす!おいしい食べ方とは
  6. 干し貝柱は食べ過ぎたらどうなるの?
  7. 干し貝柱の賞味期限
  8. 干し貝柱は活用しなきゃ損!

干し貝柱とは

干し貝柱とは、貝柱を茹でて天日干しにした乾物のことを指します。中国料理で活用される食材であり、珍味としても扱われています。そんな貝柱は水で戻して様々な料理に変えたり、お酒のおつまみとして食べられています。

また、干し貝柱は天日に干してあることで旨み成分が凝縮された食品です。貝類の濃厚なおいしさは、子どもから大人まで広く楽しめます。中国では乾貝と呼ばれ、高級食材として活用されています。ちなみに干し貝柱は粒が大きいものほど旨みが濃く感じられ、小さい粒ほど塩気が強くなります。

干し貝柱はそのまま食べられるけど3粒でお腹いっぱい

干し貝柱は水などに浸して戻すという食べ方が一般的ですが、ツウはお酒のおつまみとしてそのまま食べるという方もいるようです。そのまま食べる干し貝柱は少々固いのですが、口の中でいつまでも旨みが残っている状態です。

最初はふやけるまで口の中で転がして、柔らかくなってきたら少しずつ噛みます。噛めば噛むほど味が出てきて口の中いっぱいの大きさになるので、もったいないので少しずつ飲み込んできます。
恐らくお腹の中でも水分を吸って膨らんでいるのか3粒ほどでお腹いっぱいになりますよ。

値段にビックリ…干し貝柱は高級珍味

年々希少価値が上がっている干し貝柱は、手に入れやすいネット通販での利用を検討する方が多いでしょう。その場合、1kg10,000円以上の値段が付いていることがほとんどです。

割れもの入りや選別がされていないものでは多少値段が落ちるものもありますが、干し貝柱は基本的に高級珍味です。また、店によってはコンビニのおつまみコーナーで干し貝柱を販売している場合もあります。少し食べる程度の干し貝柱をすぐに購入したいという方はお近くのコンビニを覗いてみるのも良いでしょう。

ホタテ以外の干し貝柱は?

干し貝柱に使用される主な貝はホタテガイですが、それ以外にもイタヤガイやタイラギなどの貝柱も干し貝柱として活用されています。特にイタヤガイは小粒ながらも濃厚な旨みがあるため、ホタテを使った干し貝柱と比較しても負けない味わいをしています。

干し貝柱の栄養

干し貝柱は低カロリーで高タンパクな食品です。
例えば、干していないホタテはもともと約20%のタンパク質を含んでいますが、干し貝柱に変えることでそのタンパク質は約65%にも跳ね上がります。

毎日の食生活でしっかりと摂取していきたいタンパク質をヘルシーに摂れるのは嬉しい点ですね。さらに、グルタミン酸やイノシン酸、グリシン、アラニンなどの旨み成分で知られるアミノ酸もたっぷり凝縮されています。

また、これらの栄養以外にも、下記でご紹介する干し貝柱の有用成分は疲れた体にとって非常に嬉しいものばかりです。

タウリン

干し貝柱には元気や気力アップのイメージが定着したタウリンが含まれています。タウリンは、肝機能を高めて脂肪肝や高血圧、高コレステロール、高血糖などの多くの方を悩ませる体の異常を抑える働きがあります。

また、解毒のサポートや視力の衰え、疲労、二日酔いなどの日常で起きるちょっとした症状の抑制にも役立ちます。

カリウム

干し貝柱のカリウムは、体内の余った水分とナトリウムを排出する働きを持ちます。下半身のむくみでつらいというときは、干し貝柱でしっかりカリウムを補うと良いですね。また、高血圧も予防する働きがあります。

亜鉛

亜鉛のサプリメントを飲んでいる方も多いですが、干し貝柱には新陳代謝を活発にしたり、髪や肌の代謝を促進させる亜鉛が含まれています。特に小さい子どもには、健やかな成長をサポートするために積極的に摂らせたい栄養です。亜鉛は美しく健康的な髪や肌を維持し、男性機能の改善効果にも働きかけます。

ビタミン12・葉酸・鉄分

干し貝柱にはビタミン12や葉酸もしっかりと含まれています。貧血気味でお悩みの方も多いですから、干し貝柱で効率良く摂取すると良いですね。

干し貝柱は漢方としても活用される

干し貝柱は非常に栄養価値の高い食品として、昔から人々のあらゆる予防や改善に役立てられてきました。漢方として活用されている効能にはのどの渇き、不眠、生理不順、便秘、老化、めまい耳鳴り、入眠困難、高血圧、動脈硬化、食欲減退などの改善に効果を期待されています。

干し貝柱を最大に生かす!おいしい食べ方とは

干し貝柱は乾物になるため、少々扱いづらいと感じている方も多いのではないでしょうか。しかし、風味や旨みがぎゅっと凝縮された干し貝柱は慣れれば様々な料理に活用することができるため、この機会に扱い方を覚えて是非参考にしてみてくださいね。

干し貝柱を戻すときの注意点

様々な食べ方ができる干し貝柱ですが、料理に使う際は戻して調理する方法が一般的です。一点注意したいのは、干し貝柱を水で戻すと栄養が流れ出ている状態になるため、食べる際は戻し汁と一緒に口にできる食べ方が理想です。

干し貝柱を戻す際は、水洗いした干し貝柱をだし汁に入れて冷蔵庫で一晩戻すか、時間がないときは洗った干し貝柱を鍋に入れて熱湯を浸る程度まで入れた後、フタをして30分置いたら酒を加えてほぐれるまで待ちます。

また、手早く戻したい場合は、耐熱皿に干し貝柱、砂糖ひとつまみ、だし汁を入れてラップをし、ほぐれるまでレンジにかければ手軽に戻せます。

干し貝柱の炊き込みご飯

干し貝柱のおいしさを最大に味わえるレシピは炊き込みご飯です。もっちりとしたお米と旨味が凝縮された干し貝柱はうなるほど絶品。噛むほど味が染み出すおいしさです。

作り方はこちら(E・レシピ)

干し貝柱の煮物

干し貝柱のおいしさを生かせるレシピは煮物もおすすめです。こっくりとした醤油の香りと貝柱の風味は外れのない組み合わせです。おかずとしてもおつまみとしてもどうぞ。

作り方はこちら(みんなのきょうの料理)

白菜の蒸し煮

あっさりと食べやすい白菜と干し貝柱を使った蒸し煮も手軽でおすすめです。とろとろで食べやすく、蒸し煮にすることで干し貝柱の旨みもグッと感じられる食べ方です。

作り方はこちら(みんなのきょうの料理)

サンラータン

疲れて食欲のないときでも食べると元気が出るサンラータンも干し貝柱を生かせるレシピです。マイルドな酸味に隠れた旨みと、突き抜ける香りの良さがおいしい一品です。

作り方はこちら(みんなのきょうの料理)

干し貝柱は食べ過ぎたらどうなるの?

何度でも口に入れたくなるおいしさを持つ干し貝柱ですが、ついつい食べ過ぎてしまったということもありますよね。どのような食べ物もほどほどに抑えるのが一番ですが、干し貝柱は食べ過ぎると亜鉛の過剰摂取になる可能性があります。

栄養豊富で亜鉛ももちろん重要な栄養ですが、摂り過ぎると吐き気や嘔吐などの症状が出る場合があります。適度に食べれば体にうれしいことばかりですから、1日数粒をおいしく食べましょう。

しかし、亜鉛のサプリメントなどを常飲している方は、干し貝柱の食べ過ぎによって過剰摂取になる場合があるため、その点は注意が必要です。

干し貝柱の賞味期限

干し貝柱の賞味期限は多くのメーカーで1年に決められているものが多いようです。2年の賞味期限が設けられている商品もありますが、おいしく食べるためには早めに食べ切った方が良いでしょう。

しかし、干し貝柱は湿気に弱いため、冷蔵庫や密閉された容器で保存状態を良くすると状態によっては5年、10年経っても食べられる場合があります。

カビの発生が確認できるものや、風味が悪くなっているものは避けた方が良いですが、異常が感じられなければ問題なく食べられることも多いようです。

しかしながら、賞味期限を過ぎているものは体に影響がないとは言い切れませんので、期限が大幅に過ぎているものは口にしない方が良いでしょう。
また、干し貝柱の理想的な保存環境は、温度5~15℃、湿度60%です。

干し貝柱は活用しなきゃ損!

食材としてやや難易度が高いと感じられる干し貝柱ですが、調理に慣れてみると戻したダシ汁も料理に良いアクセントを与えてくれます。もちろんそのまま食べても濃厚な貝のおいしさを味わえ、体にとって嬉しい栄養もたっぷり摂ることができます。まだ干し貝柱を食べたことがないという方は、この機会に是非食べてみてはいかがでしょうか。