2020年3月13日更新
追熟する果物・追熟しない果物の一覧
王道な桃やメロン、ぶどうから始まり、珍しいヤマモモなど美味しい果物はたくさんありますが、追熟する果物と追熟しない果物について熟知しているという方は少ないでしょう。果物は基本的に購入したらすぐ食べる、というのが一般的ですから、それぞれの果物をリスト形式にしてお届けしていきます。
追熟する果物と追熟しない果物…なんでも冷蔵庫は×
果物と言えば口の中でもったりと甘い果実が広がる美味しさが魅力的ですが、購入した果物は冷やすことで鮮度が保てると思っている方も多いことでしょう。
しかし、冷蔵庫で保存していた果物をいざ口にしてみると水分の量が少ないと感じたり、黒く変色して泣く泣く捨ててしまった…という経験をした方も多いことでしょう。
実は果物は一概に冷蔵庫などの暗くて冷たい場所に保存すれば長持ちする…というわけではありません。果物には果物が持つ性質があるため、そういった点をそれぞれに合わせてチェックすると購入した果物が冷蔵庫で保存に適しているのかそうでないかが分かります。
追熟とは
果物や野菜などは収穫してからより甘さや柔らかさを追求するために一定期間眠らせる工程を踏むものがあります。
これを「追熟」といい、この追熟を行うことで普段私達が口にしている甘くて実が柔らかい果物に変身するのです。何気なく食べている果物は、スーパーや青果店で既に美味しそうなのですが、その背景には収穫後、きちんとした環境で甘みと実の柔らかさを向上させるためにじっくりと眠らせた果物ということになります。
ただし、購入した果物もいざ食べてみると甘くない、実が硬いといった追熟が未完成なものもあるため、そんな果物と遭遇した際は是非追熟する方法を知って甘く口の中でほどけるような柔らかい果物にしてあげましょう。場合によっては家庭でも追熟させられるものもありますよ。
追熟する果物一覧
- キウイフルーツ
- ラ・フランス(西洋ナシ)
- メロン
- バナナ
- すもも
- マンゴー
- パパイヤ
- チェリモヤ
- ドリアン
- パッションフルーツ
- 桃
- 柿
- ヤマモモ
- グレープフルーツ
- スターフルーツ
- あんず
- 温州みかん
- なつみかん
- はっさく
- いよかん
- ぽんかん
- 梅
- プルーン
- マンゴスチン
追熟しない果物一覧
- パイナップル
- りんご
- イチゴ
- ぶどう
- スイカ
- 和梨
- ビワ
- イチジク
- サクランボ
- ブルーベリー
- ライチ
- ドラゴンフルーツ
追熟に最適な環境とは
果物は基本的に繊細な食べ物のため、自宅で追熟する際の条件は室内の温度を15~20℃程度に管理し、直接日が当たらない風通しの良い場所を選んで追熟しやすい環境を作ってあげましょう。
しかし、購入してすぐ食べられないという場合もありますよね。そんなときは、追熟させたい果物を冷気の影響が少ない野菜室に入れ、食べる予定の何日か前に取り出して常温で数日間追熟するのがベストです。
追熟を早く進める方法
実際に追熟してみるとあまり時間はかからないのですが、それでも一刻も早く追熟した果物が食べたいという方もいるかもしれません。そんなときは熟したバナナやりんごなどと一緒に密封できるビニール袋などで放置してみましょう。
りんごや熟したバナナには、「エチレンガス」というホルモンが出ているため、このエチレンガスのおかげで未熟な果物に負荷がかかり、追熟を早めようとする力が働きます。
しかし、りんごから発するエチレンガスは全て一定ではなく、ジョナゴールドや王林などの品種によってこのエチレンガスの生成量が異なります。りんごの品種の中でエチレンガスの生成量が多いのは、「つがる」や「黄王」などになります。
地域によってはあまり見かけない珍しい品種もあるかもしれませんが、これらの品種が見当たらない場合は、王林やジョナゴールドなどの品種でも追熟を早めるには問題ないでしょう。
追熟して食べ頃になった果物の合図
購入した果物が固い、甘くないという場合は、家庭で追熟を行う方もいると感じますが、果物が追熟した合図は果物によって合図が異なります。
バナナであれば表面に黒いポツポツとした斑点が出てきたら食べ頃になり、桃ならば指で押すと少しヘコむ、マンゴーなどの南国のフルーツであれば皮に艶が出現し、触れるとベタつくなど、それぞれに若干食べ頃のサインが違うのです。
しかし、固くて美味しくない果物は追熟を行うと甘い香りが立ち込め、触り心地も柔らかくなっていくため「甘い香り」と「柔らかさ」の二点は追熟の目安と捉えて良いでしょう。
追熟する果物と追熟しない果物の区別を
追熟する果物と追熟しない果物についてお話しさせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。果物は甘くてみずみずしい味わいがするため、保存環境にあまり違いはないと思いがちですが、実は追熟すると更に美味しく甘さが増すものもありますから、果物の状態を見ながら追熟が必要かどうか参考にしてみてはいかがでしょうか。