2017年11月22日更新
カレーを作る際のクミンの使い方。クミンを使うタイミングはココだ!
カレーを作るときに欠かせない香辛料クミン。カレーの香りはクミンの香りだとも言われるカレーの代表的な香辛料です。しかしカレーを作る際どのタイミングでクミンを加えたらよいのでしょうか。今回はカレーを作るときのクミンの使い方と入れるタイミングを調べました。
カレーを作る際のクミンの使い方
クミンは独特な芳香とほろ苦さやわずかな辛さがある香辛料です。インド料理をはじめエスニック料理には欠かせないスパイスです。カレー作りにももちろん欠かせないスパイスであるクミン。カレーを作るときは市販のカレー粉を利用する方も多いと思います。市販のカレー粉の原料の中にもクミンはもちろん配合されています。
クミンは原型の種をスパイスとして使うクミンシードと、種を粉状にしたクミンパウダーがあります。
カレーを作る際のクミンの使い方は、クミンシードを使った場合とクミンパウダーを使った場合とでは使うタイミングが違い、カレーの具材になるものが野菜であるか肉や魚介であるか、また肉の種類によっても使用するクミンの量に違いがあるため、一概にこれがカレーを作るときのクミンを入れるタイミングであるとか、この分量がカレーを作るときのクミンの量だとは断定できかねるところがありますが、今回は定番のカレーを想定してご紹介していきます。
クミンを使うタイミングは?
クミンは原型の種のまま使うものと、種を粉状にしたパウダー状のものがあります。カレーを作る際にクミンを使うタイミングは原型の種のまま使うクミンシードと粉状のクミンパウダーを使うのとでは加えるタイミングが違います。
クミンシードを利用するときのタイミングは具材を炒める前
原型の種状のスパイス、これをホールスパイスといいますが、このホールスパイスを使うときの調理方法には、調理の前に弱火で温めた油の中にホールスパイスを入れて油に香りを移し、それからその油で具材を炒めるという調理方法があります。この調理方法で最初に油に香りを移すホールスパイスのことをスタータースパイスと呼び、スタータースパイスの代表にクミンシードがあげられます。
というわけでクミンシードを使ってカレーを作るときはフライパンに油を入れて火にかけ、油にクミンシードの香りを移してからその油で具材を炒める。
すなわちクミンシードを使った際のクミンを使うタイミングは、具材を炒める前の最初のフライパンの油の中に入れるのがカレーを作るときのクミンを入れるタイミングです。クミンの香りが立ってきたら、具材をその油でよく炒めそしてほかの香辛料を入れて煮込みます。
熱した油の中に初めにクミンシードを2~3粒入れてみて、しばらくしてシューシューと細かい泡が出るようになったら残りのクミンシードを入れて、焦げないように弱火で炒めて油に香りを移します。クミンシードを使ってカレーを作るときは調理の一番初めに使うのがクミンの香りを引き立たせるタイミングです。
クミンパウダーを利用するときのタイミングは具を炒めた後
クミンパウダーを利用してカレーを作るときは、野菜類を炒めて野菜から出た水分がある程度飛んだ後に、ほかのカレーの材料に加えるスパイスと一緒にクミンパウダーも加えます。そして肉や魚介などメインの具材を加えて軽く炒めたら、鍋に移し水を加えて煮込みます。クミンパウダーを使うときは、野菜類を炒めたあと、ほかのスパイスと一緒に加えるのがクミンを使うもっともよいタイミングです。
クミンパウダーは手軽に使えるので便利なですが、クミンシードに比べると香りが早く落ちてしまいます。ハンバーグを作る際にひき肉に混ぜたり、肉や魚の生臭さを抑えるには使い勝手が良いのですが、クミンパウダーは加熱したり時間が経過すると香りが弱まってしまうことがあります。カレーを作るときはできれば原型の種のタイプのクミンシードを利用する方がおすすめです。
市販のカレー粉やルーを用いず自家製のカレー粉を作ってカレーを作る場合、クミンのほかにコリアンダー、カルダモン、オールスパイス(クローブ、ナツメグ、シナモン、ブラックペッパーなどが配合されたミックススパイス)、チリペッパー(乾燥した赤唐辛子、クミン、パプリカ、オレガノ、ガーリック、食塩などが配合されたミックススパイス)、ターメリックなどのスパイスを使います。
料理の初めに使う油にそのスパイスの香りを移してより香りを引き立てる調理方法に使うスタータースパイスの代表にクミンシードがあげられると話しましたが、スタータースパイスはコリアンダーシードやカルダモンシードもスタータースパイスとして活用できます。
クミンパウダーを使ったときは、ほかのスパイスでスタータースパイスにできるホールスパイスが手元にあるなら、それをスタータースパイスとして利用し最初に使う油に香り付けして使うこともおすすめです。
市販のカレー粉を使った際のクミンの使うタイミングは下準備段階
市販のカレー粉やルーを利用してカレーを作る際は、下準備のタイミングで具材の肉類や魚介類などにクミンパウダーをふりかけて使うと生臭さを抑えることができ、カレーの味をよりよくすることできます。
カレー粉を作る際のクミンの量
自家製のカレー粉もスパイスをそろえると簡単に作ることができます。
自分でカレー粉を作るときはクミンをどのくらいの割合で加えるとよいのか、自家製カレー粉に配合するスパイスと共にご紹介します。
以下にご紹介する分量は、スパイスとハーブを扱う大手食品メーカー「S&Bエスビー食品株式会社」が提示する自家製カレー粉の大さじ2杯半(カレー4~6皿分)の中辛カレーを想定した分量であり、スパイスはすべてパウダータイプのものを使用したものです。自家製カレー粉を作る場合のクミンの分量とその他カレー粉に必要なスパイスの分量の目安にしたうえで、味は好みで加減してください。
<香りのスパイス>
- クミン・小さじ1/2(多めに入れるとインド風になる)
- コリアンダー・小さじ1/2(多めに入れるとインド風になる、とろみを付ける効果もある)
- シナモン・小さじ1/2(具材にひき肉を使ったときは多めに入れる方がよい)
- カルダモン・小さじ1/3(多めに入れるとすっきりした香りになる)
- クローブ・小さじ1/4(香りが強いので入れすぎに注意する)
- ローリエ・小さじ1/4(入れすぎると苦くなる)
- オールスパイス・小さじ1/4
- ガーリック・小さじ1(多めに入れると旨みが強くなる)
<色を付けるスパイス>
- ターメリック・小さじ3(独特な香りがするが熱を加えると消える、カレーの黄色をだす)
<辛みを出すスパイス>
- チリペッパー・小さじ1/4(辛みが付きやすいので量に気を付ける)
- ジンジャー・小さじ1/2(辛みと共に後味をすっきりさせる効果がある)
- ブラックペッパー・小さじ1/2(ピリッとした辛みを加えられる)
クミンを使ってカレーを作ろう
ミンはカレーを作るには欠かせないスパイスです。原型の種のまま使うタイプのクミンシードと粉状になったクミンパウダーの2タイプのクミンがあります。それぞれカレーを作る際の使い方とカレーに加えるタイミングが違います。カレーに使う場合はクミンシードをスタータースパイスとして使う方がよりクミンの香りを引き立たせることができます。自分でカレー粉を作る場合は、今回ご紹介した大手食品メーカーの「S&Bエスビー食品株式会社」が提示するクミンの分量とカレー粉に必要なスパイスの分量を目安に、味を加減して上手にクミンを使って美味しいカレーを作ってみてください。