2017年12月22日更新

クローブにはこんな効能まで!その効果的な使い方とは?

クローブの花

クローブと聞くと、まっさきにカレーを思い浮かべる人も多いと思います。
また、限られた用途にしか使えないから常備はしないという人がほとんどではないでしょうか。
ですが、クローブとは、料理に使うだけではもったいない効果や効能があるスパイスなのです。その成分や使い方を知って、これからの健康や美容に役立ててみませんか。

  1. 目次
  2. クローブとは…その成分と特徴
  3. クローブの効果・効能とは?
  4. クローブの効果的な使い方とは?
  5. クローブを美容と健康に!効果的な使い方とは?
  6. クローブって、なにかで代用できる?
  7. 最後に……クローブを使うときの注意点や副作用

クローブとは…その成分と特徴

クローブ

クローブって何?

クローブとは、スパイス(香辛料)の一種。和名で「丁子(ちょうじ)」と呼ばれています。
熱帯・亜熱帯地方に生息するクローブのつぼみを乾燥させたもので、スパイスの中で最も強くて刺激的な香りをもつといわれています。
それでいてバニラのような甘さがあるので、料理はもちろん、アロマやポプリとしても重宝されているのです。

クローブの成分とはどんなもの?

クローブに含まれる成分とは、主にオイゲノール、カリオレフィン、メチルサリシレイト、ピネン、ケトン、バニリンなど。
これらには酸化防止や抗菌防腐作用、ほかさまざまな効果や効能があるので、健康や美容に役立つことが大いに期待できます。

クローブの効果・効能とは?

クローブの効能その1・抗酸化作用

クローブには抗酸化作用があり、胃腸の調子を整えたり、消化を促したりします。
胃腸の調子がよくなることで血行も良くなり、動脈硬化や冷え性が改善される例も少なくありません。

クローブの効能その2・鎮痛、抗菌効果

クローブには、強力な鎮痛効果と抗菌効果があります。そのため、局所麻酔にもちいられるなど、医学的にも大活躍。中国では、丁香(チョウコウ)という名の漢方薬としてもちいられるほどなのです。

クローブの効能その3・なんとメンタルを安定させる効果まで!

クローブには、気分が落ち込んでいるときは意欲を高めてくれ、興奮しているときは心を鎮めてくれる嬉しい効果があります。
また、記憶力がよくなることもわかっています。

クローブの効果的な使い方とは?

料理の香りづけにクローブ

クローブは、とても強い香りをもったスパイスです。そのため、肉の臭み消しなど、料理に活かすのが一般的。その場合は香り成分が出やすいようにクローブに切り込みを入れ、肉にまぶして使います。
また、何かのにおいをごまかすためだけでなく、お酒などのにおい付けに使ってクローブの香りそのものを楽しむこともあります。

スープや紅茶などにクローブの効果を

血行の改善や抗酸化作用など、嬉しい効果がたくさんあるクローブですから、できれば体内に取り入れたいもの。
その場合におすすめなのは、スープや紅茶などに混ぜて飲むことです。クローブに切り込みを入れたら取り出しやすいように布袋に詰め、スープや紅茶の中に入れましょう。

クローブはアロマとしても優秀!

その他、クローブの精油を買ってきてアロマを楽しむのもいいでしょう。
心が落ち着き、勉強や仕事をはかどらせてくれますよ。
また、ニキビや吹き出物、水虫などに悩まされているときにもクローブ精油の抗菌作用が役立ちます。

つらい虫歯や歯痛にもクローブ

虫歯からくる歯痛は本当に耐え難いものですが、そんなときにもクローブがその痛みを和らげてくれる可能性があります。昔ながらの知恵では歯痛には正露丸を詰めると良いという話を見聞きしたことがある方もいるかもしれませんが、クローブ臭いや味はまさに正露丸です。正露丸の主成分がクローブというわけではありませんがクローブ(丁子)から採れるオイルには強い殺菌作用があり虫歯が原因で痛むときに塗ることで痛みがなくなるそうです。

【参考リンク】
・漢方薬局2代目薬剤師の挑戦! http://kanpolife.eshizuoka.jp/e204340.html

クローブで口臭予防

クローブが持つ効能には唾液を分泌させ、殺菌効果や整腸作用、抗酸化作用などがあります。口臭が発生する原因には様々なものが考えられますが、クローブが発揮する効能は口臭を予防する期待を大きく持つことが可能です。

まず口臭を予防するためには唾液の分泌が必要不可欠です。カサカサで乾燥している口のニオイは多くの方がご存じのように強い不快感のあるニオイを放ちます。唾液が分泌されると口の中の粘膜を守ってくれることで消臭に繋がります。

また、殺菌効果があることで口の中だけではなく、舌に付着する白い汚れ「舌苔」の減少にも繋がります。また、口臭は胃の中の食べカスが残っていても発生するため、整腸作用のあるクローブは口臭予防にはぴったりなのです。様々な角度からあらゆる口臭の原因を絶ってくれるクローブは口のニオイを気にする方にとって手放せなくなるほど活用できるものと言えるでしょう。

クローブでゴキブリ対策

刺激的な香りがするクローブはその香りの強さから虫除けにも使うことが可能です。家の中では害虫とされるゴキブリなどに特に効果があると言われています。クローブはスーパーなどの店で200円程度で購入可能のため、スパイスとして販売されているクローブをティッシュや小皿などの上に少量置き、ゴキブリや虫が出そうな箇所に設置しておくと良いでしょう。

また、ヨーロッパなどの地域で歴史の深い「オレンジポマンダー」という香り玉を設置しても良いでしょう。柑橘系のフルーツにグローブを乾燥させた状態で刺し、作成します。クローブと柑橘系をミックスした香り玉はものによっては3年程度香りが持続することもあるため、非常に持ちが良く、コスト面から見ても簡単にゴキブリなどの虫除けをすることができます。

クローブを美容と健康に!効果的な使い方とは?

コレステロールの低下にクローブ

クローブには中性脂肪やコレステロールレベルを減少させる働きがあります

クローブの使い方:10グラムのクローブパウダーを食事に加えるか、食後に一個のクローブを噛みましょう。
また、ぬるま湯に10グラムのクローブパウダーを溶かしたものを朝一番で飲む習慣をつけると、特に効果が高いことがわかっています。

口の中のケアにもクローブ

クローブは、口の中の有害な菌をやっつけてくれるので、痛みや炎症、口臭などの改善に効果があります。

クローブの使い方:痛みや炎症の場合はクローブの精油を塗るのが効果的。口臭の場合は一個のクローブを噛むか、クローブを使ってうがいをするのがいいでしょう。
うがい薬のつくり方:鍋に水と数個のクローブを入れて2分ほど沸騰させます。それを十分冷やせばうがい薬の出来上がりです。

息苦しさや痰のつまりにクローブ

クローブに含まれるオイゲノールは、胸や副鼻腔に影響したり、痰に作用したりと、呼吸を楽にする効果があります。

クローブの使い方:鍋に200ミリリットルの水、つぶしたクローブを3~4個、黒コショウ1粒、ホーリーバジル少量を加えて火にかけます。沸騰したらしょうがをひとかけら加えて火を止め、布やキッチンペーパーでこしましょう。あとは、そこにスプーンいっぱいのはちみつを加えれば飲み薬の出来上がりです。

関節痛にもクローブが効果的

クローブの鎮痛効果と炎症を抑える効果が、リウマチや他の関節炎、関節痛をやわらげてくれます。

クローブの使い方:お湯にクローブの精油を入れ、患部をつけましょう。もしくは、つぶしたクローブ数個か、レンジなどで熱したクローブ数個を布に包んだものを患部にあてても効果があります。(クローブを潰す場合は冷たいままで、潰さずに使う場合はあたためて使うこと。刺激が強いので、くれぐれも潰したクローブはあたためないようにしましょう)

喉の痛みにもクローブが効果的

クローブの鎮痛効果は喉の痛みにも有効。喉が痛みは、ときにかゆみを伴いますが、クローブはそのかゆみの解消にも効果があります。

クローブの使い方:大さじ1のはちみつにひとつまみのクローブパウダーを加え、8時間ほど寝かせると喉に効く薬の出来上がりです。

リラックスとストレス解消にもクローブ

オイゲノールには筋弛緩薬作用がある上、媚薬として用いられることもあります。そのため、リラックスしたり、心を落ち着かせるにはうってつけだといえるでしょう。

クローブの使い方:お風呂にクローブの精油を数滴入れてあたたまりましょう。もちろん、精油を部屋の芳香剤として使っても効果があります。

クローブって、なにかで代用できる?

クローブを常備している人はあまり多くないでしょうから、何かで代用できたら便利ですよね。
料理にクローブを使う場合、その主な目的は香り付けですから、シナモンやナツメグで代用できないことはありません。また、五香粉(ウーシャンフェン)にはクローブも含まれています。
ですが、すでにお伝えしたとおり、クローブの魅力は香りだけではなく、さまざまな効果・効能にあるのです。
これを機会にクローブを買い求め、日々の健康や美容に役立ててみてはいかがでしょうか。

五香粉(ウーシャンフェン)を上手に使って料理にワンアクセント!

最後に……クローブを使うときの注意点や副作用

薬としても使えるのだと知ったとき、副作用はあるのかどうか気になる人もいるかもしれませんね。
ですが安心してください、クローブには、副作用らしい副作用はありません。

ただし、クローブは非常に強い効果のあるスパイスです。使いすぎは、目的以上のはたらきをすることが考えられますから、その点には注意が必要です。
たとえば、胃腸の調子を整えたくてクローブを飲んだのに、量が多すぎたために胃の中の良い菌までやっつけてしまっては元も子もありません。

ですから、クローブを摂取するときは一日大さじ2杯までを目安に。
精油などで直接肌に使う場合は、身体用なら0.5%以下の濃度、顔用なら0.25%以下の濃度のものを使うようにしましょう。

これさえ守っていればクローブは健康に美容にと大活躍してくれますよ。