2019年7月7日更新
サザエのつぼ焼きの蓋の開け方
浜辺で網焼きしているサザエのつぼ焼きは夏の風物詩的な存在です。でも蓋の部分が硬くて開けるのが大変そうです。そこで今回はサザエについてリサーチしました。サザエの旬、つぼ焼きはどのくらい焼けばよいか、上手な蓋の開け方、下ごしらえなどサザエのつぼ焼きに関する情報を盛りだくさんにご紹介します。
- 目次
- サザエの旬は春から夏
- サザエの上手な蓋の開け方
- つぼ焼きにする前の下ごしらえ
- サザエのつぼ焼きの焼き時間
- サザエの日持ち
- サザエにアレルギーの心配はあるか?
- サザエのつぼ焼きを上手に焼いて美味しく食べよう
サザエの旬は春から夏
サザエの旬は春~夏、3月~7月が美味しい旬の時期です。年間を通じて流通していますが、サザエの産卵期は初夏~夏にかけてなので、産卵期前のこの時期はたくさん栄養を蓄えていることから最も美味しい旬の時期だと言われます。6月がサザエの解禁になっている地方もあります。
角のあるサザエとないサザエは味が違うの?
サザエには殻に角があるものと、ないものがあります。外湾で育ったサザエはその環境から角があり、内湾で育ったものには角がありません。角のある方がつぼ焼きにした時に見栄えがするので値段が高いですが、角のあるサザエもないものも味にかわりはありません。
また大きさも大小と違いがありますが、大きくても小さくても味にかわりはありません。一般的には日本海側のサザエはあまり大きく成長しませんが、太平洋側のサザエは殻高が20cmを超える大きなサザエもあります。
サザエの上手な蓋の開け方
サザエの口には硬い蓋が付いていますが、ここを外して身をとりだして下ごしらえします。
蓋の開け方はステーキ用のナイフやフルーツナイフを使い、ナイフを殻と蓋の隙間に差し込み、貝全体の中心側にナイフを入れます。差し込んだナイフは反時計回りに、そしてサザエを持っている手は時計回りに動かすと貝柱が切れて蓋が開きます。
大体はナイフを差し込めば外れますが、活きのいいものは特に蓋が硬いです。
ちなみに浜辺などで小ぶりのものをそのままつぼ焼きしたサザエの蓋の開け方も同様ですが、焼き立ては殻や中の汁が大変熱いので、やけどに気を付けて開けてください。
つぼ焼きにする前の下ごしらえ
つぼ焼きは、最も簡単にサザエの持ち味を引き出してくれるサザエの調理方法です。小ぶりのものならそのまま焼けばいいです。浜辺で網焼きするような場合は、表面を軽く洗い、蓋の付いた口を上に網の上に置いて焼きます。
家庭でサザエをつぼ焼きするときは、蓋を開けて、下ごしらえをしてからつぼ焼きにするとより美味しくいただけます。
サザエの下ごしらえ
- サザエの殻から中身をだします。蓋を開けると蓋に身がついているので蓋と身を切り離します。蓋を開けた時にワタも一緒にとり出せるとよいのですが、そのような場合はあまりありません。ワタが付いてこないときは、小指を使ってサザエの殻の中のワタを取り出します。触っているとワタと殻が付いている個所があるので、そこを指で剥がします。剥がれたら指をくるりと回すとワタが出ます。
- 下ごしらえでワタの部分は、白く見える部分と肝以外は捨ててしまいます。ワタの真ん中を見ると、渦巻き状の模様のある部分があります。ここは砂を含んでいる部分です。ここから先は苦みもあるのでカットして処分します。ワタの先に付いているとぐろを巻いている緑色(雌)もしくはクリーム色(雄)の部分がサザエの肝の部分で、食べることができるのでカットして取っておきます。
- 蓋から切り離した身のまわりを触ると、赤い硬い部分があります。ここはサザエの口の部分ですが、ここは取り去ります。身のまわりにこしまきという小さなひだのような部分も取り去ります。
ふたの開け方と同時に下ごしらえの仕方は動画をご覧ください。動画の中では味噌を使ったサザエのつぼ焼きが紹介されていますが、オーソドックスに醤油味に味付けしたいときは、酒、みりん、醤油などの合わせ調味料を作り、サザエの殻の中に注ぎに汁がグツグツするまで焼けは醤油味のサザエのつぼ焼きが味わえます。
サザエの砂の吐かせ方
サザエはワタの真ん中くらいに砂袋があり砂が入っていることがあります。海の近くなら、みかんのネットなどにサザエを入れて、海中に2~3日さらしておくと砂抜きできます。家庭で砂抜きする場合は、海水と同じ程度の濃度の塩水(3~4%の食塩を水道水に溶かす)をボウルに用意します。たとえば水1Lに対して食塩30gを溶かした塩水です。ここにサザエを入れて2~3日放置します。ボウルにはラップや蓋などかけず10~15℃程度の常温で保管してください。こうすると砂抜きできますが、残念ながら完璧に抜くことはできません。
つぼ焼きなどにする場合に下ごしらえをすると、そのときに砂袋の部分は切り捨ててしまうので、下ごしらえをしてつぼ焼きする場合は、特に塩水を用意して砂抜きする必要はありません。浜辺などでそのままつぼ焼きにする場合や、小さいサザエはこのような方法で砂抜きしてください。
サザエのつぼ焼きの焼き時間
つぼ焼きの焼き時間はサザエの大きさによって異なります。焼けたかどうかの目安は、つぼの中から泡がぶくぶくと出始めたらサザエに火が通ったと思ってください。焼きすぎると身が硬くなってしまうのでご注意ください。
サザエの肝は苦い?
サザエのワタの部分に付いている肝は、先っぽに付いているとぐろを巻いたような部分です。緑色をしているのが雌、クリーム色が雄ですが、つぼ焼きにするときは一緒につぼの中で焼きます。肝の部分はほろ苦い味わいですが、この味が好きだという人もいます。磯の香りがするほろ苦さとクリーミーな味わいで美味だ!と好んで食べる人もいるようです。
下ごしらえをしたサザエは、苦い部分を取り除いてしまうので焼きあがったつぼ焼きに苦い部分はほとんどありません。小ぶりのものでそのまま網焼きしたものは、下処理したつぼ焼きより苦みを感じる部分があることもあります。
サザエの日持ち
サザエは、あまり日持ちはしません。死んでしまうと、なかなか開くことができなかった蓋が簡単に取れてしまいます。死んで30分以内なら普通に食べることができますが、死んで2~3時間経ってしまったサザエの肝は食べられなくなってしまいます。鮮度の良い生きたサザエを上手に保存しても冬なら3~4日、夏場は2~3日が目安です。夏場の方が弱りやすく日持ちが短くなります。日持ちの期間はあくまでも目安に過ぎません。悪臭がしてきたり、黒い汁が出てきたものは残念ですが腐っているので破棄してください。
サザエの保存方法
容器にスポンジあるいは2~3枚重ねたキッチンペーパー、もしくは4~5枚の新聞紙を濾過海水などに浸して敷き、きれいに洗ったサザエをその上に蓋を下にして置き、同じようにペーパーや新聞紙をかけます。冷蔵庫の野菜室で保存します。
冷凍はできるか?
冷凍保存する場合、サザエを沸騰した湯で茹でて、殻付きもしくは身だけにして冷凍保存することは可能です。ただしこれも1カ月くらいを目途の食べきってしまいましょう。
サザエにアレルギーの心配はあるか?
甲殻類のアレルゲンのある人はアレルギー症状が現れるときがあります。たとえばタコやイカ、貝類(アワビ・サザエ・ホタテ・ハマグリ・カキなど)のアレルゲンを持っている人は、下痢、嘔吐、吐き気、蕁麻疹、重篤な場合はアナフィラキシーなどの強いアレルギー症状が出る場合があります。このようなアレルゲンを持っている人は食べるのを控えることをおすすめします。
サザエのつぼ焼きを上手に焼いて美味しく食べよう
つぼ焼きはサザエのポピュラーな食べ方で、最も簡単にサザエの持ち味を引き出して味わうことができます。蓋の部分はコツをつかんでしまえば女性でも簡単に開けることができます。小ぶりのものはそのまま焼いてもほぼ全部食べることができますが、大きいものは下ごしらえをしてつぼ焼きにするのがおすすめです。サザエのつぼ焼き!美味しく召し上がってください。
【参考文献】
・魚介類アレルゲンの免疫生物学とアレルギー疾患 https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/57/11/57_KJ00005132541/_pdf
・服部皮膚科アレルギー科 http://hattori-hifu.com/allergy/%E9%A3%9F%E7%89%A9%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%EF%BC%88%E9%AD%9A%E4%BB%8B%E9%A1%9E/