2021年8月21日更新

塩麹の使い方は?自分だけの料理を作ろう

塩麹

料理初心者には少々難易度が高い塩麹ですが、一度使い方を覚えれば幅広く料理にアレンジすることができます。「少し変わった調味料」だと考える方も多いですが、魚や野菜、鶏肉、豚肉、豆腐、牛肉など、日頃から使用する頻度の高い食品との組み合わせも考え、塩麹の使い方を知っていきましょう。

  1. 目次
  2. ブームで定着!塩麹とは
  3. 【魚編】塩麹の使い方~ぶりを活用~
  4. 【野菜編】塩麹の使い方~蒸し野菜でほっこり~
  5. 【鶏肉編】塩麹の使い方~オーブンでメリハリある味へ~
  6. 【豚肉編】塩麹の使い方~柔らかく食べよう~
  7. 【豆腐編】塩麹の使い方~余った絹でアレンジ~
  8. 【牛肉編】塩麹の使い方~薄切りで華やかに~
  9. 塩麹の使い方はこれでマスター!

ブームで定着!塩麹とは

麹と呼ばれるものがブームとなり、その中でも塩麹は非常にたくさんの料理に加えられるようになりました。塩麹とは、麹×塩×水を混ぜて発酵させた調味料です。ブームから定着した塩麹ですが、実は伝統的な調味料でもあり、漬け床などで活用された歴史深い食品でもあります。

麹は身近に数多く存在する

麹と聞いても実はあまり詳しく知らないという方がほとんどではないでしょうか。普段使っている味噌や醤油、酒、みりんなどの調味料も麹のおかげで作られています。

麹はいわゆる微生物を繁殖させたものであり、蒸した状態の穀類や豆類に麹菌である微生物を繁殖させます。別名「コウジカビ」とも呼ばれますが、原料に米を使えば米麹、麦を使えば麦麹、大豆を使えば豆麹といった具合に、麹は様々なものに使うことができます。

まだ冷蔵庫がなかった時代に、食品の保存性を高めようと使われたのが麹でした。゛食べられるカビ゛というフレーズと共に、現代では麹がなくてはならない存在になりました。

塩麹を使うといいことたくさん!

食べられるカビと見聞きすると抵抗があるかもしれませんが、麹がもたらしてくれる効果は良いことがたくさんあります。

前述した食品の保存性を高めることも挙げられますが、麹には旨みを引き出す利点もあります。食品とくっ付いた麹は、その食品を栄養、つまりエサにするために消化酵素を出して分解していきます。これが舌で感じる旨みへと変わります。

麹が出す消化酵素は非常に豊富な種類がありますが、三大消化酵素とされるアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなどが生み出されることにより、肉や魚の身が柔らかくなり、味の染み込みが良くなります。

つまり、塩を使う料理の代わりに塩麹を使えば単純に塩味だけではなく、甘みや旨み、発酵したほのかな香りまで突き抜けるおいしさを楽しむことができます。

【魚編】塩麹の使い方~ぶりを活用~

手軽で安価な魚と言えばぶりでしょう。塩焼きや照り焼きなど、マンネリしてしまうぶり料理は塩麹を使ってランクアップさせてみましょう。

ぶりの塩麹焼き

ぶり2切れに対して使う塩麹は大さじ1杯弱が目安です。切り身全体に塩麹を塗り、空気を抜きながらラップで包んだら30~1時間程度漬けこみましょう。前日の夜に漬け込んでも問題ありません。漬け込んだぶりは温めたフライパンの上にクッキングシートを敷いて焼いていきます。片面が焼けたらひっくり返し、あとはフタをして蒸し焼きに仕上げていきます。両面こんがり焼けたら旨みが詰まったぶりの塩麹焼きが完成です。

【材料】

  • ぶりの切り身 2切れ
  • 塩麹 大さじ1弱

作り方はこちら(クックパッド)

塩麹ぶり大根煮

こってりした煮物を食べたくなったら塩麹で漬けたぶり大根煮がおすすめです。食べやすい大きさに切った大根は面取りしておき、ぶりと一緒に塩麹へ一晩漬け込みます。一晩経ったら生姜、水、酒を入れて沸騰させ、アクを綺麗に取り除きましょう。火を弱めたら醤油を加えて大根に火が通るまで煮込み、みりんを加えてもうひと煮立ちさせます。全体的に火が通ったら生姜を乗せて完成です。

ぶり大根

【材料 2人分】

  • ブリ 400g(切り身、アラ)
  • 大根 9cm(約300g)
  • ショウガ 1と1/2かけ(約30g)(スライス)
  • 塩麹 大さじ2
  • 酒 200cc
  • みりん 大さじ4
  • 薄口しょうゆ 大さじ2
  • 水 400cc
  • ショウガ 1かけ(約15g)(せん切り)

作り方はこちら(アサヒビール)

【野菜編】塩麹の使い方~蒸し野菜でほっこり~

味がない、食べにくいと思われがちな野菜ですが、塩麹を使えばメリハリのある料理を楽しめます。更に簡単ステップなので、塩麹を初めて使う方にもピッタリです。

余った野菜で塩麹蒸し

野菜をたくさん買ったは良いものの、使わずに腐らせてしまうことも多いですよね。そこで、塩麹を使った野菜蒸しがおすすめです。

冷蔵庫のお掃除に!色々野菜の塩麹蒸し
ただほっとくだけ超手間なしレシピながら、塩麹の効果で、野菜の甘味と旨みたっぷりで優しい味。野菜だけで驚くほどの美味しさに。 冷蔵庫にその時余っている野菜で作れます。 常備菜にもなるので、野菜不足を一気に解消!

無水調理鍋の塩麹温野菜

無水調理が可能な鍋をお持ちの方は、塩麹の温野菜を楽しんでみるのも良いですね。かぼちゃやズッキーニ、トマトやコーンなどのお好みの野菜を食べやすい大きさに切ったら塩麹をかけてフタをし、5~6分蒸し煮にして完成です。あっという間に出来上がり、温かい野菜が塩麹と一緒に楽しめます。

塩麹温野菜

・作り方はこちら(みんなの一歩)

【鶏肉編】塩麹の使い方~オーブンでメリハリある味へ~

鶏肉も登場頻度の高い食品です。煮たり焼いたりと比較的様々なアレンジができる鶏肉ですが、塩麹を使ってちょっと変わった料理を作ってみてはいかがでしょうか。

塩麹鶏むね肉のオーブン焼き

食べ方によってはとてもしっとりと食べられる鶏むね肉ですが、いつも固くなってしまい、味の付き方もいまいちな仕上がりになってしまう方も多いのではないでしょうか。そんな鶏むね肉は下処理をしたあと、ポリ袋に塩麹と一緒に漬け込みましょう。

塩麹鶏むね肉のオーブン焼き

作り方はこちら(クックパッド)

塩麹のタンドリーチキン

濃厚な鶏肉を味わいたいという日は、塩麹を使ったタンドリーチキンも是非試して欲しい一品です。準備した鶏肉の表面にフォークで数か所穴を開け、塩とこしょうを擦り込んだら、ジップロックなどの密閉できるものに塩麹、ケチャップ、無糖のヨーグルト、にんにく、しょうが、ガラムマサラ、コリアンダー、ターメリック、クミンなどを入れて揉み込み、一晩寝かせます。220℃の予熱が完了したオーブンで20分焼けばお腹に嬉しい食べ応え抜群の塩麹タンドリーチキンの完成です。

塩麹タンドリーチキン

作り方はこちら(クックパッド)

【豚肉編】塩麹の使い方~柔らかく食べよう~

使い勝手は良いものの、いつも同じような味と見た目になってしまうことが多い豚肉ですが、塩麹を使えば今まで味わったことがないような豚肉料理を作ることも可能です。

塩麹で柔らかい豚肉ステーキ

簡単・手軽においしい豚肉が食べたいというときに役立つのは塩麹で柔らかくなった豚肉ステーキです。準備した豚ステーキ肉は筋を取り、塩麹を塗ったら30分程度置いておきます。時間が経ったらこしょうを適量ふりかけ、フライパンに油を敷いて豚ステーキを焼いていきましょう。弱火を意識し、火加減を強くしないのがコツです。焼いている最中で余分な油が出てきたらキッチンペーパーで拭き取り、最後に5分程度火にかけたら柔らか豚ステーキの出来上がりです。

豚ステーキ

作り方はこちら(楽天レシピ)

ガッツリ食べたい!塩麹で豚の唐揚げ

唐揚げは鶏肉しか思いつかない…なんてことありませんか?実は塩麹を使えば豚肉でも唐揚げを柔らかく作ることができます。

とんかつ用の豚ロース肉をジップロックなどに入れ、塩麹、にんにく、しょうがを入れて半日程度漬け込みます。半日置いた豚肉を取り出し、食べやすい大きさにカットしたら再度ジップロックに戻して片栗粉を入れます。

あとは170℃に熱した油で3~4分揚げれば豚の唐揚げが完成です。揚げでもおいしいですが、焼いてもOKです。

作り方はこちら(デリッシュキッチン)

【豆腐編】塩麹の使い方~余った絹でアレンジ~

さっぱり食べたいときに活用することが多い豆腐ですが、塩麹×豆腐は何だかイメージが湧かないという方も多いのではないでしょうか。たくさん使うかもしれないとつい安いときに買い込みがちですが、豆腐と塩麹の組み合わせはどのような料理に姿を変えるのでしょうか。

豆腐の塩麹漬け

変わり映えしない絹豆腐をおいしいものに変えたいときは、まず絹豆腐を一晩置いて水気を切っていきましょう。一晩経った絹豆腐は半分にカットし、表面の残った水分を拭き取ります。塩麹をカットしたそれぞれの表面に塗り、ペーパータオルで包んでジップロックに入れたら、1週間~1ヶ月程度冷蔵庫で寝かせます。水分が再度出てくるため、その都度捨てるようにしましょう。20日程度経つ頃には水分がほぼ抜けて濃厚な味わいの絹豆腐を楽しむことができます。

豆腐の塩麹漬け

作り方はこちら(クックパッド)

塩麹とマヨネーズの炒り豆腐

おかずとして絹豆腐を食べたい場合は、塩麹とマヨネーズの炒り豆腐がおすすめです。豆腐をキッチンペーパーで包んで耐熱皿に置き、500Wで1分半加熱します。粗熱が取れたら一口大の大きさに切っていきます。一緒に加えるニンジンは5mm程度にカットし、フライパンを温めて油を敷いたらニンジンを炒めていきましょう。ニンジンが柔らかくなったら豆腐と塩麹を入れてポロポロな状態になるまで中火にかけて炒め、マヨネーズを和えたら完成です。

作り方はこちら(クラシル)

【牛肉編】塩麹の使い方~薄切りで華やかに~

牛肉も使い勝手の良い優秀なお肉であり、見た目も華やかさを演出してくれますが、味は何となく地味になってしまったということも多いお肉です。鶏肉、豚肉と続き、牛肉も塩麹の力を使って嬉しいおかずを作ってみましょう。

塩麹のコクうま薄切り牛丼

手抜きしたいときに豪華さを引き出しながら楽ができる料理と言えばやはり牛丼です。しかし、薄切りと言えど牛肉は固く、味が全く染み込んでいないという経験をした方も多いことでしょう。簡単そうに見えて意外と作り手の技術を試してくる一品ですが、塩麹を使えば固い肉質も柔らかく仕上げてくれます。

塩麹で作るコク旨☆幸せ牛丼

作り方はこちら(クックパッド)

牛肉とトマトの塩麹炒め

「あと一品欲しい」というときにできる牛肉とトマトの塩麹炒めはさっぱりと食べられる一品です。ボウルに塩麹と牛肉を入れ、20分程度置いておきます。トマトはくし形切りにカットしておき、シソは細かくちぎっておきます。熱したフライパンに油を敷き、牛肉を並べるように焼いたらトマトを加えて再度炒めていきます。トマトの皮がはがれだしたら醤油とこしょうを加え、最後にシソを加えて軽く混ぜたら出来上がりです。

牛肉とトマトの塩麹炒め

作り方はこちら(レタスクラブ)

塩麹の使い方はこれでマスター!

一見どんな使い道があるのか想像しづらい塩麹ですが、魚や肉を柔らかくしてくれる超優秀調味料ということが分かりました。ブーム到来から現在ではその名を定着している塩麹は手に入りやすい点も嬉しいポイントですよね。まだ塩麹を使ったことがないという方や、更にバリエーションを増やしていきたいという方は、是非様々な塩麹料理にチャレンジしてみてくださいね!