2018年4月18日更新
ナパージュの保存は?冷凍保存は可能?
ナパージュはケーキの上のフルーツを艶やかに美味しそうに見せたり乾燥を防いだりする上掛け液です。今回はナパージュの使い方について調べました。ナパージュがないとき、ナパージュの代用に使えるものにどんなものがあるのかについても見てみましょう。
ナパージュの上手な使い方
ナパージュとは、ケーキなどの上にデコレートされた果物に透明な艶をだす上掛けのことです。見た目は透明な薄いゼリーの膜のようにみえます。ケーキやタルトなどの上に飾ら果物の表面に塗り、お菓子の上の果物をピカピカと鮮やかに見せてくれます。ナパージュを作り、刷毛で果物に塗ったり、小さな果物などはナパージュの中に果物をくぐらせて使います。
ナパージュの効果
タルトやケーキなどにデコレートする果物の部分にナパージュを塗ることで、果物に艶を出し見た目を美しくし、美味しそうに見せることができます。
ナパージュの効果はフルーツの見た目を良くするばかりではありません。カットして崩れやすい果物やブルーベリーのような小さい果物を盛り付けの時に、ナパージュを使うことで形状を保ち、形が崩れるのを防ぐ効果もあります。
また果物をコーティングすることで空気と触れることがなくなるため、果物から水分が流出するのを防ぎ、果物の乾燥を防止すると同時に、色合いの劣化などを防ぎ、新鮮な状態、綺麗な状態を保つことができる効果もあります。
ナパージュの使い方のコツ
ナパージュは完全に冷めてしまうと固まってしまいます。刷毛などを使い熱いうちに素早くフルーツに塗るのがポイントです。塗った後は冷蔵庫に入れて冷やし固めます。しっかり固まることでフルーツに美しい光沢をだすことができます。
ナパージュの作り方
ナパージュはアプリコットやフランボワーズなどを原料に作られます。アプリコットやフランボワーズから抽出される多糖類であるペクチンの作用で固まります。
透明(ナチュール)、濃い色(ブロン)、赤色(ルージュ)などがあり、用途によって使い分けます。製菓材料の専門店やネット通販でナパージュの既製品を購入することができます。しかし既製品は開封後の賞味期限が短いのに量が多いなど、家庭で使うには無駄になってしまうこともあります。家庭でちょっとデコレートに使いたいときなどは、家庭で簡単にナパージュを作ることができるので、手作りしてナパージュを使ってみましょう。
ゼラチン、水、砂糖で簡単手作りナパージュ!
家庭で作るナパージュのオーソドックスな作り方です。材料はゼラチン、水、砂糖のみです。水の分量に対して砂糖は10%、ゼラチンは2%を目安にすると上手にナパージュを作ることができます。たとえば水が200mlなら砂糖は20g、ゼラチンは4gの分量が目安です。
最初にゼラチンを水でふやかしおきます。鍋に水と砂糖を入れて火にかけます。この時かき混ぜると砂糖に結晶ができてしまう恐れがあるので、かき混ぜずに鍋をゆっくり揺らしながら砂糖を溶かしシロップ状にします。シロップ状になったら火を止めて、ふやかしたゼラチンを加え完全に溶かします。溶けたら器に移し少し冷まします。完全に冷えてしまう前に刷毛で果物に塗って、冷蔵庫に入れて冷やし固めます。
砂糖の代わりにハチミツでも可能?
プレーンのヨーグルト食べるとき、砂糖の代わりにハチミツを使う方がおりますが、ナパージュを手作りするときに、材料の砂糖に代えてハチミツを使うことも可能かというと、代用できない訳ではありません。ただハチミツの甘さは砂糖の3倍なので分量を考えて使用してください。またハチミツは冷たい水には溶けづらいので、小鍋に水を温めたところに加えてよく溶かし、ハチミツが解けたら火からおろしてゼラチンを加えます。
ナパージュの保存は?冷凍保存は可能?
ナパージュは一度作って冷えてしまうと固まってしまうので、手作りナパージュはその都度作ることがおすすめです。しかしどうしても作り置きしたい場合は、小分けにして冷凍しておくこともできます。使うときは冷蔵庫に戻し自然解凍してから鍋で一度温めて使います。冷凍の保存期間は約1カ月です。
市販のナパージュは液状のもの、ゼリー状のもの、粉状のものとタイプがあり、それぞれ保存の仕方が違います。保存の表示に従い適宜の場所で保存してください。たとえば製菓材料専門店ソントン社の液状のナパージュは、開封しなければ常温(30℃以下)で賞味期限が95日間ありますが、開封後はできるだけ早く使い切ってしまうこと、また冷凍保存については分離してしまう可能性もあるのでおすすめできないと企業側から返答がありました。
大手製菓材料専門店の富沢商店から販売されているナパージュはゼリー状のものですが、こちらの商品については、開封前は冷蔵(10℃以下)で保存し賞味期限は2カ月。開封後は原料に水分が含まれているので、外気に触れるとカビが生えることがあるので、できるだけ早く使用してしまうようにと言われました。富沢商会のゼリー状のナパージュは使う分に個別に分けて冷凍することも可能で、使うときは冷蔵庫に戻して解凍し、温め直して使用することはできると回答されています。
・つやっと簡単ナパージュ(液状)SONTON社
・ナパージュ(上がけ用ゼリー)富沢商店
ナパージュがないときの代用になるものは?
いつも使うものではないので既製品のナパージュの用意がない場合もあります。そんなときはゼラチンでナパージュを手作りすればよいですが、必要な時に限ってゼラチンも切らしていることも。そんなときはこんなものがナパージュの代用に使えます。ぜひお試しください。
ケーキ屋さんのナパージュ
私がケーキ屋で働いていたときのナパージュは、アプリコットジャム+水+ゼラチンでした。
ゼラチンを入れずに薄めたアプリコットジャムだけでも十分使えます。イチゴジャムを使うと色が付き過ぎてしまうためアプリコットジャムがいいです。ほのかな酸味もフルーツとよく合います。
作り方はアプリコットジャムと水を鍋に入れ火にかけ温めるだけです。このとき沸騰しないよう気を付けてください。気泡が入ると塗ったとき美味しそうに見えなくなってしまいます。
それぞれの量は刷毛(ハケ)で塗りやすいかどうかで調節してください。
アガーでも代用可能!
ゼラチンの代わりにアガーを代用することもできます。普通のスーパーでは購入しづらいアガーですが、お菓子作りが得意な方なら調理棚に用意がある場合もあることかと。
あいにくゼラチンは切らしてしまっているけれどアガーがあるのなら、ゼラチンに代用しアガーで手作りナパージュを作りましょう。ゼラチンの代用にアガーを使う場合、アガーはダマになりやすいので分量の砂糖に混ぜ、水にふり入れるようします。アガーは常温でも固まるので、手早く作業しないと途中で固まってきてしことがあるので注意してください。
市販のプチゼリーで即席に代用!
ちょっとだけお菓子の上の果物に艶を出しデコレートしたい場合は、市販の一口サイズのプチゼリーをレンジで温めて溶かし、それを塗るのもナパージュの代用に使えます。子供のパーティのプチケーキの果物のデコレートに簡単に代用できると若いママさんから好評です。
ナパージュでフルーツのデザートを綺麗に見せよう!
ケーキの上の果物が艶々しているととても綺麗に美味しそうに見えます。ナパージュを果物に塗ると、とても綺麗にフルーツケーキをデコレーションできるんですね。
ナパージュは果物に艶を出すだけではなく、果物の乾燥を防止してり、型崩れを防ぐ働きもあります。バナナなど変色してしまいがちな果物にもうれしい材料です。
ナパージュは既製品もありますが、たくさん使うものではないので、ご家庭でゼラチンを使い簡単に手作りできます。一手間かけて果物のデコレートにナパージュを使うと、手作りのフルーツケーキもプロ並みのケーキに早変わりです。ナパージュ!ぜひ上手に活用してみてください。