2018年10月28日更新

バニラシュガーの代用になるもの

バニラシュガー

バニラ風味のバニラシュガーは優しい香りのお砂糖ですよね。高級なお砂糖ですが、洋菓子作りにはもちろん、ちょっと贅沢にホットミルクにそのまま加えるだけでも甘い癒しの香りがいっぱい広がります。製菓材料の専門店、またネットでも購入できますが、家庭に常備されていることが少ないバニラシュガー。そこで今回はバニラシュガーの代用になるものを探してみました。自宅でも簡単に作れるバニラシュガーの作り方も一緒にご紹介します。

  1. 目次
  2. バニラシュガーの使い道
  3. バニラシュガーがないときの代用
  4. 家庭でも簡単に作れるバニラシュガーの作り方
  5. 手作りすると高価になってしまうこともあるバニラシュガー
  6. バニラビーンズをバニラシュガーの代用にしてお菓子を作ってみよう

バニラシュガーの使い道

バニラシュガーは、グラニュー糖やブラウンシュガーなどの砂糖にバニラの香りをつけたお砂糖です。バニラシュガーの使い道としてはプリンやババロア、アイスクリームなどの冷菓子や、パン、クッキー、シフォンケーキ,タルト、カスタードクリームなどの焼き菓子に使います。

またコーヒーや紅茶、ヨーグルトなどにそのまま利用します。たとえばバタートーストの上にそのままパラパラふりかけると、バニラの香りがふわっと香る美味しいトーストが楽しめます。

クリームチーズとバニラシュガーの塩ミルクトースト

 
プリンやアイスクリームを作るときの材料に欠かせないバニラシュガーですが、そのままふりかけるだけでもバニラの甘い優しい香りを楽しめます。いつものトーストにふりかけるだけで、ジャムトーストとは違った朝のトーストが楽しめますが、ご紹介するレシピはもうひと手間かけた、美味しい朝のトーストです。簡単に朝から洒落に美味しく楽しめるトーストです。


<材料1人分>

  • 食パン1枚
  • クリームチーズ個包装1個分
  • バニラシュガー適量
  • スキムミルク 適量
  • 白炒りごま適量
  • 塩(結晶の大きな天然塩オススメ)ごく少量
  • シナモンお好みで少々
  • レモン汁 お好み量

作り方はこちら(クックパッド)

バニラシュガーがないときの代用

バニラシュガーは砂糖にバニラの香りを付けたお砂糖です。バニラシュガーの原料は砂糖(グラニュー糖やブラウンシュガーなど)、でんぷん、そしてバニラの香料(バニラエッセンスやバニラエクストラクトなど)です。

一般的なスーパーでは取り扱っていないこともあります。製菓材料の専門店や高級スーパー、ネット通販などで購入できますが、その価格は100g=1800円程度安いとは言えません。

洋菓子やプリンなどのデザート作りには欠かせませんが、常に家庭の調味棚に常備されている砂糖ではないので、バニラシュガーの代用に使えるものをさがしたところ、バニラビーンズそのものを代用すると、本来のバニラの香りをお菓子や食品にだすことができました。バニラビーンズとはラン科の植物のサヤ状の果実です。収穫したてのものは香りがありませんが、発酵させることで、バニラの甘い香りが生まれます。

バニラビーンズを代用する使い方

発酵したバニラビーンズは黒いサヤで細い棒状です。サヤの中に詰まっている小さな種を取り出して使います。黒い棒状のバニラビーンズにナイフで縦に切り込みを入れると、中に種が詰まっているので、手でぽろぽろと取りだします。取り出した種をすりつぶし、グラニュー糖やブラウンシュガー、上白糖、その他の甘味料と一緒に使うとバニラシュガーの代用になります。ちなみに残ったサヤの皮は少量のラム酒などに浸けておくと、バニラの香りが移り、バニラエッセンスとして利用できます。

たとえばホットミルクや紅茶にバニラビーンズをバニラシュガーの代用に使うときは、サヤにナイフでほんの少し切り込みいれ、使用する砂糖と一緒にそのまま飲み物に浸します。ホットミルクはミルクと砂糖と一緒にサヤそのものを煮出すことでバニラシュガーの代用になります。

ただバニラビーンズ自体が高級品なので少々勇気が必要な使い方です。。

バニラオイル、バニラエッセンス、バニラエキストラクトで代用する

バニラシュガーの代用に、グラニュー糖やブラウンシュガーなどの甘味料と一緒にバニラオイルやバニラエッセンス、バニラエキストラクトなどを加えてバニラシュガーの代用に使います。

もともと市販のバニラシュガーのほとんどは、砂糖に香料(バニラエッセンスやバニラエクストラクトなど)でバニラの風味付けをしたものです。どのくらいの割合で香料を使用しているか、またその製造過程は企業秘密だそうですが、バニラシュガーのバニラの香料の原料にはエッセンスやバニラエクストラクトが使われているので、代用でもこれらを利用します。とくにバニラエッセンスは個人でも購入しやすく、価格も安いのでバニラシュガーの代用としては正解です。

バニラオイルとは

バニラオイルは基本的にバニラビーンズをオイルに浸けてバニラの香り成分をオイルに抽出したもので、製造会社によってはバニラビーンズの代わりに人工香料を使用してバニラの香りを出している製品もあります。

バニラエッセンスとは

バニラエッセンスはバニラの香りを主にエタノールなどのアルコールに付けたものです。バニラの香りは人工香料が使用されている製品がほとんどですが、中にはバニラビーンズから香り成分を抽出したものもあります。2~3滴でバニラの香りがよくたちます。

バニラエキストラクトとは

バニラエキストラクトは人工香料を使わず、バニラビーンズをアルコールに漬けて香りを抽出したものです。バニラエッセンスと似ていますが、バニラエッセンスよりも濃度が低いので小さじ単位で使用しなければ香りがたちません。日本では知名度は低いですが、欧米ではバニラエッセンスよりよく利用されています。

バニラの香りのする砂糖カソナードを代用

日本では知名度はありませんが、海外生活の経験のある方などはご存知の方もいらっしゃるのではないかとご紹介するカソナード。フランスではよく使われている茶色っぽいお砂糖です。さとうきびを圧搾して全く精製されていない粗糖ですが、バニラのような独特の甘い香りがします。カソナードがあればカソナードもバニラシュガーの代用に使えます。

カソナードとは……きび砂糖やブラウンシュガーとの違い

家庭でも簡単に作れるバニラシュガーの作り方

甘いバニラの香りが特徴のバニラシュガーは家庭でも簡単に作ることができます。たとえばグラニュー糖を瓶に詰めてバニラビーンズのサヤをさしておくだけで、グラニュー糖にバニラの香りが移り、バニラシュガーとして使えます。量は適宜ですが、目安はグラニュー糖30~40gにバニラビーンズのサヤ2本ほどで香りが移ります。

バニラビーンズのサヤを粉状にして作る

サヤを細かくしてグラニュー糖ももしくはブラウンシュガーに混ぜると、バニラビーンズをグラニュー糖にさしておくだけよりも、より香りのあるバニラシュガーが作れます。

適当な長さにカットした市販のバニラビーンズをコーヒーミル、なければすり鉢ですり、粉状にします。同量のグラニュー糖などに粉状にしたバニラビーンズと合わせ、きっちりと蓋の締まるタッパや瓶に入れて常温で2~3日寝かせます。寝かせたグラニュー糖とバニラビーンズの粉状のものを、粗目の茶こしなどでふるいバニラビーンズのカスを取り除くと、香りがよくきめの細かいバニラシュガーを作ることができます。

最近製菓材料の専門店などで見かける「バニラビーンズグラインダー」という商品は、すでにバニラのさやが丸ごと砕いてふりかけるだけになったものです。バニラの香り付けには便利な商品ですが、価格が高いのが残念な点です。

手作りすると高価になってしまうこともあるバニラシュガー

バニラビーンズは製菓材料の専門店でなくとも、一般のスーパーの調味料売り場でも販売されており、入手しやすいので、バニラビーンズがあると家庭でも簡単にバニラシュガーを手作りすることができますが、バニラビーンズ自体がとても高価なものなので、バニラシュガーを家庭で手作りすると非常に高価な砂糖になってしまう場合があります。

スパイスの専門店朝岡スパイスでは1本950円、製菓材料の専門店富沢商店ではマダガスカル産の普通のバニラビーンズが1本850円もします。高級なバニラビーンズのサヤは1本2500円するものもあるそうです。バニラシュガー自体が高価な砂糖ですが、家庭で手作りする場合もバニラビーンズの価格も高いので、バニラシュガーよりもとても高くなってしまうことがあります。

近年高騰するバニラビーンズ

世界で生産されているバニラビーンズの約8割がマダガスカル産のバニラビーンズで、日本に輸入されているバニラビーンズの9割がマダガスカル産のバニラビーンズです。個人でも入手しやすいバニラビーンズですが、もともとバニラビーンズ自体、安いものではありません。それに輪をかけて近年特にバニラビーンズの価格が高騰し高価になりました。そのわけはここ数年のマダガスカルの気候不順で収穫量が激減したことが原因だと言われます。またインターネットの発達によって、バニラビーンズの生産農家が安く買いたたかれていたことがわかり、バニラビーンズの生産に似あう高価な価格で売られるようになったなどという理由もあるようです。

バニラビーンズの高騰では、バニラビーンズを利用する洋菓子店では頭を抱える問題で、節約を考える洋菓子店はカスタードクリームに使ったバニラビーンズのサヤを再利用して、ブラウンシュガーに漬け込んでバニラシュガーを作っているなどという話も耳にします。

そんなわけでバニラビーンズ自体が高価なので、バニラシュガーより個人でも入手しやすいバニラビーンズですが、バニラビーンズでバニラシュガーを家庭で作ると非常に高価な砂糖になってしまうことがあります。

バニラビーンズをバニラシュガーの代用にしてお菓子を作ってみよう

優しい甘い香りが特徴のバニラシュガーは、プリンやケーキや飲み物などにバニラの香りを付けてくれるお砂糖です。代用はバニラビーンズやバニラオイルやエッセンスなどを、グラニュー糖やブラウンシュガーと一緒に使うことで代用できます。家庭でも簡単に作ることができるバニラシュガーですが、バニラビーンズを利用して自家製バニラシュガーを作ると予算がかかってしまうことがあるのでご注意くださいね。