2017年2月10日更新
カソナードとは……きび砂糖やブラウンシュガーとの違い
あまり馴染みのない言葉、カソナード。今まで、まったく耳にしたことのない人も多いのではないでしょうか。
カソナードとは、砂糖の一種。とくに、お菓子作りが好きな人にとっては、レシピによって外せない砂糖のようです。
このカソナードが必要とされるレシピとは、一体何なのでしょうか。カソナードでなくてはならない理由は? きび砂糖など、ほかの砂糖では代用できないのか……そのほか、栄養やカロリー、使い道などいろいろまとめてみました。
カソナードとは
カソナードとは、フランスで作られている砂糖です。
インド洋のレユニオン島で収穫されるサトウキビを圧搾し、精製せずに作られるので、通常の砂糖と比べてミネラルなどの栄養分がしっかり残っています。
また、火山島であるレユニオン島で育ったサトウキビから作られたカソナードには、はちみつやバニラのような独特の甘い風味があります。
カソナードときび砂糖との違いとは
カソナードときび砂糖の一番の違いは、生成方法。
カソナードがまったく精製されていないのに対して、きび砂糖は精製途中の砂糖液をもちいて作られています。
カソナードとブラウンシュガーとの違いとは
ブラウンシュガーとは、海外で茶色い砂糖を指す言葉です。
そのため、カソナードもきび砂糖も海外ではブラウンシュガーと呼ばれます。
茶色の濃度により、ダークブラウンシュガー、ライトブラウンシュガーと呼び分けられる場合はありますが、精製方法やそのほかの種類により区別されることはありません。
カソナードと赤砂糖との違いとは
赤砂糖とは、薄い褐色をした含蜜糖の総称です。
そのため、カソナードもきび砂糖も赤砂糖の一種ということになります。
カソナードの賞味期限と保存方法とは
カソナードは砂糖の一種なので、長期保存が可能です。したがって、賞味期限はなし。
たとえ固くなっても、傷んできたというわけではなく、カソナードはもともと固まりやすい砂糖なのです。使用時によくほぐせば問題ありません。
保存は高温多湿と直射日光を避ければ、常温でも冷暗所でも大丈夫です。
カソナードの主な栄養成分とカロリーとは
カソナードは精製されていない砂糖なので、上白糖などよりミネラル分が多く含まれています。
代表的な栄養成分は以下のとおりです。
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6、
カルシウム、リン、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、鉄など。
カソナードのカロリーはどれくらい?
カソナードのカロリーは、100gあたり400kcalです。
カソナードの基本的な使い方とは
カソナードの特徴
カソナードには、はちみつやバニラのような独特の風味と甘みがあります。
また、熱を加えるとムラなく、均一に溶ける性質を備えています。
カソナードの基本的な使い方
その香りや甘みから、カソナードは料理よりもお菓子作りやパン作りに使われることが多いです。
そのほか、ドリンクにももちいられる場合がありますよ。
カソナードの使い方いろいろ
- お菓子の生地に入れる。
- できあがったパンや焼き菓子に振りかける。
- できあがったクリーム・ブリュレに振りかけてバーナーで炙り、溶かす。
- ココアに入れて溶かす。
カソナードって何かで代用できる?
グラニュー糖はカソナードの代用になる?
お菓子作りに使う砂糖といえば、通常はグラニュー糖。
水分が少ないのでサラサラしていてダマにならないし、溶けやすい性質であるため、お菓子のレシピにはほとんど砂糖(上白糖)ではなくグラニュー糖と書かれています。
そんなグラニュー糖ですから、カソナードの代用になるのでしょうか。
答えは、もちろん大丈夫。
レシピでカソナードと指定している場合、たいていはバニラやはちみつのような風味をつけることが目的です。そのため、グラニュー糖を使う場合は別にバニラを加えるなどすれば何の問題もありません。
また、何も加えなくても、カソナードを使ったときと比べて多少さっぱりした味わいになるくらいです。
三温糖はカソナードの代用になる?
三温糖とは、上白糖やグラニュー糖を精製したあとの糖液から作られるブラウンシュガーです。
そのため純度は低いのですが、独特の甘みがあります。
ですから、十分カソナードの代わりになるでしょう。
カソナードに比べると香ばしさの点で多少物足りなさを感じるかもしれませんが、そのほかの砂糖や甘味料を使った場合に比べると、だんぜん本来のレシピに近い仕上がりになります。
カソナードの代用として何が一番いいのかと考えると、やはりこの三温糖でしょう。
上白糖はカソナードの代用になる?
日本では、砂糖というと上白糖を指す場合が多いです。
そのため、どの家庭にもある砂糖というと、この上白糖ではないでしょうか。
しかし、上白糖をカソナードの代用にするのは難しく、できれば避けたほうが無難。
もちろん、レシピやお菓子の種類によっては問題ない場合もありますが、サクサクした食感や歯触りが必要なお菓子の場合、上白糖に含まれる水分が邪魔をしてしまいやすいのです。逆に、しっとりした食感を目指したいのであれば、上白糖を使ってもかまいません。
また、言うまでもなく、カソナードは茶色で、上白糖は白色です。
出来上がりのお菓子に色をつけたい場合に上白糖を代用するのなら、ほかのものも加えたほうがいいでしょう。
カソナードの代用はバニラシュガーで
バニラの香りをプラスしたバニラシュガーで代用できます。
バニラシュガーはブラウンシュガーにバニラの香りを付けた砂糖でカソナードよりも入手しやすいと思います。
何とも言えない甘い香りです。
カソナードはお菓子作りのエース!
カソナードは、甘味だけでなく深いコクや豊かな風味まで与えてくれるありがたい砂糖です。
あなたがお菓子作りが好きなら、ぜひカソナードを使ったオリジナルレシピを考えてみてはいかがでしょうか。
また、疲れたときのティータイムも、ドリンクに入れる砂糖をカソナードにすればとても深い味わいが楽しめるはずですよ。