2018年5月16日更新

ブラックバスを食べる!まずいと言われるブラックバスの美味しい食べ方

ブラックバス

釣りの世界ではルアー釣りに人気のブラックバス。大きい個体だと60cmもあるブラックバスを釣り上げる人もいるのだとか。ブラックバスは臭くてまずい魚だと評価されることが多いですが、臭み取りをきちんとすれば、普通の白身魚と同様、美味しく食べることができるそうです。今回はブラックバスの美味しい食べ方をご紹介します。

  1. 目次
  2. ブラックバスの味はまずい?
  3. ブラックバスが臭い原因は?
  4. ブラックバスの食べ方
  5. ブラックバスは寄生虫がいる危険性あり
  6. ブラックバスを美味しく食べるためのおすすめ料理
  7. ブラックバスを美味しく食べよう

ブラックバスの味はまずい?

湖などの淡水域に生息するブラックバスは別名バスとも呼ばれています。釣り好きの人にとっては、バス釣りは大変人気です。ブラックバスはスズキ目スズキ亜目サンフィッシュ科オオクチバス属の魚です。スズキ目の魚なので、身肉は白身。味は淡白であっさりした味です。それなのに、「ブラックバスはまずいの?」と言われるわけは、川魚独特の臭みが強いからです。でもバス釣りファンはブラックバスの臭みを上手に取り、淡白であっさりしたブラックバスを美味しく味わっています。

ブラックバスが臭い原因は?

ブラックバスをはじめ、淡水魚は臭いとよく言われます。それは内臓から頭まで丸ごと食べるものが多いからだという声もあります。淡水魚でも特にブラックバスは臭いがきついと言われるのですが、ブラックバスのその臭いの原因は内臓や皮のほかに、おなかの中にある厚い脂肪の部分が、臭いの大きな原因になっているのです。

ブラックバスの臭みの取り方

臭みを取るには鱗をきれいに取り、頭と内臓を取ったら三枚におろして、臭みの一番の原因となる脂肪の部分を取り去りましょう。この臭いの原因になる厚い脂肪はおなかの中の浮袋の付け根についています。三枚におろしたときに肋骨の付近に付いているので、肋骨をすき落とすときに一緒に漉き取ります。そして皮を引けばブラックバスの臭みを取り除くことができます。

泥抜きは必要?

ブラックバスは鯉などとは違い、泥や砂を口に入れる性質ではないので、泥抜きをする必要はありません。そう言われていますが、釣り人の中には釣ったブラックバスをきれいな水に入れて泥抜きをするとさらに臭みがなくなるという意見も聞きます。

ブラックバスの食べ方

淡水魚は臭みが強いと言われますが、特にブラックバスは臭い魚だといわれています。でもこれまで紹介してきたように、臭いの原因となる脂肪部分を取り除き、臭み取りをきちんとすると、ほかの白身魚同様に美味しく食べることができます。ただしブラックバスは淡水魚なので寄生虫がいる場合があります。フライや塩焼きなど加熱調理して味わう分にはよいのですが、刺身など生で食べるのはやめましょう。

またブラックバスを釣り上げて新鮮な状態で持ち帰ろうと生けすなどに入れて持ち運ぶことはできません。そもそもブラックバスは北米から芦ノ湖に移植され全国の湖などの淡水域に生息している魚です。現在ブラックバスは特定外来種に指定されており、釣ったブラックバスを飼養したり、生きたまま持ち帰ることは禁止されています。釣ったらその場で放すか、その場で絞めて持ち帰らなければならない魚であることはメモしておいてください。

ブラックバスは寄生虫がいる危険性あり

ブラックバスはコケや藻を餌にしているほか、淡水に住む貝類や水の中に落ちてきた虫なども餌にしています。ブラックバスが餌にする貝類や虫などには寄生虫が寄生していることが多く、寄生虫が寄生している餌を食べることによって、ブラックバスの内臓に寄生虫が取り込まれていきます。寄生虫の種類は幾種類かありますが、ブラックバスに心配される寄生虫は日本顎口虫や有棘顎口虫です。

日本顎口虫などの卵は水中でふ化してケンミジンコに取り込まれ、これを餌にしたブラックバスの体の中でこの寄生虫が成長してしまいます。日本顎口虫や有棘顎口虫が人の体内に入ると、皮下組織の内部に入り込んで移動します。寄生虫が動きまわった痕はまるで鞭で打たれた痕のように皮膚上に赤く現れます。脳や眼球に移動することもあり、その場合は脳障害や失明など重篤な症状が出る場合もあります。

国内でもブラックバスの寄生虫による発症報告あり!

平成14年愛知県衛生研究所の調べより、国内で初めてブラックバスの刺身を食べて寄生虫病を発症した女性の報告があげられました。ブラックバスの刺身を食べて日本顎口虫症にかかったという症例はこれが国内で初めてだそうです。内容は秋田市内に住む60代の女性が郊外の貯水地で釣ったブラックバスを刺身で食べたことで寄生虫病を発症。症状は腹部の皮膚に寄生虫が皮膚下を移行した腫れた痕が現れ、駆虫剤を投与し、約2カ月後に治まったという事例です。

秋田大学医学部寄生虫学教室によると、彼女の自宅の冷凍庫に冷凍保存してあったブラックバスの身肉からも日本顎口虫が確認されたそうです。この女性は深刻な症状にはなりませんでしたが、顎口虫の侵入部によっては重篤な症状になる場合もあるので、秋田大学の寄生虫学教室やほかの研究所からも「ブラックバスを絶対に生で食べてはいけない」と呼びかけをおこなっているそうです。

刺身など生で食べると寄生虫の危険があるブラックバス。淡水魚はいくら鮮度が高くても寄生虫以外にもいろいろな菌を保菌していることもあるので生で食べるのはやめましょう

ブラックバスを美味しく食べるためのおすすめ料理

十分加熱することで寄生虫を殺すことができるので、寄生虫の危険性のあるブラックバスはフライ、ムニエル、天ぷら、塩焼き、燻製、から揚げなどに料理して食べるのがおすすめです。内臓や頭を取り、皮をはいで、臭みの原因となる脂肪部分を取り去って、好みの調理法で料理すると、ブラックバスも美味しい白身魚として味わうことができます。

ブラックバスのから揚げ

淡白なブラックバスの白身はから揚げとの相性が抜群です。から揚げにしたブラックバスの味わいは、鶏肉に似た食感だと言われます。市販の鶏のから揚げ粉を利用すると簡単ですが、ない場合は片栗粉で代用してください。揚げ油の温度は低温(160~170度)でじっくり上げていきます。菜箸を油の中に入れて箸の先から細かい泡がじわじわ出てくる程度が160~170度に油の温度が上がっている目安になります。


<材料>

  • ブラックバス(60cmサイズ)半身
  • 塩適量
  • 魚の身が入るビニール袋1枚
  • チューブのニンニク8センチ位
  • チューブの生姜8センチ位
  • 焼肉のタレ大さじ3
  • 味付きから揚げ粉100g、又は片栗粉で代用可能適量
  • 揚げ油適量

作り方はこちら(クックパッド)

ブラックバスを美味しく食べよう

バス釣りファンならブラックバスの大きい個体を釣り上げる嬉しいですよね。でもブラックバスは生きたまま持ち帰ることはできません。その場で調理するか放す。持ち帰るのであるならその場で絞めて持ち帰らなければなりません。

臭い魚と言われますが、臭い原因の脂肪部分を取り除いたり、内臓や皮を取り除けば、美味しい白身魚として味わえます。寄生虫がいる場合があるので刺身など生で食べるのはやめましょう。加熱調理して美味しく味わってください。