2017年9月28日更新
亜麻仁の実に隠された効果や効能は?えごまとはどう違うの?
亜麻仁の実は料理などに使われており、体に良い効果や効能を得られることで知られています。しかし、えごまとの違いやチアシードと比較するとどれがアレルギーに強いのか把握できていない方が多いでしょう。また、亜麻仁の実は粉末としての使い方もあるため、えごまなどと比較した情報と併せて解説していきます。
亜麻仁とは
亜麻仁は亜麻という植物の種子(仁)のことをいいます。
現代では「スーパーフード」や「スーパーシード」などと呼ばれ、栄養価値の高い食品を積極的に取り入れる方も多くなってきましたが、そんな中でも亜麻の実が栄養価が高いとして注目されているのをご存じでしょうか。亜麻仁は英語でFlax seeds(フラックスシード)と言い、人類が初めて栽培を始めた植物だと言われています。
当然歴史も非常に古く、石器時代の古代人であるスイスの湖畔に棲んでいた人々が使用していた記録が残っており、紀元前7000年代ではトルコ、又はシリアなどの地域で使用され、紀元前5000年代ではエジプト人が栽培を始め、ミイラに包むことを目的とした用途で使用されていました。また、西暦800年代では食用として活用され、亜麻仁に含まれる栄養価値が認められて法令化されたほどです。日本に伝わったのは江戸時代でしたが、本格的に栽培が始まったのは明治初期と言われています。
亜麻仁の実の効果
亜麻仁の実から得られる効果には、便秘の改善や予防、更年期障害の軽減、改善、月経トラブルの改善、肌荒れなどの肌トラブルの改善、予防、腸内環境を改善、そしてダイエット中に不足しがちな栄養素の摂取など様々な効果を得ることができ、女性特有の体の悩みに効果を発揮してくれます。また、亜麻仁の実にはポリフェノールの種類である「亜麻リグナン」という成分も含まれていることから、女性ホルモンに似た働きをしてくれるため、更年期障害の予防や緩和、更に骨粗しょう症などといった不調にも予防してくれるという報告もあります。
亜麻仁の実の効能
亜麻仁の実から得られる効能には、生活習慣病の予防や体と脳の老化の防止、アレルギーの緩和やうつ予防、などの効能を得ることが可能です。亜麻仁の実にはオメガ3系脂肪酸であるα-リノレン酸が含まれており、コレステロールや中性脂肪を低下させる働きを持っており、血液の流れを良くしたり、血管自体を柔らかくすることで動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病を予防する効能を期待できます。
また、オメガ3系脂肪酸は認知症を予防する効能が期待できたり、α-リノレン酸は体内に取り込まれるとEPAやDHCなどに変換される性質をしているため、記憶力を向上させたり、うつ病などの精神疾患の発生を低下させる効能があるとも考えられていることで亜麻仁の実は世間から非常に有効な効能を得られる食品という見方をされています。
亜麻仁の実・チアシード・えごまの違い
「仁=種」は英語にすると「シード」という意味ですが、名前にシードがついているチアシードや、他にも健康効果を期待できるとしてえごまも栄養価値が高いとされていますが、実際のところどれが体にとってプラスになるものを与えてくれるのでしょうか。また、栄養についてもどれが良いのか分かりませんから、亜麻仁の実やチアシード、そしてえごまとの違いなどについて触れていきます。
亜麻仁の実とチアシードを比較
チアシードもスーパーフードと認識され、世界中で使用されている食品です。チアシードはごまよりも細かい粒を水に浸水させると10倍程度に膨らみ、粒の表面に透明なゼリー状のものが発生するため、食事の量を減らすとしてダイエットのサポートをしてくれる食品という認識が強いでしょう。
また、チアシードにはオメガ3系と6系脂肪酸や必須アミノ酸などが豊富に含まれているため、健康を維持できるだけではなく、美肌を目的とした用途などに使用し、ダイエットを目的とする方には運動などと食事制限を併用しての使い方で代謝の向上を狙う目的に適しています。
そのため、亜麻仁の実と比較するとカロリーの高い亜麻仁の実は健康維持目的に。そしてダイエット目的ではチアシードを目的とすると良いでしょう。ちなみに亜麻仁の実の方が女性特有の不調に効能を表す期待ができますので月経時の不調や更年期障害などのホルモンバランスを整えたい方には亜麻仁の実が適しています。
亜麻仁の実とえごまの比較
次に亜麻仁の実とえごまの違いですが、この2つの違いが最も良く分からないという方が多いのではないでしょうか。亜麻仁にもえごまにもどちらも注目したいα-リノレン酸が含まれていますから、比較しようと感じている方も少ないことでしょう。
双方の違いと言えば敢えていうならαリノレン酸の含有量は若干えごまの方が高く、カロリーもえごまの方が低い傾向にあります。また、食物繊維は亜麻仁の方に水溶性、不溶性がバランス良く含まれているため、便秘の改善効果に役立ちます。
また、亜麻仁には「リグナン」というポリフェノールが含まれていると上記で触れましたが、えごまにも「ルテオリン」や「ロズマリン酸」というポリフェノールが含まれており、老化を早める活性酸素を抑えたり、抗アレルギー、抗炎症作用などが期待できます。
二つを比較してみると分かるように、どちらを摂取した方が良いということではなく、どちらにも目的に合わせた成分が含まれていますので、どちらにも摂取した方が良い成分があるということになります。
粉末やアレルギーについて
亜麻仁やえごま、チアシードはそれぞれアレルギーについての違いがあります。抗炎症作用がある食品もあれば、反対にアレルギーを引き起こしてしまう恐れもあるので注意しましょう。また、亜麻仁の粉末の使い方についても触れていきます。
アレルギー
亜麻仁の実やチアシード、えごまはアレルギーの方にとっては使うまで症状が出ないか恐怖を感じることもあるでしょう。しかし、亜麻仁やえごまには抗炎症作用があるため、アレルギーの緩和に役立ちます。反対にチアシードは体質的に合わなければ皮膚にかゆみなどが発生する場合があります。
しかし、こういったオメガ3系脂肪酸やオメガ6系脂肪酸が含まれる食品は一見体に得られる効果などが多いようにも感じられますが、実はオメガ6系脂肪酸は現代人が摂取しすぎている傾向があり、オメガ3系脂肪酸が不足している場合が多く、二つのバランスが崩れてしまうと体内の免疫バランスも崩れ、アレルギー症状といった炎症が起こりやすくなるとされているのです。
つまりオメガ3系脂肪酸もオメガ6系脂肪酸もどちらも多価不飽和脂肪酸で人が生存していく上で必要な成分に変わりはないのですが、重要なのはオメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸をバランス良く摂取することが大切ということです。
亜麻仁の実はどうやって食べる?
亜麻仁の実は表面の外皮が硬いため、どうやって食べたら良いのか分からないという方もいるでしょう。亜麻仁の実はそのまま食べるにしても硬すぎるか、体内に摂取できても消化吸収されずに排出されてしまう場合があるため、粉末状にしてからカレーやドリンク、トーストの上にまぶしたり、ヨーグルトの中に入れて食べる方法でもおいしく食べることができます。
亜麻仁の実を知って生活に取り入れてみよう
亜麻仁の実の効能や効果などに触れていきましたが、いかがでしたでしょうか。様々な効果や効能が得られる亜麻仁の実は使わない手はありません。今後とも健康を意識した生活を送りたい方は是非亜麻仁の実を活用してみてくださいね。