2021年2月4日更新
セリとクレソンの違いとは?味や見分け方も解説
セリとクレソンは違う野菜なの?
見た目は、よく似ているため違いや見分け方が気になる方もいるのではないでしょうか。
この2つは似ている野菜ですが、セリ科とアブラナ科に分けられ、実は全く違う野菜です。
セリは、日本原産の野菜で七草粥や炒め物などで古くから親しみのある野菜です。「緑黄色野菜」として分類されており、野菜独特の香りがあります。この香りには、食欲増進や胃腸を整える効果が期待されています。
クレソンは、ヨーロッパの中央アジアが原産国とされており、ほうれん草やルッコラと同じ「香味野菜」として分類されています。肉料理の付け合わせ野菜として、広く知られています。
独特な風味と苦味があり、強い殺菌作用や抗酸化作用が期待できます。さらに食欲増進などの胃腸への効果や貧血効果などがあると言われています。
具体的な違いは?
この2つの野菜は、栽培方法にも違いがあります。
セリは水田栽培と畑栽培に分かれており、栽培方法は栽培地域によって異なります。日本のほとんどの場所でみることができ、湿地帯や水田にも野生として生えている時もあります。
水田近くに生えている野生のものは、形が似ているドクゼリの可能性もあるため、見分け方には十分な知識が必要です。しかしドクゼリには、独特の香りがなく白いヒゲがないので、見た目で区別することができるでしょう。
旬を迎える時期は、冬から春先までで一般的にはこの時期に七草粥として食べられています。
一方、クレソンは弱アルカリ性の水田栽培で収穫され、春に旬を迎えます。日本では、山梨県で多く栽培されています。寒い時期に成長する野菜なので、水温が上がると野菜が弱ってしまう性質を持ち、寒さに強い野菜です。
2つ野菜の見分け方は、大きさや葉に違いがあります。セリは、20㎝程度の大きさで大きいものの中には80㎝程度のものもあります。葉は、傘のような形で茎につくものと根の近くに生えるものがあり、クレソンより大きい葉を生やします。
また、冬には葉の色が赤くなるのが特徴です。クレソンの大きさは50㎝から120㎝あり、葉は小さく羽状に並んでいます。春になると小さい白い花が咲き、その後長細い実をつけるのが特徴です。
冬の霜に当たると葉の色が黒っぽくなりますが、独特の味が抑えられ甘みが増すと言われています。アブラナ科の植物なので、繁殖力が高く成長も早いため外来種植物として扱われていました。また日本の中では、過去に駆除が行われた地域もあるそうです。