2020年3月12日更新

ルバーブって何?栄養成分やその効果・効能とは

ルバーブ

ルバーブと聞いても、あまりピンと来ない人も多いかもしれませんね。
日本ではまだまだなじみがありませんが、それでも、一時期と比べると目にする機会も増えてきました。それがどうしてなのかというと、その栄養成分の豊富さと、健康や美容への効果・効能の高さではないでしょうか。
ルバーブのもつ力とは一体どんなものなのか、気になるところをまとめてみました。

  1. 目次
  2. ルバーブとは
  3. ルバーブの味や香りってどんなもの?
  4. ルバーブの旬な時期と季節について
  5. ルバーブの効果・効能とは
  6. ルバーブの基本的な使い方・食べ方
  7. ルバーブを使った料理~基本のレシピ~
  8. ルバーブを食べるときに注意することはある?
  9. ルバーブは健康維持に効果的

ルバーブとは

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ルバーブは英語でRhubarbと書きます。タデ科ダイオウ属の多年草。シベリア南部が原産の野菜で、イギリスなどのヨーロッパではとてもポピュラーな野菜です。
日本ではショクヨウダイオウと呼ばれていますが、これまではあまり食用としては好まれておらず、根の部分を粉末にして漢方として用いられていたようです。

ルバーブの種類って?

ルバーブは品種改良され、マンモス・レッドやヴィクトリアなどさまざまな種類があります。
しかしながら、食用にするなら色の違いを意識するといいでしょう。
ルバーブは赤と緑のどちらか、もしくはその両方が混ざっているものがありますが、加工したときは赤色の割合が多いものほど色鮮やかな仕上がりになります。
また、緑の方が勝っているリバーブは、赤いものと比べて香りが強く、肉質が柔らかいです。

ルバーブの栄養成分って?

ルバーブには、豊富な栄養が含まれています。
まずビタミン群として、カロテン、ビタミンE、K、B1、B2、B6、C、ナイアシン、葉酸、パントテン酸
そしてミネラルとしてナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄
ほかにはたんぱく質・脂質・炭水化物の三大栄養素や食物繊維などもたっぷりです。

ルバーブの味や香りってどんなもの?

日本にはまだまだ浸透し切っていない野菜であるルバーブ。どういった香りがするのか未知の野菜だと思う方も多いでしょう。我が国日本で食卓に並ぶ野菜に舌が馴染んでいる方はルバーブを初めて口にすると驚いてしまうかもしれません。

ルバーブはかなり酢っぱい味

野菜と言えばイメージは苦いなどの食感を思い浮かべるでしょう。しかし、ルバーブは野菜と言っても酸味が強いのが特徴の野菜です。その酸味は「少し」ではなく、「かなり」と言えるほどの強烈な酸味を持っています。ルバーブを料理などで活用する場合は強い酸味も上手に活用できますが、そのままの状態のルバーブは酸味が非常に良い味となります。

香りは独特

ルバーブの香りは一言で言えば「独特」です。酸味があるだけで野菜というカテゴリーとしては十分異端ですが、酸味の中にほのかな渋味なども感じられるため、放つ香りもこれまた独特なものです。外国ではそんな香りや味が脂っぽい肉料理を食べた後の口直しになると認識され日常的に口にされていますが、食べ慣れていない日本人の舌には口直しと言うよりも馴染みのあるジャムで食べる方法の方が人気です。

ルバーブの旬な時期と季節について

ルバーブをおいしく食べられる旬の時期は5~9月頃です。梅雨~秋にかけての季節に旬を迎える野菜ということになります。ルバーブはシベリアを原産としているため、寒冷地の環境が適しています。日本では長野県と北海道の地域で主に栽培が行われており、どちらの地域も寒冷地と周知されていますよね。それだけルバーブは寒い地域と相性の良いパワーみなぎる野菜なのです。

しかし、長野県で栽培されているルバーブは6月以降になると茎が硬くなってくるため、最もおいしいと言われている梅雨の時期のルバーブが旬とされているようです。梅雨の時期に収穫されるルバーブは柔らかさがあり、ずっしりとした太いものが収穫できる理由から長野県のルバーブは梅雨の時期を狙って入手すると良いでしょう。

ルバーブの効果・効能とは

ルバーブは豊富な栄養成分を含んでいますから、そのぶん、期待できる効果や効能もたくさんあります。

  • 体内の毒素や余分な水分を排出し、むくみを解消したり、デトックス効果が得られたりする。それにともない、便秘が解消される。
  • 歯や骨を強くする。
  • 糖やコレステロールが抑えられ、生活習慣病を予防したり、改善したりする。
  • ストレスを軽減したり、体の免疫力を高めたりする。
  • 強い抗酸化作用により、アンチエイジングが期待できる。
  • 視力の回復や、眼病予防、眼精疲労の回復に役立つ。

漢方としてのルバーブ

日本ではショクヨウダイオウ(食用大黄)と呼ばれるルバーブですが、これは、中国から伝わった大黄を食用に改良したものだからだと言われています。
漢方名はダイオウで、現在の日本でも主要生薬の一つとして扱われており、便秘やそれに伴う腹部の膨満感などに処方されているようです。

ルバーブの基本的な使い方・食べ方

ルバーブは、葉のついた軸の部分のみを食べます。
また、ルバーブは加熱すると形を保っていられませんので、ジャムなどにするのが一般的です。

レシピによっては「皮をむく」と記されている場合もありますが、ルバーブは皮の部分にも栄養が豊富に含まれているため、できればむかずに調理したほうがいいでしょう。
きちんとあく抜きさえすれば、皮ごと食べても一切問題ありません。

ルバーブのアク抜きってどうやるの?

ルバーブのアク抜きの方法ですが、水につけておくだけで大丈夫です。
時間はだいたい10分~30分くらい。気になる人は一時間ほどおいてから調理するといいでしょう。

ルバーブを使った料理~基本のレシピ~

ルバーブと苺のパイ

ルバーブのジャム

ルバーブ400gを洗い、1~2センチくらいの大きさに切ります。
その後、ステンレスかホーローの鍋(ほかにも、ジャム作りに向いている鍋なら大丈夫)に入れ、200gの砂糖を加えて一時間ほど置いておきます。水分が出てきたら火をつけ、焦げないように混ぜれば10分ほどで出来上がりです。
酸味が欲しい場合、出来上がってからレモン汁を加えるといいでしょう。

ルバーブのパイ

ルバーブは、ヨーロッパでは”パイプランツ”と呼ばれています。
そのため、パイやタルトを作るときには欠かさずルバーブがもちいられるといっても過言ではありません。

・洗って1~2センチほどの大きさに切ったルバーブ200gに砂糖100gをまぶし、一時間ほどおきます。水分が出てきたら、鍋で10分ほど加熱しましょう。
・耐熱皿にパイ生地を敷き、その上にカスタードクリームを流したら、煮込んだルバーブを乗せてパイ生地で蓋をし、200度以上のオーブンで30分ほど焼けば出来上がり。

ルバーブを食べるときに注意することはある?

ルバーブの葉は食べないで!

ルバーブは、軸の部分を食べる野菜です。
野菜というと、葉をサラダなどにもちいたくなるかもしれませんが、ルバーブの葉はシュウ酸が多く含まれているので食用には向きません。
シュウ酸を多量に摂取すると体内でカルシウムと結合し、結石の原因となってしまう場合があるので注意しましょう。
また、胆石や痛風などの持病がある場合、シュウ酸により病状が悪化してしまうこともあります。

ほうれん草に含まれるシュウ酸とは

妊娠中はルバーブを食べないで

ルバーブの元であるダイオウには子宮を収縮させる作用があります。そのため、漢方としても妊婦さんには処方されません。妊娠中は、食用のルバーブも避けたほうがいいでしょう。
また、ルバーブの成分が母乳に混ざると乳児が下痢を起こすので、授乳中も摂取しないほうがよさそうです。

ルバーブは健康維持に効果的

あまり馴染みがないルバーブですから、すぐに日々の料理に取り入れるのは難しいかもしれません。
ですが、ルバーブは漢方としてももちいられるほど、薬効成分の高いもの。とくに、胃腸の調子を整えたいとき、便秘が続くときなどは料理に取り入れて、食事で健康維持をめざしてみてはいかがでしょうか。