2017年11月28日更新

クミンとはどんなスパイス?クミンの効果や使い方のコツ

クミンシード

インド料理店に行くと独特のスパイシーな香りがしますよね。カレーによく似た香りが食欲をそそります。これはおおかたクミンの香りです。今回はこのクミンというスパイスについてお話します。どんなスパイスか、また今、噂になっているクミンの効果や使い方のコツをご紹介します。

  1. 目次
  2. クミンってどんなスパイス?
  3. クミンの特徴
  4. クミンの香りはカレーの香り?
  5. クミンの効能や効果
  6. クミンはダイエットにも効果があるって本当?
  7. クミンを上手に使うコツ
  8. クミンを使って美味しく食べよう

クミンってどんなスパイス?

クミンはエジプトなどを原産とするセリ科の植物です。酷暑や乾燥に弱い植物なので冬の産物として栽培されます。現在イランが最大の輸出国となっていますが、インドからヨーロッパにかけて広い地域で栽培されています。

一般的にスパイスは原料を生で利用したり、抽出して用いたり、混合して使用するものがありますが、クミンは種子を乾燥させて原型(ホールという)のまま、もしくは乾燥させた種子を粉状にして利用します。

クミンはカレーなどインド料理やエスニック料理には欠かせないスパイスです。俗にスパイスとは芳香性のある植物の一部を利用し、飲食物に風味付けの手助けをする副材料として用いられます。

甘い香りやスパイシーな香りなど嗜好的な芳香を特徴とする種類、辛みなど味に特徴がある種類色付けに特徴がある種類の総称を「スパイス」と呼びます。

いつもの料理に少し加えることで料理を美味しくする手助けをし、さらにじんわりと体の中から健康に働きかけてくれる食材料がスパイスです。そして本題にあがるクミンはスパイシーな香りが特徴的なスパイスの一つなのです。

クミンの特徴

クミンは一般的に強い独特な芳香があり、ほろ苦さや辛みがある香辛料といわれます。カレーをはじめインド料理やメキシコ料理などエスニック料理には欠かせないスパイスの一つです。

一般的にクミンの味を表現するとほろ苦さや辛みと言われますが、インパクトのある苦さや辛さではないので、クミンを使ったからと言ってペッパー類のように辛くなるとか苦くなるというスパイスではありません。クミンはスパイスの中で、味や色付けとして料理の手助けをするスパイスというより、独特な芳香を利用されるスパイスです。

クミンの香りはカレーの香り?

味よりも香りに特徴のあるクミンの香りは「カレーの香り」によくたとえられます。刺激的なスパイシーな香りが特徴です。

刺激的な強い香りが特徴だと言われますが、辛子などのように鼻を突きさすようなツンとくる香りではありません。実際に原型の状態のクミンシードを嗅いでみると漢方薬のような香りがしますが、フライパンでクミンシードを乾煎りするとエスニック風の食欲をそそる清涼感のあるスパイシーな香りがたちます。

食品以外にも活用されているクミンの香り

料理にクミンを使用するときはエスニック風な風味を加えるスパイスとして利用されます。また生肉などの臭みの消臭のためにも使われますが、クミンの香りは食材にだけ用いられているわけではありません。実は料理以外にもクミンのスパイシーで刺激的な香りは活用されているのです。

クミンの香りの歴史をたどると古代エジプトにまでさかのぼる話で、古代エジプトで盛んにおこなわれていたミイラ作りの際に、防臭防腐のためにこのクミンの香りを利用していたと言われています。

現代でもクミンの香りは虫除けに利用したり、クミンから産出されるエッセンシャルオイルを利用して、独特なスパイシーな香りが加わった香水が作られ、女性から評判を得る商品が販売されています。

【関連リンク】
クミンってどんな味?香りは?クミンの匂いは臭いの?

クミンの効能や効果

料理や食材に少量スパイスとして利用するクミンから得られる効能や効果は、体に決定的には感じませんが、料理に加えることでじんわりと体に良い効果をもたらしてくれと言われます。

クミンの芳香成分は、食欲を増進させる作用から胃腸の調子を整え便秘の改善につながるようです。消化器官を活性化してくれる作用から胃痛や腹痛、下痢などを改善してくれる効果、香りが神経を落ち着かせ気分がリラックスできる効果、細胞の老化現象を予防する抗酸化作用で肌や血管などのアンチエイジングがはかれるなどの効果があると言われます。飲食物に加えて料理と共にじんわりとその効果に期待されています。

【関連リンク】
クミンとは?効能や副作用と効果的な使い方

クミンはダイエットにも効果があるって本当?

最近クミンのダイエット効果に期待される話題がよくあがっています。ある研究チームが発表した報告からヨーグルトにクミンを入れて毎日食べ続けるとダイエットできたという報告がされています。

詳しい内容を見ると、クミンをサプリメントのように摂取したからダイエットできたというわけではなく、1日の食事の量を調整し、その食生活にクミンを少量摂り入れることでダイエットやコレステロール値を下げ体に良い結果をもたらしたというものです。

クミン自体を摂取すれば直接ダイエットにつながるというわけでなく、ダイエットの効果を促す働きを手助けするために、食事に少量加えて摂取するとダイエットの効果にも期待できるという話です。

しかし確かにクミンの効能にはコレステロール値を下げてくれる効果があり、その効果は中性脂肪をつきにくい体作りにつながるので、結果はダイエットに効果的であったり、便秘を改善してくれる作用はダイエットに結びつく効果に期待できます。

しかしクミンをサプリメントのように飲むとよいという報告はどこにもあげられておらず、日常の食事を制限してその食事の中にスパイスとして少量クミンを加えるとダイエットの手助けになると言われているのが事実です。

【関連リンク】
クミンでダイエット?その方法と効果は

クミンを上手に使うコツ

クミンは種の原型のまま使用するホールタイプのクミンシードと、種を粉状にしたタイプのクミンパウダーの2種類のタイプがあります。クミンシードはそのまま利用してももちろん香りがよくたちますが、料理を作る一番初めに鍋にひいた油にクミンシードを加えて油に香りを移し、香りの移った油を用いて料理する調理方法によく使われます。このように料理の初めに香りを油に移して使うスパイスのことをスタータースパイスと言いますが、クミンシードはスタータースパイスの代表です。

クミンパウダーはスタータースパイスとしては利用できませんが、肉や魚の生臭さを抑えるために料理の下ごしらえの時に食材に利用したり、調理の途中に簡単に加えることができ便利に活用できます。

【関連リンク】
クミンに代用できるスパイスは?カレーを作る際にクミンの代用になるもの
カレーを作る際のクミンの使い方。クミンを使うタイミングはココだ!
クミン料理16品をご紹介!クミンで美味しく健康食生活

クミンを使って美味しく食べよう

クミンは香りに特徴のあるスパイスです。そのスパイシーな香りは、インド料理やエスニック料理には欠かせません。普段の料理にちょっと加えるだけで、いつもと違う料理を楽しめます。家庭の調理棚に一つあるとスパイシーな味を加えられる便利な調味料です。上手に利用して料理に美味しく活用してみてください。