2017年7月26日更新

コンデンスミルクとは?栄養成分や練乳との違いについて

コンデンスミルク

苺にかけると美味しいコンデンスミルク。今も昔も人気です。「練乳」と呼ぶ人もいるようです。そこで今回はコンデンスミルクについて調べました。栄養成分や「練乳」との違い、そして圧力鍋を使ってできる美味しいお菓子についてご紹介します。

  1. 目次
  2. コンデンスミルクとは
  3. コンデンスミルクの栄養成分
  4. 保存方法と賞味期限
  5. 圧力鍋を使うと生キャラメルも作れます!
  6. コンデンスミルクを美味しく活用しよう

コンデンスミルクとは

甘くてとろりとしたコンデンスミルク。コンデンスミルクは牛乳に糖分を加えて濃縮させた粘りのある液状の乳製品です。馴染のある呼び名ではコンデンスミルクといいますが、正式な表記名は「練乳」もしくは「れん乳」と表記されます。

コンデンスミルクと練乳!その違いは?

練乳は牛乳を濃縮したもので、甘みがない無糖練乳、糖分を加えた加糖練乳があります。甘みのない無糖練乳はエバミルクとも呼ばれてコーヒーなどに入れたり、杏仁豆腐やクッキーなどのお菓子を作る時によく使われます。そして牛乳を濃縮する時に砂糖(ショ糖など)を加えて甘味を出した加糖練乳をコンデンスミルクと呼んでいます。苺にかけてたり、かき氷にかけて食べるのはお馴染みの使い方です。

たとえていうと練乳とコンデンスミルクは親子のようなものであり、練乳のカテゴリーの中にコンデンスミルクがあるわけで、練乳に甘みが付いたものがコンデンスミルクと呼ばれているのです。

アメリカでコンデンスミルクというと甘みのない無糖練乳のことをさしますが、日本では牛乳に甘みを付けて濃縮したものをコンデンスミルクと呼びます。アメリカのスーパーで「condensed milk」と書かれているものは日本でいう無糖練乳(エバミルク)で、「sweetened condensed milk」と書かれているものは加糖練乳のことをいい、私たちが苺などにかけて使う甘くとろりとしたあのコンデンスミルクのことをさします。海外にご旅行の際に覚えておくと便利な知識かもしれませんね。

コンデンスミルクの栄養成分

甘みが強いコンデンスミルク。苺にいっぱいかけて食べたいけれど気になるカロリーをみると、100gあたり331kcal、100gでは想像がつかない方のために大さじ1杯に換算すると大さじ1杯20gで66kcalです。

牛乳と砂糖を混ぜて濃縮したものなのでカロリーは高く、ダイエットにはあまり向きませんが、腹持ちがよく、栄養価の豊かな食品です。コンデンスミルクを多く使う方でカロリーが気になる方は低脂肪タイプの牛乳と砂糖を煮詰めて手作りすると若干カロリーオフすることができるようです。

栄養成分

主な栄養成分はたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルです。栄養成分で特徴的なのはビタミンのB2とパントテン酸、ミネラルのカルシウムが豊富なことです。

保存方法と賞味期限

賞味期限は、開封前は常温で約1年半、開封後は冷蔵庫で約2週間と言われています。缶タイプのものは開封したら缶が酸化してしまう恐れがあるので、瓶などに移し変えて保管してください。コンデンスミルクは砂糖(ショ糖)の濃度が高く殺菌効果があるので水分が砂糖に取れられてカビや微生物の繁殖を抑えることができます。そのため防腐剤も使っておらずまた腐るということはありません。

しかし保管状態にもよりますが褐色したり、粘度が出てきたり、ざらざらしてくることがあります。また水分が出てきてしまい粘度が変わることもあり、味わいが悪くなる場合があります。記載した賞味期限はあくまでも目安ですが、開封後時間が経過しすぎると風味が落ちてしまう場合もあるので、賞味期間内に使い切ってしまうことをおすすめします。

冷凍はできるか?

コンデンスミルクは凍る温度がとても低いので、一般家庭にある冷蔵庫の冷凍室に入れてもこおりません。ですから保存は冷蔵保存で大丈夫です。たとえば夏場などコンデンスミルクを凍らせてシャーベットなど氷菓子を作りたい場合は、コンデンスミルクにフルーツなどを混ぜて冷凍庫でこおらすと、フルーツ自体がこおりコンデンスミルクの甘味の付いた氷菓子になります。

圧力鍋を使うと生キャラメルも作れます!

近年人気のある生キャラメル。原料に生クリームがたくさん入っていて柔らかくて美味しいと人気ですが、実はこの生キャラメルを簡単にコンデンスミルクで作れることができるのです。作り方はいたって簡単です。

開封していない缶入りのコンデンスミルクを、缶ごと圧力鍋で約20分湯煎すると生キャラメルになります。時間が経ち缶を開けると、なんと白いコンデンスミルクが濃いベージュに代わり生キャラメルに早変わりです。そのまま食べても美味しいし、パンなどに塗っても美味しくいただけます。

チューブ入りのものでも作れる?

もちろん開封していないものであるならチューブ入りのものでも同様に作れます。しかしチューブ入りの場合、圧力鍋を使うとチューブが破裂してしまうことがあるので、チューブ入りのものを使う場合は、この後に紹介する普通のお鍋でコトコトと時間をかけて湯煎することをおすすめします。

圧力鍋がない場合

圧力鍋がない場合は通常のお鍋を使い、開封していないコンデンスミルクの缶詰もしくはチューブを2~3時間半ほど弱火で湯煎にかけると、同じように生キャラメルを作ることができます。お鍋ではなくやかんを利用してコトコトと湯煎する方もいらっしゃるようです。

ちなみにお鍋でゆっくり湯煎した場合、約1時間~1時間半ほどでミルキーの味、1時間半~2時間ほどでキャラメルソース、2時間~3時間で生キャラメルになります。湯煎の時間で味に変化があります。上記の時間は一応の目安です。ご参考にされてください。

湯煎するだけで生キャラメルになるわけとは

湯煎するだけでコンデンスミルクが生キャラメルになるわけは、コンデンスミルクの栄養成分のたんぱく質が褐色化反応をおこすためです。この反応をメイラード反応と呼んでいますが、タンパク質を加熱すると褐色物質を生み出す反応のことで、成分のたんぱく質が反応をおこして褐色したコンデンスミルク、すなわち生キャラメルを作り出すのでした。

コンデンスミルクを美味しく活用しよう

日本でいうコンデンスミルクとは練乳を甘くした加糖練乳のことをいいます。アメリカではコンデンスミルク呼ばれるものは無糖練乳の甘味のないものです。私たち日本人が想像するコンデンスミルクはアメリカではスィートコンデンスミルクと表示されています。知識の一つに加えておくと便利かもしれません。

圧力鍋を使ってコンデンスミルクで人気の生キャラメルが手軽に作れるのは嬉しいですね。しかしコンデンスミルクはカロリーが高いので、ダイエット中の方は十分ご注意ください。コンデンスミルク、美味しくご利用ください。