2019年7月23日更新

【栗好き必読】甘みジュワっと干し栗の食べ方や戻し方

干し栗

知る人ぞ知る干し栗とは、山などに落ちている一般的な栗を皮ごと茹で、その後干して水分を抜いたもののことを指します。この干し栗は一般的な栗よりも甘みが増すため一度食べたら干し栗の方が良いという人もいるようです。今回はそんな干し栗の食べ方や戻し方などを詳しくご紹介します。

  1. 目次
  2. 栗は栗でも干した栗!干し栗とは!?
  3. とっても簡単!干し栗の作り方と戻し方
  4. 干し栗の食べ方たくさん!甘い栗にはこれが最適!
  5. 干し栗の美味しさは母の味!優しい口当たりを体験してみて

栗は栗でも干した栗!干し栗とは!?

栗は栗でも干し栗という食品をご存じでしょうか。聞き慣れない干し栗とは、一般的な栗を茹でて十分に水気を取り、カラカラになるまで天日干しした栗のことを指します。天日干しを十分に行うため栗が持つ水分は空ですが、戻すことによってまた美味しい栗を食べることができます。

一般的に認識されている栗と比較すると天と地ほどの違いがありますが、干し栗にした方が旨みや甘さは凝縮されるので周知されている栗よりも美味しいという人が続出です。カチカチの姿になってしまった干し栗も普通の栗のように扱えるので変わらず料理に活用することができます。

口の中にそのままin!カチカチ干し栗

干し栗をご存じの人は干し栗を食べる際に「戻す」という工程を踏みますが、何も知らない人からしてみれば一般的な栗のようにそのまま食べられるのかと思いますよね。

基本的には干し栗は戻してから使う、食べるのが通常の使い方ですが、干し栗をマスターした人になるとなんとそのままの状態の干し栗を口の中に入れて食べてしまうのだそう。もちろん水気のない干し栗は口に入れた当初は何も味を感じませんが、入れ続けていくうちに栗本来の味わいが徐々に広がっていきます。

人によってはこの干し栗がじんわり戻っていく美味しさを味わうために、そのまま食べる人もいるのだそうです。しかし、歯が悪い人などは干し栗をそのまま食べるのは危険なので、必ず戻してから料理にしたり食べるようにしましょう。

干し栗は保存食・縁起物

干し栗は茹でて天日干しする工程を辿るため、昔の人たちはこの干し栗を保存食として活用してきました。

戻さない干し栗はカチカチに固まった状態なので、長期保存が可能になり、食材がない場合でも食べるものに困らないように準備されたと言われています。

また、干し栗は保存食としての見方の他に、縁起物だという認識もあるようです。干し栗は搗ち栗(かちぐり)という別名もあり、「勝つ」という意味合いを込めて出陣の際に食べられていたのだとか。

縁起物にもなり、保存食にももってこいの干し栗はたくさん作っておけば様々な料理に役立ちますよ。

とっても簡単!干し栗の作り方と戻し方

あま~い干し栗は長期保存できる他、いつでも食べられる準備をしておきたいものです。栗が好きな人には特に栗の旨みと甘さがギュっと詰まった最高の食材になるので干し栗の簡単な作り方をご紹介します。

干し栗に向けての準備と作り方

料理初心者にとって基本的に干したものは難易度がグッと上がりますが、干し栗はそんなに難しいことはありません。

一般的な栗を用意した後は、沸騰したお湯に30~40分間じっくりと茹で、時間が経ったらお湯を捨て、蓋をしてからそのまま10分程度蒸していきます。

次はいよいよ干す段階に移るのですが、天日干しの前に糸と針を用意しておきましょう。干し栗の正しい作り方は、裁縫の要領で針に糸を通し、そのまま縫い物をするように栗の上部に針を刺して糸を通していきます。一つ付け終えたらそのまま次々と干したい栗の上部に糸を付けていき、最終的に「数珠繋ぎ」になるように縦に形を作っていきます。

この数珠繋ぎは針を使用するため、手先の細かい作業が求められます。もし針を使った方法は嫌だという人は、ザルなどで栗と栗が重ならないように干す方法でも構いません。

大切なことは栗を乾燥させることなので、じっくりと時間をかけて一つ一つの栗が乾燥していく環境を作ってあげましょう。

天日干しした栗は2週間程度を目安に干していくのですが、様子次第では栗を振ってみてカラカラと乾いた音がしたら乾燥し切った証拠なので、この状態になったら完成でOKです。

干し栗の戻し方

乾燥した干し栗はそのままではカチカチなので、水を張ったボールなどに入れて30分程度浸しておきます。時間に余裕がある人は一晩じっくり時間をかけて戻すと良いでしょう。干し栗を1から手作りした場合は、戻す前にまず殻を剥いて実を取り出しておきます。一見固そうに見えますが、爪で押し入れればすんなり殻が割れます。

干し栗の食べ方たくさん!甘い栗にはこれが最適!

栗料理はたくさんありますが、干し栗の具体的な使用方法はいまいち良く分からない…という人もいるのではないでしょうか。そこで干し栗を最大限美味しく食べられる料理をご紹介します。

炊き込みご飯

栗ご飯

栗と言えば炊き込みご飯ですが、干し栗の場合は味も香りもグンッと良くなります。凝縮された味わいがご飯と共に炊くことで更にパワーアップするので、干し栗の美味しさを口いっぱいに楽しみたい人には炊き込みご飯がおすすめです。干し栗を使用した炊き込みご飯は煮崩れもしにくく、濃厚な味わいを堪能することができますよ。

煮物

干し栗に合う料理は他にも煮物なども挙げられます。じっくりと火を通して、野菜や鶏肉などと一緒に合わせればコク+甘みのダブルパンチがお口の中で楽しめます。干し栗を煮物にする場合、美味しく作るコツは時間をかけて弱火にかけることです。ほんのり甘い煮物は全ての材料を美味しく引き立たせてくれます。

干し栗の美味しさは母の味!優しい口当たりを体験してみて

栗と言えばしっとりとしたあの栗ですが、干した栗があるということは驚きですよね。見た目は完全に生気を吸い取られた栗に見え、本当に食べられるのかどうか不思議に感じますが、しっかりと戻した干し栗は絶品なのでまだ食べたことがないという人はぜひ一度ご賞味あれ!