2018年5月3日更新
キュウセンの味はまずい?美味しい料理にする方法とベラとの違い
あまり耳にしないキュウセンという魚をご存じですか?肝心の味はまずいと不評の魚ですが、一部の人たちの間では塩焼きにされたり時には刺身や唐揚げにされたりと意外にも美味しい料理として活用法は多岐に渡るようです。今回はそんなキュウセンにスポットを当ててベラとの違いやぬめりの取り方(さばき方)までご紹介します。
- 目次
- 知らない人多数…キュウセンという魚の正体
- キュウセンとベラの違いは?
- キュウセンの味はまずいと不評…事実のほどは?
- キュウセンのぬめりの取り方(さばき方)や食用とされる料理
- キュウセンを使った美味しい料理
- 実はベラの種類!キュウセンの知らぬ美味しさにチャレンジしてみよう!
知らない人多数…キュウセンという魚の正体
キュウセンという魚の名前はあまり馴染みのない人が多いのではないでしょうか。魚に詳しい人でも知らない人もいるかもしれません。実はキュウセンはベラという魚の一種であり、日本でも良く目にする魚です。分類ではスズキ目ベラ亜科ベラ科に分けられ、れっきと食用にされている魚でもあります。
キュウセンという名前だけ聞けば悪いイメージもないのですが、ベラと見聞きすると味がまずいというイメージがあることであまり食卓には並ばない魚と言えるでしょう。そんなベラの仲間であるキュウセンは体表が非常に美しい色味をしており、頭から尻ビレにかけて横の線がくっきりとあるのが特徴です。カラフルで目を楽しませてくれる魚でもあるのですが、その美しさの余り食べられない魚だと思われていることも多く、積極的に料理の食材としては扱われていません。
キュウセンとベラの違いは?
一口にベラと言ってもベラにも全世界に約500種も生息しています。その中でもキュウセンは「キュウセンベラ」と呼ばれ、基本的に年を通して釣れる珍しくない魚です。ベラとカテゴリーされる魚の種類は非常に多く、数多く並んだベラは同一のものだと判断してしまいがちです。
しかし、キュウセンベラは他のベラと比較すると体表から伸びる横のラインがあるのが特徴的なのですぐに判断できるでしょう。また、キュウセンベラは生まれたときは全ての個体はメスですが、群れの中で強くなるとオスに変わる独特の性質を持っています。オスとメスを比較してみると、お腹の部分がオスよりもメスの方がへっこんでいるため、そんなところもキュウセンベラの判断材料としてみるのも良いですね。
【参考リンク】
・素人が作ったお魚図鑑
キュウセンの味はまずいと不評…事実のほどは?
ベラと言えばまずいことで大不評を受ける可哀想な魚なのですが、キュウセンベラは反対に今まで食べることを拒否していたのが疑問に思うほど美味しい魚です。
キュウセンベラの体表にはウナギのような強いぬめり気があるのですが、そのぬめりをきちんと取り除いて調理してあげれば絶品魚料理に大変身を遂げます。
しかも関西ではキュウセンベラは高級魚の扱いを受けているほど味わいが認められた魚なのです。一度食べればまさに頬が落ちるほどの高い味わいを持つキュウセンですから、様々な料理に役立てたいものですね。
【関連リンク】
・ベラは食べれる魚。ベラの食べ方ついて
キュウセンのぬめりの取り方(さばき方)や食用とされる料理
キュウセンベラは絶品の味わいなのですが、個体を丸々手に入れた際は自宅で下処理を行わなければいけません。前述した通り、キュウセンの体の表面には大量のぬめりがありますので、このぬめりをきちんと取っておく必要があります。少々手間がかかりますが、下処理を丁寧に行えば美味しいキュウセン料理が頂けますよ。
キュウセンのぬめりの取り方(さばき方)の手順
キュウセンの粘り強いぬめりを取る方法ですが、まずは大きめのボールにキュウセンを入れ、たっぷりと塩を投入しましょう。投入する塩の目安はキュウセンの全体に塩が被さる程度です。
たっぷりと投入した塩をキュウセンと良く揉んでいくとぬめりが浮き上がってくるため、手でじっくりと塩を揉み込んでいきます。丁寧に塩を揉み込んだ後はキュウセンを固定しながらボールをひっくり返すと浮き出たぬめりが出てきます。
大まかなぬめりが取れたキュウセンはその後しっかりと水洗いをし、さばいた個体に酢をたっぷり投入します。塩だけではキュウセンの臭いは取れないため、さらに酢を使って磯臭さを取り除いていきます。この酢に漬ける工程を入れるだけで気になるキュウセンの臭いが驚くほどなくなるため、美味しいキュウセン料理にしたい場合は忘れずに行いましょう。
また、キュウセンのさばき方は他の魚のようにウロコをはがし、頭を落として腹に包丁を入れたら内臓を取り除き、3枚におろしてしまえば簡単にさばくことができます。
キュウセンの一般的な美味しい料理
まずいと言われているキュウセンですが、まずさの原因はぬめりと磯臭ささです。しっかりと下処理してあげれば塩焼きや唐揚げ、刺身にしても絶品の味わいが堪能できます。
特にキュウセンベラは刺身が最も美味しいと言われていることもあり、淡白な味わいを口の中いっぱいで楽しんでみるのもありです。キュウセンの食べ方は油で揚げても良し、塩をたっぷりとかけて火にかけるのも良しの幅広く食べられる魚ですよ。
キュウセンを使った美味しい料理
キュウセンが実はあの忌み嫌われていたベラだということには驚きですが、キュウセンが美味しいということにも驚いた人も多いのではないでしょうか。
釣り人の間では釣って楽しくない魚でもありますが、実は美味しい魚なのだと知ればその実際の味が気になりますよね。キュウセンはイメージが悪いため、食べるのに少し躊躇してしまいますが、この機会にキュウセンをより美味しく食べられる料理を知っておくのも良いですよ。
キュウセンベラの煮付け
美味しいキュウセン料理が食べたい、でも面倒な調理はしたくないという人におすすめな食べ方が煮付けです。時間も取らず、簡単な工程で美味しいキュウセンの食べ方ができますので、香り高い生姜と共にご飯のおかずにピッタリです。
<材料(3人分)>
- キュウセンベラ 6匹
- 粗塩 適量
- ☆生姜スライス 5~6枚
- ☆焼葱 1本分
- ☆酒、醤油、味醂、水 各100cc
キュウセンの塩焼き
<材料>
- キュウセン
- 塩
実はベラの種類!キュウセンの知らぬ美味しさにチャレンジしてみよう!
キュウセンというベラの仲間をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。ベラと見聞きするとまずまずいという悪いイメージが浮かびますが、キュウセンベラは関西では高級魚の認定を受けている魚です。そんな美味しいキュウセンは手に入れたら使わない手はないため、フル活用して余すことなく美味しく頂きましょう!