2018年5月26日更新
シロギスのおすすめ料理はやっぱり天ぷら?さばき方(背開き)もご紹介
繊細で可憐な姿をしているシロギスは、江戸前の天ぷらのネタには欠かせない魚です。今回は投げ釣りや沖釣り、ボート釣りでも人気の対象魚であるシロギスについてリサーチしました。美味しい旬の時期、相場の価格、寄生虫の危険性、そして美味しいシロギスのレシピをご紹介します。
- 目次
- シロギスの旬の時期は?
- シロギスの値段(相場価格)
- 寄生虫の危険性はあるか?
- シロギスの上手なさばき方!天ぷらは背開きが基本
- シロギスのおすすめ料理
- シロギスを上手にさばいて美味しく食べてみよう!
シロギスの旬の時期は?
シロギスは漢字で「白鱚」と書きます。スズキ目キス科キス属の魚です。日本の沿岸に生息するキス類にはシロギスのほかに、アオギス、モトギス、ホシギスという種類のキスがいますが、料亭や寿司屋で「キス」というと、一般的にこのシロギスのことを指します。江戸前の天ぷらではおなじみのシロギス。その最も美味しい旬の時期は産卵前の晩春から初夏~夏だと言われます。産卵後や冬になると味が落ちてしまいます。
シロギスの値段(相場価格)
関東では冷凍もののほか鮮魚の入荷も比較的多いですが、鮮魚はとても高価です。築地市場では神奈川県の葉山や逗子で漁獲された鮮魚のシロギスは最高級品と評価され、続いて千葉県の冨津や竹岡のものが高く評価されています。そのほか国産のシロギスは兵庫県の淡路島、三重県の伊勢、静岡県の舞阪、富山県の新湊、福岡県の福岡、鹿児島県の出水などから入荷されます。
築地市場のその日の相場によって変動することはありますが、シロギスの相場価格はたとえば水揚げされた鮮魚のシロギスで兵庫県の淡路島産のシロギスでは4,000円/kg。ネット通販でタイ・ベトナム産の冷凍ものだと500g(20~30尾)で1,100~1,130円で販売されています。
寄生虫の危険性はあるか?
どんな魚にしても寄生虫が寄生している可能性はあります。ただシロギスはほかの魚に比べると寄生虫が付きにくく、シロギスの寄生虫で体に悪影響をきたしたという症例は上がっていません。しかし全く寄生虫がいないわけではありません。稀に白いお玉杓子のような線虫が内臓や筋肉に寄生していることがあります。しかしこの寄生虫は人体に寄生することはなく、食品衛生上には問題ありません。
また寄生虫は熱に弱いので加熱することで死んでしまいます。寄生虫によっては-20℃で48時間以上冷凍すると死んでしまう寄生虫もいます。シロギスに寄生している線虫は、人に寄生せず、人体に危険性はありませんが、さばいているときにもし寄生虫を目にした場合、シロギスに寄生している寄生虫は取り除けば大丈夫です。
シロギスの上手なさばき方!天ぷらは背開きが基本
実際にシロギスをさばいてみましょう。シロギスは天ぷらに調理する時は背開きにします。酢締めや昆布締めの場合も背開きして調理します。今回は服部栄養専門学校、日本料理教授・西澤辰男氏の技術指導をもとにした内容のシロギスの背開きのさばき方をご紹介します。
*シロギスの皮はそんなに硬い皮ではありませんが、刺身などで食べる場合は噛みにくいので酢締めや湯霜りして生食する場合は皮を引くことがおすすめです。
シロギスのおすすめ料理
シロギスの天ぷら
シロギスの天ぷらの衣にセリ科のハーブを加えて、さわやかな香りとほんの少しほろ苦さを出した、シロギスの大人の味の天ぷらです。淡白なクセのないシロギスに風味を付け、天ぷらでもさっぱりといただける味です。夏の暑い季節におすすめです。
<材料>
- シロギス 3尾
- ディル 3束(量はお好みで)
- 小麦粉・水 適量
- 揚げ油適量
- レモン 1/8個
【関連リンク】
・ハーブ ディルの効果、効能と使い方!~レシピからや代用まで~
シロギスの刺身
鮮度の良いシロギスが手に入ったら刺身で味わってみましょう。新鮮なシロギスは光沢があります。シロギスの刺身は目が覚めるような美しい白身で、淡白な味にとろりと脂がのった味わいです。このレシピはそんなシロギスを糸造りにしたレシピです。初夏が旬のシロギス。暑い季節にさっぱり頂けるおすすめのシロギスの一品です。
<材料2人分>
- シロギス 5尾
- 梅干 1粒
- ポン酢 適量
シロギスの塩焼き
上品な白身のシロギスの塩焼きは塩加減が味の決め手になります。塩焼きはシンプルにシロギスに塩をふるのみ。釣りたてのものや、鮮度の良いシロギスを塩焼きにするときは塩を多めにふると美味しいです。塩が決め手となるので天然の岩塩などを利用するのはおすすめです。
<材料>
- シロギス
- 塩適量(釣れたては多目に)
シロギスを上手にさばいて美味しく食べてみよう!
姿かたちが綺麗で「海の女王」と称されるシロギス。シロギスの天ぷらはほんとに美味しいですよね。さばき方は覚えてしまえば簡単です。美味しい時期は初夏!夏はぜひシロギス料理を堪能しましょう。昔から日本人に好まれてきたシロギスは上品な白身の魚です。鮮魚の値段が高いのはお財布の泣く場面ですが、上品なその味、美味しく堪能したいですね。