2017年1月18日更新
レモンバームの使い方と効果・効能
ハーブティーとしてもよく知られているレモンバーム。
レモンバームは、私たちにとって身近なハーブの一つですが、レモンバームティーにする以外の使い道はあまり知らないという人も多いと思います。
お茶のほかにどんな使い方があるのか、また、レモンバームにはどんな成分があり、どんな効果や効能があるのか。その辺をまとめてみました。
レモンバームとは
レモンバームはシソ科コウスイハッカ属の多年草。東地中海地方原産のハーブで、ミントの一種です。
レモンバームの花にはよくミツバチが集まることから、ミツバチのギリシア語である”メリッサ”とも呼ばれています。また、日本ではセイヨウヤマハッカ、もしくはコウスイハッカといわれているようです。
レモンバームの味と香りってどんなの?
レモンバームは、その名のとおりレモンに似た香りをもっています。
ただ、味はレモンとは違い、少し甘みがあってまろやか。酸味はありません。
レモンバームの栄養成分は?
レモンバームに含まれる栄養素としては、ビタミンCが特に豊富です。
レモンバームの場合、栄養素よりも香り等の成分のほうが体にいい効果や効能をもたらしてくれることが多く、その成分は次のとおりです。
ポリフェノール(ロズマリン酸、コーヒー酸、クロロゲン酸)、タンニン、フラボノイドなど
レモンバームの効果・効能は?
抗菌・抗ウィルス作用により、食中毒を防ぐ
レモンバームには抗菌・殺菌作用、抗ウィルス作用があるので、体内の毒素を無効化してくれます。
これにより、食中毒を防いだり、風邪を予防したりする上、免疫力を高めてくれることも期待できるでしょう。また、アレルギーの改善にも効果があると言われているようです。
胃腸の調子を整え、消化や食欲を増進する
レモンバームには、胃腸の調子を整えるはたらきもあります。
そのため、消化不良や膨満感、胃の不快感など、なんらかの異常を感じたときはレモンバームティーを飲むと症状の緩和が期待できるでしょう。
抗うつ作用により気分を前向きにする
レモンバームには抗うつ作用があるので、気分の落ち込みを助けてくれます。不安で仕方がないときや、意欲の低下時など、心をやわらげてくれるでしょう。
夜に飲めば、安眠へと誘ってくれる効果もあるようです。
まだまだこんなにある! レモンバームの力
- 動悸・不整脈、過敏性腸症候群の改善
- 解熱・発汗・鎮静作用
- 滋養強壮作用
- 血圧を下げる
- デトックス効果
- 生理不順の改善
- ヘルペスの緩和
また、レモンバームの摂取がアルツハイマーの予防や、対放射線防御にも役立つのではないかと研究も始まっています。
・【参考】金沢大学(レモンバーム抽出物を用いた 認知症予防効果の検証を開始!)
レモンバームの基本的な使い方・食べ方は?
レモンバームにはフレッシュハーブ(生のもの)と、ドライハーブ(乾燥させたもの)があります。
どちらを買うのかは目的によって変わりますが、フレッシュハーブを買うときの選び方は、茎がしっかりしていて葉がピンと張っている、みずみずしさがあるかどうかがポイントです。また、黒い斑点が出ていないかどうかも確認するといいでしょう。
また、レモンバームは香りが揮発しやすいハーブですから、料理に使う場合加熱しすぎないように気をつけましょう。
スパイシーな料理のアクセントとして重宝されるレモンバームですが、一緒に炒めたり煮込んだりするのではなく、出来上がる直前に加えるのがコツです。
一番香りを損なわずに楽しめるのはレモンバームのフレッシュハーブを使ったサラダですが、そのほかにも、スキンケア、ホームケア、ヘアケア、入浴用、芳香浴など、料理以外のさまざまな面でも利用できます。
レモンバームの料理法~基本のレシピ~
レモンバームティー
大さじ1のレモンバームをティーポットに入れ、熱湯を注いだら蓋をします。
五分ほど蒸らせば出来上がり。
レモンバームのはちみつ漬け
洗ったフレッシュレモンバームの葉をキッチンペーパーやふきんの上に広げ、水気が引くまで乾かします。
乾いたら瓶に詰め、はちみつをひたひたになるまで注いで常温のまま三日ほどおけば出来上がり。
レモンバームを料理に使ったり、はちみつをヨーグルトなどにかけたりと、どちらも重宝できますよ。
レモンバームのまぜごはん
ご飯は、ココナツパウダー大さじ1とナンプラー大さじ1と2分の1を加えて少し固めに炊いたものを3合用意してください。
フライパンを火にかけ、みじん切りにしたしょうが40gを入れて香りを出したらざく切りにしたフレッシュレモンバーム40gと小さく切ったセロリの茎2分の1を加えてさっと炒める。
それをご飯に混ぜ、大さじ1のクコの実を散らせば出来上がり。
レモンバームの保存方法
レモンバームは香りが飛びやすいハーブです。
ですから、基本的にはその日に使うぶんだけを買うようにしたほうがいいでしょう。
残ってしまった場合は、濡らしたキッチンペーパーに包んで冷蔵庫に保管し、3日以内に使い切るようにしてください。
また、レモンバームの保存手段としては、乾燥させる方法があります。
レモンバームの水気をよく拭き取ったらいくつかを束ね、日が当たらなくて風通しの良い場所に吊るしておきましょう。一週間ほどでドライハーブになります。
時間がないときは、耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、その上にレモンバームを並べてレンジで加熱してもかまいません。
レモンバームの注意点
レモンバームは、副作用などの心配もなく、老若男女が楽しめるハーブです。
ただし、妊娠中は医師に相談の上で飲むようにしてください。
レモンバームにはつわりをやわらげる効果があるので、妊娠中にこそ飲みたくなるかもしれませんが、摂取量によっては子宮出血のおそれがあるのです。
その点にさえ気をつけていれば、レモンバームは風邪の予防や食べ過ぎたときの症状の緩和など、身近な症状のとても強い味方です。
ぜひ、ティータイムの候補にレモンバームをいれてみてはいかがでしょうか。