2018年1月16日更新
レモンバーベナって何?~使い方から効果・効能まで~
レモンバーベナは、食用として用いられることはほとんどないため、名前を聞いてもピンと来ない人も多いのではないでしょうか。
とはいえレモンバーベナは、精油、アロマとしての人気はとても高く、効果や効能も幅広いハーブです。もちろん、ハーブティーとしてなら飲まれることもありますし、香り付け目的で調理に使われることもあります。
昔からたくさんの人に愛され、重宝され続けてきたレモンバーベナ。その効果や効能、成分とは一体どんなものなのかを調べてみました。
- 目次
- レモンバーベナって何?
- レモンバーベナの効果・効能
- レモンバーベナの基本的な使い方
- レモンバーベナを使った料理
- レモンバーベナの保存法は?
- レモンバーベナの副作用や注意点
- 眠れないときのお供にレモンバーベナを
レモンバーベナって何?
レモンバーベナとは
レモンバーベナとは、クマツヅラ科イワダレソウ属のハーブです。原産はアルゼンチン、チリ、ペルーで、日本ではコウスイボク、もしくはボウシュウボクと呼ばれています。
花も使われることがありますが、利用されるのは主に葉で、その用途はハーブティーや美容、アロマ、ポプリなどさまざまです。
レモンバーベナの味と香りってどんなの?
レモンバーベナは、レモンのような爽やかな香りをもち、さっぱりとした味をしています。
味は、香りほどレモンそっくりではありませんが、酸味があるので似た印象は受けるかもしれませんね。
レモンバーベナの成分
レモンバーベナは、精油としてもちいられることがほとんど。その成分は以下のとおりです。
ネラール、ゲラニアール、リモネン、βカリオフィレン、ゲルマクレンD、αファルネセン、αテルピネオール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、1,8シネオール、ネロリドール、スパツレノール、カリオフィラジエノール
レモンバーベナの効果・効能
レモンバーベナには、主に滋養強壮、鎮痛鎮静、健胃、解熱、殺菌殺虫の効能があります。
レモンバーベナティーや料理に使った場合と、アロマとして香りを楽しんだ場合の効果、効能を、それぞれ具体的に見てみましょう。
レモンバームティーや料理にもちいた場合
- イライラ、不安、気分の落ち込みなどを解消し、精神を安定させる。うつ状態の改善にも効果的です。
- 精神疲労を回復させたり、気分をリフレッシュしたりするのにも効果的。頭がすっきりします。
- 心を落ち着け、快眠にいざないます。
- 胃腸の調子を整え、消化を促進したり、食欲を増したりします。
- 胃の不調を改善するので、胃痛や胃もたれはもちろん、吐き気をともなう二日酔いや乗り物酔いの解消にも役立ちます。
- 血行をよくして体を温め、冷え性や貧血を改善します。
- 高ウィルス作用と利尿作用により、病原菌をおさえ、風邪の予防や炎症の緩和に役立ちます。
- 鎮痛作用があり、頭痛・生理痛・リウマチ・関節痛などの改善が期待できます。
- 抗酸化作用により、生活習慣病の予防に役立ちます。
精油としてもちいた場合
※アロマとして使用する場合は構いませんが、直接肌に触れる場合は精油を1%以下の濃度になるように薄めましょう。また、精油を飲用、食用に使用することはできません。
- 精神の落ち込みを改善し、明るく、前向きにします。
- 副交感神経を刺激し、不眠や自律神経失調症などを改善します。
- 血行がよくなり、冷え性やむくみなどが改善します。
- 抗ウイルス作用、抗菌作用により、風邪やインフルエンザを予防します。
- 免疫力を高め、花粉症の症状を緩和します。
- 皮脂バランスを整え、ニキビ、脂性の予防や改善に役立ちます。
- お風呂に入れれば、疲労回復に効果的です。
レモンバーベナの基本的な使い方
レモンバーベナはハーブティーや精油の他にも、さまざまな形で利用されています。
代表的なものとしては、ハーブバス、香水、ハーバルバス、ハーブチンキ、湿布、スチーム吸引、手作り化粧品、ポプリなど。
レモンバーベナティー
レモンバーベナ大さじ1をティーポットに入れ、沸騰したお湯を入れて蓋をし、5分蒸らせば出来上がり。
レモンバーベナワイン
レモンバーベナティーを入れ、同量のワインを加えれば出来上がり。
レモンバーベナを使った料理
食用として親しまれていることはほとんどないため、あまり料理の材料としての見方はされないレモンバーベナですが、ハーブティーとしても口にされているものですから料理にしなくてはもったいないですよね。そこでレモンバーベナが変身する料理はどういったものがあるのかご紹介します。
ケーキ
レモンバーベナの最大の魅力は高い香りにあります。そのため、そんな良い香りを発するレモンバーベナはケーキの材料に活用し、一工夫加えたインパクトのあるケーキに仕上げることが可能です。しかし、レモンバーベナは酸味がほぼないため、チーズケーキなどにする場合はレモンなどを追加して加えましょう。
ピクルス
ピクルスはおやつとしてもおつまみとしても最高ですが、レモンバーベナをピクルスの香り付けとしても使うことが可能です。酸味を感じさせるピクルスは味付けをしっかりしておけばあとは個々で一味違ったピクルスのアレンジができます。
和え物
レモンバーベナは手などでちぎって使えば日本独特な料理との相性も良いです。作り方も簡単なのでレシピをご紹介します。
材料 (2人分)
- 水菜 1束
- キュウリ 1〜2本
- ミョウガ お好みの量
- 生姜 お好みの量
- レモンバーベナ 10枚ぐらい
■ 《ドレッシング》
- 市販の青じそドレッシング 大さじ2
- オリーブオイル 大さじ1
- ごま 適量
普段の和え物にレモンバーベナを加えるだけで良いため、手軽で簡単な料理をぜひ作ってみてくださいね。レモンバーベナの香りがさっぱりとした和え物をさらに食べやすく仕上げてくれますよ。
レモンバーベナの保存法は?
熱帯性のハーブであるレモンバーベナは8月頃の暑い季節に使用する量よりも収穫する量の方が多くなります。そのため、使い切れずに持て余すこともあるでしょう。そんなときには少しでも長持ちさせてあげられるように保存方法を知っておくことも大切です。
保存の基本は乾燥
レモンバーベナなどのハーブ類は保存する際乾燥させることが基本です。乾燥させる際はハーブの茎部分に水分が残りやすい傾向があるため、茎は取り除き、葉のみにしてから乾燥を行っていきましょう。手早く乾燥させたい場合は、クッキングペーパーの上に重ならないようレモンバーベナを敷き詰め、500Wの電子レンジで3分程度加熱します。目安は葉がパリパリになったかどうかを確認し、水分が抜け切ったと感じたら保存の下準備は完了です。
冷蔵・冷凍保存
レモンバーベナを乾燥した後の保存場所は日が直接当たらない冷暗所が適しています。しかし、夏場は気温も高く湿度も高くなるため、暑い季節は冷蔵庫や冷凍庫で保存しても構いません。
冷凍したレモンバーベナは取り出した際に水っぽくなってしまうことが多いですが、使いにくいと感じた場合はスープやソースなどの香り付けとして使用してみましょう。これらの用途であれば解凍しなくても冷凍したまま使用可能です。
ちなみに冷蔵庫で保存したレモンバーベナの使用期限は4~5日。冷凍庫で保存したものは1~2ヶ月程度は保存できるので使い切れそうな量か見極めてから使い分けて保存すると良いでしょう。
レモンバーベナの副作用や注意点
レモンバーベナは、皮膚刺激の強い精油です。
そのため、敏感肌の人や、妊娠中は使用を避けたほうがいいでしょう。
また、一定以上の量を長期間引用すると胃腸に負担がかかってしまう場合がありますので、注意が必要です。
レモンバーベナの摂取目安量ってどれくらい?
一日の摂取量は?
レモンバーベナは、もともとは薬草として利用されていたようです。
そのため刺激や効果が高く、摂取量も一日500~1000mgほどと定められていました。
しかしながら、レモンバーベナティーを楽しむくらいなら、あまり量を気にすることもないでしょう。アロマとして利用している場合ならなおさらです。
また、レモンバーベナの場合、摂取量と効果が比例するわけではありません。あくまでも香りを楽しむことで、とくに精神的に深い作用をもたらすのです。
眠れないときのお供にレモンバーベナを
レモンバーベナは、これから試してみようと思った場合のとっかかりがつかみにくいハーブかもしれません。
そんなときは、リラックスしたいとき、安眠したいときにぜひ試してみてください。一度効果を実感すれば、もう手放せなくなるかもしれませんよ。