2016年10月13日更新

乳化剤とは?食品に含まれる乳化剤の役割

乳化O/W型
乳化とは、水と油が混ざり合った状態のことをいいます。本来、水と油は相性が悪く一緒にしても混ざり合うことはありません。
ところが水とも油ともなじみやすい物質である乳化剤を加えかき混ぜることにより牛乳のように濁り、水と油が分離しなくなるのです。

乳化には水に油が分散しているO/W型油に水が分散しているW/O型があります。

代表的なO/W型(水に油が分散している)の食品といえばマヨネーズです。マヨネーズは、水、食物油、酢(酢はほぼ水)、調味料に卵黄を加え激しくかき混ぜて作ります。

マヨネーズは卵黄に含まれるレシチンという物質が乳化剤として作用しています。このレシチンはとても体に良い物質で健康食品としても販売されています。

  1. 目次
  2. 食品添加物、乳化剤の役割(使用目的)
  3. 乳化剤の種類
  4. 乳化剤の危険性

食品添加物、乳化剤の役割(使用目的)

水と油に相性が良い乳化剤は以下のような目的で使用されています。

乳化

前述したとおり水と油を混ぜる役割のために使用されます。混ぜる物質が液体の場合に乳化と言います。
例えば、マヨネーズ、マーガリン

分散

乳化と似ていますが水や油に溶けない固体の粒子が沈殿したりせず混ざり合った状態を作ります。
例えば、チョコレート

可溶化(溶けたように見せる)

一般的な乳化は溶かした物質が光の波長よりも大きいため白く濁った色になりますが、可溶化させることで溶けたように見せる(透明)ことができます。
溶けたように見せることができれば香料を飲み物などに添加することができます。

起泡(泡立てる)

泡立てることにより食品の使用用途が広がります。 
例えば、ホイップクリーム、アイスクリーム

消泡(泡を消す)

混ぜたときにできる泡を消すための役割。
例えば、豆腐、ジャム

離型・湿潤

食品を金型などから剝がれやすくする。ガムが歯にくっつかないようにする。
例えば、スポンジケーキ(離型)、ガム(湿潤)

品質改良

でんぷんが多い食品の品質改良、タンパク質が多い食品の品質改良。
例えば、パン。パンに乳化剤を使用することでしっとり感を出すことができます。無添加のパンは焼き立てから時間が経つとどんどん固くなっていきます。

乳化剤の種類

2016年10月現在、日本で食品添加物として認められている乳化剤は次のようなものがあります。

  • グリセリン脂肪酸エステル(合成乳化剤)
  • ソルビタン脂肪酸エステル(合成乳化剤)
  • ショ糖脂肪酸エステル(合成乳化剤)
  • ポリソルベート(合成乳化剤)
  • ステアロイル乳酸カルシウム(合成乳化剤)
  • リン酸塩類(チーズにのみ使用可)(合成乳化剤)
  • レシチン(天然乳化剤)
  • コレステロール(天然乳化剤)

乳化剤として認められているのは上記8種と書きましたが、実はこの8種だけではありません。これらの物質に他の物質を結びつけることでさらに細分化されさまざまな食品に使用されています。

乳化剤の危険性

乳化剤は一括表示が許されている食品添加物です。
一括表示とは、類似の性質、作用、効果をもつ複数の添加物を使用する場合一括(ひとまとめ)して表示してもよいということになっています。

ただし、一括表示は定められた用途以外の使用は認められません。乳化剤の一括表示が認められる場合の使用目的は、食品の乳化・起泡です。それなのに実際にはパンやスポンジケーキなどには品質保持が目的で使用され堂々と一括表示されています。

認可されている乳化剤は8種ですが、それぞれが別の物質と結びつくことで無数の乳化剤となり食品に添加されています。
なにがどれだけ結び付けられていても食品への表示は『乳化剤』でよいのです。

乳化剤の危険性をまとめると、

  • 個々の物質を食品に添加した際の安全性の詳しい試験がされていない。
  • 不純物が含まれる割合が法令で定められていない。(品質が悪くても違法ではない)
  • 一括表示が認められている。

現状では乳化剤を食べる我々消費者には選択の余地がないということになります。