2016年11月18日更新

グアーガムとは。添加物としての用途

グアー豆

グアーガムとは、植物由来の食物繊維で、主に食品添加物に使用されています。天然のものとしては粘性が高いことで知られ、とろみをつけたり粘り気を出したりする増粘剤の用途で使用されることが多いようです。

  1. 目次
  2. グアーガムとは
  3. グアーガムの特徴や安全性について
  4. 食品添加物としての用途や使用されている食品

グアーガムとは

グアーガムは、マメ科グアーの胚乳部から得られる水溶性の食物繊維です。グアーは、インドやパキスタンなどで栽培されており、主成分はガラクトマンナンです。食品添加物の他に、化粧品や洗浄剤などの用途もあります。また、グアーガムの成分を利用した特定保健用食品もあるようです。

グアーガムには、整腸作用があるとか血糖値の上昇を抑えるとか、コレステロール値を下げるなどの健康向上に良いとされる情報があるようです。実際に、糖尿病の人には効用があり、食事とともに摂取することで血糖値が低下したというデータがあるようです。

グアーガムの特徴や安全性について

グアーガムは、通常食品に含まれる量を摂取する程度であれば、健康に特に支障をきたすことはないとされています。

グルテンフリーであることから、最近は健康やダイエットを気にする女性からはパンやクッキーなどへの使い方も支持されているようです。しかし、場合によっては下痢や吐き気などの胃腸の不調を起こす可能性もあることから、使用量には気をつけたほうが良いでしょう。また、グアーガムが含まれる食品をとるときには、一緒に水分をを最低250mlは摂取するようにしましょう。水分なしに食べた場合、胃腸障害を起こす可能性があります。

さらに、長期にわたって食事と摂取していると、栄養の吸収を妨げると言われています。また、ビタミンやミネラルなどのサプリと同時に摂取するのも、その栄養の吸収の効率が悪くなると言われています。

グアーガムは、妊婦は摂取しても大丈夫とされていますが、授乳中の女性の摂取に関しては安全性が十分に確認されていないようなので、避けた方が良いでしょう。また、消化管に疾患がある人も摂取は避けるべきとされています。海外においては職業性の喘息を引き起こしたという事例もあるようなので、気になる場合は摂取を控えましょう。

グアーガムは天然のもので、グルテンフリー、便通改善などの効能があることから、一見すると健康に良いものという印象がありますが、摂取を控えた方が良いこともあるようなので気をつけましょう。

食品添加物としての用途や使用されている食品

グアーガムは、天然由来の物質なので、食品に添加するのに安全性は高いと言えます。食品添加物として使用される際は、ゲル化剤や増粘剤、安定剤、糊料として使用され、成分表示上、他の天然の多糖類と併用した場合には「増粘多糖類」の一括表示で良いとされています。
グアーガムが使用されている食品の具体例としては、アイスクリーム、和菓子、肉や魚の缶詰、ドレッシング、タレ、ソースなどが挙げられます。また、食品にとろみをつけたり、流動食にしたりと介護食としての活用もあります。