2023年7月25日更新

食べられるエビのランク(値段)順はこれ!味の違いも

エビのランク

プリプリの身が食欲をそそるエビは、万人に愛される甲殻類です。エビは非常に種類が多く、食べられないエビも存在しますが、本ページでは食べられるエビのランク(値段)順にしてご紹介していきます。同じエビでも異なる味を知り、エビ選びの参考にしてみてくださいね。

  1. 目次
  2. 生でも加熱してもおいしいエビ
  3. 食べられるエビのランク(値段順)
  4. 食べられるエビはこんなにたくさん!

生でも加熱してもおいしいエビ

海の老と書いて「海老」と読むエビの由来は、その名の通りお年寄りのように腰が曲がって髭が長い姿をしていることからきています。縁起物のため、おめでたい席には必ずと言って良いほどエビの姿が並びます。

様々な料理で多くの方の舌を楽しませてくれるエビですが、驚くことにエビの種類は食用、観賞用を含め3,000種存在すると言われており、その中でも日本では20種類程度を食用としています。

世界的に見ても種類の多いエビですが、たった20種類ほどしか日本で食べられていないのかと思うとそれも驚きですよね。また、日本で食べられているエビのほとんどが輸入品であり、国内で水揚げされるエビは全体の5%にも及びません。

エビフライやエビグラタン、エビチリなど様々な料理がある中で非常に身近な食材ではありますが、実は日本で獲れるエビは極端に少ないのです。ちなみに、国産のエビはサクラエビなどの小ぶりなエビが大半を占めています。

エビの形状は2種類

豊富な種類が存在するエビですが、生息している状態によって「歩行型」と「遊泳型」の2種類に分けられます。歩行型は水の底を歩きながら移動するエビで、遊泳型は水中を自由に泳ぐエビです。

食べられるエビのランク(値段順)

エビは定番の種類から高級で中々手が出せない種類など、たくさん種類が存在します。普段食べ慣れているエビもおいしいですが、目にしたことがないエビの種類や味を知っておくと良いでしょう。下記からは食べられるエビのランクを値段順にご紹介します。

エビの価格は東京都中央卸売市場の取引値及び通信販売等の価格をもとに独自に算出しています。

【16位】サルエビ 1kgあたり500~1,000円

サルエビ

さるえびは水揚げ後、赤褐色をしていることで猿の顔に似ていることや、いくつもの短い毛に覆われていることからその呼び名が付けられたという説があります。

1kgあたり500~1,000円と非常に安価で、近年小エビの値段が高くなっている傾向にありますが、さるエビは安定的に安価な値段のままです。脂を感じるさるえびは旨みも強く、特にミソにもたっぷりの旨みが詰まっています。

【15位】芝エビ 1kgあたり700円

芝エビ

水揚げされてすぐの芝エビは、透明感のある体に小さく広がる無数の黒い斑点をしています。ちなみに時間が経つとこの斑点は消滅します。

1kgあたりの値段は年平均で700円前後と非常にお手頃です。しかし、現在では東京湾からの漁獲量はほぼ0です。愛知県や佐賀県に有名産地が移行しましたが、クルマエビ科のエビなので小型ながら旨みと甘みをしっかり持っています。

【14位】ヒメアマエビ 1kgあたり1,500円

ヒメアマエビ

鹿児島県の錦江湾でのみ生息する地域限定の種類がヒメアマエビです。鮮やかで可愛らしいピンク色が全体に広がっていることからこの名前が付けられました。エビの香りを非常に感じられ、甘く濃厚な口辺りが人気です。ヒメアマエビの値段は1kgあたり1,500円程度になります。

【13位】むきえび(バナメイエビ) 1kgあたり1,500円

バナメイエビ

スーパーなどで販売されている殻が剥かれたむきえびは、ほとんどが「バナメイエビ」という種類です。養殖地全体を使って育てられるため、生産性の高いバナメイエビは非常に低価格を安定して続けられています。

むきえびは少々生臭いという方もいますが、下処理をきちんとすれば家庭で食べるエビとして味の問題はありません。おいしく食べられてたくさん使える、そして様々なメニューにアレンジできるむきえびは1kgあたり1,500~1,600円程度です。

【12位】アマエビ 1kgあたり1,800円

アマエビ

アマエビという呼び名は別名であり、正式な呼び方は「ホッコクアカエビ」です。一般的にはアマエビの名で通っており、口に入れると絡みつくような甘みをしています。このねっとりとした甘さからアマエビと呼ばれています。値段は1kgあたり1,800~1,900円程度と手頃です。エビの中ではメジャーなエビとして人気が高い種類になります。

【11位】赤エビ 1kgあたり1,400円

エビのランク

赤エビは一般的に小エビを指すことが多いですが、本種である赤エビは大きく成長します。大量に水揚げされるエビのため安価であることが多いようです。

たくさん獲れますが、生食ではなくエビせんなどに加工されて食べられることが多く、回転寿司などで見かける赤エビとは別物です。

回転寿司で見かける赤エビはアルゼンチン近海で獲れるアルゼンチン赤エビであり、別の種類です。値段は1kgあたり1,400~2,000円前後で、強い甘みとエビ独特の風味がしっかりと感じられる種類です。

【10位】タカエビ 1kgあたり3,000円

タカエビ

静岡県や愛知県、三重県、鹿児島県などを産地とするタカエビは、産地周辺のスーパーなどで比較的目にするエビです。産地以外ではあまり流通していないため、通販を利用しての入手になる場合があります。その場合、1kgあたり3,000円前後が相場の値段です。

タカエビは甘エビのように透き通る身をしているのが特徴で、エビらしい強い甘みがパンチをきかせる非常においしいエビです。殻の柔らかいタカエビは、焼き物にすると頭部と尾部以外余すことなく食べられるところも嬉しい魅力です。

【9位】ブラックタイガー 1kgあたり3,000円

Penaeus monodon

スーパーなどで一度は見かけたことがあるブラックタイガーも実はクルマエビ科に属するエビです。日本でも水揚げされる種類であり、「ウシエビ」と呼ばれ浜名湖などに生息しています。値段は1kgあたり3,000~4,000円程度。

しかし、国産のものはほぼ市場に出回ることはないため、普段見かけるほとんどのブラックタイガーは東南アジアなどで養殖されたものです。ブラックタイガーはほどよい甘みと弾力があり、繊細な味わいをしています。

【8位】クマエビ 1kgあたり3,500円

クマエビ

地域によって呼び方が変わるクマエビは「アカアシ」や「アシアカ」、「アカシマ」などの別名で呼ばれています。クルマエビ科のエビであるクマエビは通常の流通では出回らないため、水揚げされた地元の値段では1kgあたり3,500円程度ですが、ネットなどを利用すると5,000円以上になることが多いようです。

クルマエビよりも強い甘みがあると評判のクマエビは、一度は食べてみたい種類です。

【7位】まきエビ 1kgあたり4,000円

まきエビとはクルマエビの大きさによって変わる呼び方です。15cm以上のものはクルマエビ、10~15cmのものはまきエビと呼ばれます。クルマエビの少し小さいバージョンがまきエビということですね。そんなまきエビは1kgあたり4,000~5,000円程度で、味わいはクルマエビと同様に非常に美味。刺身にしても良いですが、熱を通すとさらに味わい深い甘みが増します。

【6位】ボタンエビ 1kgあたり5,000円

ボタンエビ

ボタンエビは駿河湾や銚子沖などで獲れる希少価値の高いエビです。漁獲量が非常に少ないため現在では日本海などで獲れるトヤマエビのことをボタンエビとして扱っています。そのため、市場に流通しているボタンエビはトヤマエビのことを指す場合が多いようです。

そんなボタンエビは1kgあたり5,000~9,000円の値が付けられます。しゃぶしゃぶや塩焼きにすると際立つ甘さが魅力のボタンエビは、寿司ネタとしても大人気です。

【5位】クルマエビ 1kgあたり6,000円

クルマエビ

寿司や天ぷらに欠かせないクルマエビは国産のもので1kgあたり6,000円前後、輸入されたもので5,000円前後のエビです。

旬のクルマエビは他の高級エビと同様に旨み、コク、甘みのバランスが良い種類です。クルマエビも高級エビの仲間ですから、おいしさはもちろん納得の味です。

【4位】ウチワエビ 1kgあたり7,000円

ウチワエビ

別名「パッチンエビ」などと呼ばれるウチワエビは、主に西日本で漁獲されるエビです。産地で消費されることが多い種類のため、見たことがないという方も多い種類です。

ウチワエビは1kgあたり5,000~8,000円と付けられる値段の幅が広いですが、人によってはイセエビよりおいしいと言う人もいるほど味の良いエビでもあります。

身はあまり多いとは言えませんが、濃厚な甘みと旨味を持ち、口の中ではじけるようなプリプリとした食感を楽しめます。

【3位】シータイガー 1kgあたり10,000円

シータイガー

クルマエビ科であるシータイガーは、皇帝のエビと呼ばれる大型クラスの種類です。普段食べ慣れているエビと言えばブラックタイガーですが、シータイガーとブラックタイガーは同じ仲間であり、シータイガーはブラックタイガーの親エビとしても養殖で使用されています。

広大な海で成長したシータイガーは重さ350g、長さが34cmにもなり、加熱すると天然の風味を味わえます。身は締まり、肉厚で濃厚なおいしさはインパクトのあるエビをメインにした料理に活用されています。

ブラックタイガーはお手頃な値段ですが、シータイガーは1kg超えのもので10,000円以上する高級エビです。ネット通販など購入する場所やエビの大きさなどによっても値段の変動はありますが、超特大サイズの27cm程度でも1尾1,300円以上になります。高いものでは1尾でも2,000円を超すものもあるため、シータイガーは非常に高級なエビです。

【2位】アカザエビ 1kgあたり12,500円

Metanephrops japonicus edit

アカザエビは状態によってエビの中で最も高値が付けられる種類です。輸入されたものでも1kgあたり6,000~7,000円の値が付きます。

ネットで流通しているアカザエビは2~3尾の約200gで2,500円以上になり、駿河湾や東京湾、千葉県外房沖などで漁獲された活けのアカザエビは大きいものほど付けられる値段が跳ね上がります。

状態によってはエビの最高値を付けられるアカザエビですが、その値段に納得できるほどの旨みと凝縮された甘みを持ちます。高級エビとして名高いイセエビにも劣らぬおいしさで、鮮度の良いアカザエビは刺身にして食べると濃厚な旨みを口いっぱいに楽しむことができます。

【1位】イセエビ 1kgあたり15,000円

伊勢海老

高級エビとしてまず名前が挙がるイセエビは、大きさと傷の有無などの様々な状態で値段が大きく変わるエビです。大きいものでは1kgあたり15,000円にもなるものもいますが、傷が付いていたり髭の折れなどが確認されると1kg2,000円程度にまで値が落ちることもあります。値段の変動が非常にあるイセエビですが、高級エビとして相応しい強い旨みとキメ細かい味わいをしています。飲み込むのがもったいないほどエビのおいしさが詰まった種類です。

食べられるエビはこんなにたくさん!

食べられるエビについてランク(値段)順にお伝えしましたが、知っている、食べたことがある種類はいくつあったでしょうか。地域によっては中々お目にかかれないエビなどもいるため、初めて存在を知ったという種類もあるのではないでしょうか。食用のエビはもちろんどれもおいしいものばかりですから、エビの種類や味を知って今後のエビ選びに役立ててみてくださいね。

参考資料:東京都卸売市場 市場統計情報 品目別取扱実績(えび類)令和元年11月~令和02年11月

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