2019年9月10日更新

粗糖と甜菜糖の違いって?体に嬉しい栄養をたっぷり取りこんでみよう

粗糖

料理やお菓子作りに使用する体にいい砂糖と言えば粗糖や甜菜糖などですが、栄養や使い方などに何か違いはあるのでしょうか。また、三温糖やザラメといった酷似する砂糖の種類もあるため、それらの砂糖や赤ちゃんにも使えるのかどうかご紹介していきます。

  1. 目次
  2. 食と深く関係する様々な砂糖
  3. 粗糖と甜菜糖の違い
  4. 粗糖や甜菜糖の栄養について
  5. 体にいいでお馴染み三温糖やザラメも見てみよう
  6. 砂糖によって使い分ける上手な使い方
  7. 粗糖や甜菜糖で健康的な食生活を!

食と深く関係する様々な砂糖

私達が日頃から食べているお菓子や料理にはどれも砂糖が含まれていますよね。近年では健康ブームや自分の体の見直しとして、毎日使う砂糖の質にこだわりを持ち始めてきたという方も多いのではないでしょうか。

グラニュー糖や上白糖などは何となく体に良くない砂糖の種類だと言われ、粗糖や甜菜糖、黒砂糖、きび砂糖などの自然さが感じられる砂糖は体にいいと積極的に取り入れられている傾向にあります。

その中でも体にいいと広く言われている粗糖や甜菜糖は、何となくイメージでは良い砂糖と考えられていますが、具体的に何が良いのかいまいち分からないという場合もあるでしょう。

まずは砂糖について知っていこう

粗糖や甜菜糖に限らず、数ある砂糖について知る上で必要となるのは原料です。砂糖は何で作られているのかと言うと、「サトウキビ」と「てん菜」によって製造が行われています。

サトウキビと言えば歌にもなっている沖縄などの暑い地域で栽培される植物ですよね。一方でてん菜は北海道などの寒い地域で栽培されています。このサトウキビとてん菜はどちらも「ショ糖」という私達の舌で甘みを感じ取る成分が含まれており、収穫してから速やかに加工しなければすぐにショ糖が減少してしまいます。そのため、砂糖はサトウキビとてん菜の2種類によって様々な砂糖が登場しています。

粗糖と甜菜糖の違い

上記で砂糖の原料になるものはサトウキビとてん菜だとお伝えしましたが、粗糖はこの砂糖のスタートを切る上で切っても切れない重要な位置にいる砂糖になります。

まず粗糖とは、全ての砂糖のベースとなる親のような存在のもので、サトウキビでは搾り汁を煮詰めて出たショ糖を結晶化してから固形化させて粗糖が出来ます。一方でてん菜は、薄く切ってお湯に浸し、溶けだしたショ糖を結晶化させて粗糖が出来ます。

また、甜菜糖は原料がてん菜なのですが、遠心分離機によって上記のような製造過程を辿り、結晶化したものと糖蜜というものに分けていきます。結晶化したものは上白糖やグラニュー糖などに使われ、糖蜜は乾燥させると甜菜糖になります。

したがって、粗糖と甜菜糖の違いは粗糖が全ての砂糖のベースとなる一方で、甜菜糖は上白糖やグラニュー糖などに使われる結晶と一緒に出る糖蜜を乾燥して固めたものということになります。根本的に立ち位置が異なるため、似ているようで実は大きく違いのある砂糖ということは覚えておいて損はないでしょう。

粗糖や甜菜糖の栄養について

粗糖や甜菜糖がどのようにして製造されているかが分かりましたが、これらの体にいいと言われる砂糖を選ぶ上で最も重視したいポイントはやはり栄養面です。これからは砂糖にも栄養価の高さを欲する方も多いため、粗糖や甜菜糖の栄養もしっかりチェックしていきましょう!

粗糖の栄養

茶色い姿で精製加工される前の甘味料である粗糖の栄養は、サトウキビに近い栄養を持っており、鉄分やカリウム、カルシウム、ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群などもしっかりと含まれています。

鉄分やカルシウムなどのミネラル類は、体の不調を軽減してくれる重要な栄養成分であり、ビタミンB群は美肌作りに欠かせない美の追求を助けてくれる女性に嬉しい栄養成分です。また、脂肪燃焼の助けもしてくれるので日頃から十分な量を摂取したい栄養でもあります。粗糖は精製されていない甘味料のため、より自然に近い栄養を体に取り込むことができます。

甜菜糖の栄養

蜜を含んだままの状態で高温によって乾燥させた甜菜糖は粗糖と同様にミネラルが含まれる砂糖でもあり、カリウムやカルシウム、リンなども含まれています。

体にいいでお馴染み三温糖やザラメも見てみよう

体にいいと言われている砂糖は近年非常に出回っていますが、食事作りで頻繁に使用するザラメや三温糖などの砂糖についても気になるという方も多いのではないでしょうか。料理の種類によって砂糖を使い分けている家庭も多いため、ザラメや三温糖についても触れていきます。

三温糖とは

体にいい砂糖=茶色というように色の付いた砂糖代表とも言える三温糖も本当に体にいいかが知りたいところです。しかし、三温糖は茶色の姿をしていてもあの色は自然に出た色ではなく、白砂糖を製造する際に残った糖液を煮詰めて作り、そのときに加熱することによって付いた色なのです。精製される前の砂糖かと思われがちですが、実は精製に精製を重ねた砂糖ということになります。

ザラメとは

おせんべいの表面に付いていたり、煮物料理に使ったりと多岐に渡る使用例を持つザラメも三温糖と同じく糖液から加熱して作られた砂糖です。ただし、ザラメという呼び方は一つの砂糖を指したものではなく、いくつかの種類がある砂糖を総称した呼び方になります。ザラメ糖というカテゴリーに含まれる砂糖には、「グラニュー糖」、「白ざら糖」、「中ざら糖」の3種類があり、一般的にザラメと言えば中ざら糖のことを指します。

ザラメも三温糖も加熱などによって色が付けられているため、栄養については白砂糖と大差がないということになります。

砂糖によって使い分ける上手な使い方

粗糖や甜菜糖、三温糖やザラメなど幅広い種類の砂糖はどのような使い方をしたら良いか曖昧な方も多いでしょう。まず料理を作る上で定番となる煮物などの和食には、粗糖やザラメ、三温糖などが深いコクとまろやかな風味を引き出してくれます。

粗糖には煮崩れ防止作用もあるので崩れやすい煮物料理を作る際には最適です。

また、甜菜糖は綺麗な見た目に仕上げたいお菓子や、薄い色合いの料理などには適さないので色を綺麗に映えさせたいという場合はグラニュー糖や上白糖が適しています。

粗糖や甜菜糖は赤ちゃんにあげても大丈夫?

粗糖や甜菜糖は大人にとって栄養豊富でミネラル類などを摂れる有難い砂糖なのですが、赤ちゃんにとっては話が別です。いくら天然由来の砂糖と言っても、赤ちゃんは甘いもの好きのため、与えれば与えた分だけ口にしてしまいます。

また、赤ちゃんにあげる離乳食にも砂糖の使用は好ましくありません。それは上白糖だけに限った話ではなく、粗糖や甜菜糖も同様です。甘みのある食事を与える場合はバナナやカボチャなどの素材が持つ自然の甘さから始めていきましょう。

粗糖や甜菜糖で健康的な食生活を!

可愛いフォルムをしたお菓子もホカホカの美味しそうな料理にも広く使われる砂糖は、心を豊かにする大切な調味料です。お菓子や料理の味わいを高める手助けをするのもこの甘みなので、今より砂糖の質をアップさせたいという方は自分に合った砂糖を選んで素敵な食生活を送ってみてはいかがでしょうか。