2017年5月17日更新
ゴマ油の栄養や使い方について
ゴマ油の原材料と使い方について
独特の香ばしいゴマの香りが特徴のゴマ油。ゴマ油には健康に効果的な成分がたくさん含まれているということで、日頃使う油をゴマ油に代えて使っている人も多いと言われます。まずは、今、ひそかにブームをよんでいるゴマ油はどんな原材料で作られているのか見てみましょう。
原材料と作り方について
ゴマ油の原材料は主に白ゴマです。ゴマ油は白ゴマの種子を圧搾などの加工をして作ります。茶褐色をしていて独特な香りと味をもっている食用油の一つです。
ゴマの種類には白ゴマのほかに黒ゴマがありますが、日本ではゴマ油の原材料には白ゴマを使うのが一般的です。黒ゴマを原料にするゴマ油もありますが、白ゴマを原材料にしたものよりも香りや味が強く、黒ゴマは白ゴマより油分が少ない上に、外皮が硬いのであまり使われていません。
ゴマ油の種類と使い方
ゴマ油は、製造する時に原材料となる白ゴマを焙煎して作る茶褐色のゴマ油と、ほとんど焙煎していない透明なゴマ油と種類が2つあります。
<茶褐色のゴマ油>
白ゴマを焙煎してから加工したもので、独特の香りと味があります。高温で調理する料理の油に使われます。
<透明なゴマ油>
原材料のゴマをほとんど焙煎していないゴマ油です。透明なうえ香りもありませんがゴマ油の特有な旨みはあります。この透明なゴマ油は「太白油(たいはくゆ)」とか「生搾りゴマ油」と呼ばれて販売されています。食用として使うこともありますが、主にヘアケアやボディーケアなどの化粧品の溶媒に使われています。近年では石油などにも代替されています。
ゴマ油の栄養は?
さて次に、今、健康に良い油とブームをよんでいるゴマ油にはどんな栄養成分が含まれているのか見てみましょう。
ゴマ油の栄養成分
ゴマ油の100g中のカロリーは884kclです。ちなみに普通のサラダ油のカロリーは100g中921kcalなので、ゴマ油の方が油としてはヘルシーな油ですね。
気になるゴマ油の栄養成分はというと、脂肪、ビタミン(コリン、E、K)です。油なので100g中100gが脂肪なのは当たり前ですが、少量のビタミンを含有しています。ゴマ油の脂肪の構成要素である脂肪酸は、不飽和脂肪酸であるオレイン酸とリノール酸が主成分で、そのほかパルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、α-リノレン酸、エイコサン酸などが含まれています。
そしてゴマ油に忘れてはならない成分は、ゴマリグナンという成分です。これは健康に良いと話題に取り上げられているセサミンなど6種類程度の成分からなるゴマ油に含まれている成分です。
サラダ油との違いについて
サラダ油は一般的な食用油として使われる植物油です。サラダ油は日本農林規格(JAS規格)で規定された植物の種子から油を搾油して作ります。
サラダ油とは
サラダ油は、日本農林規格によって定められた原材料を使い、認定された工場で製造した植物油です。この規格に値する油が「サラダ油」と表示することができます。原料となる植物の種子から搾油して作ります。日本農林規格で定められた植物とは油菜、大豆、トウモロコシ、ヒマワリの種、ゴマ、サフラワー(紅花)、綿実、米、ブドウです。混合サラダ油というのは上記の油を混合したサラダ油のことです。
サラダ油の特徴は低温化でも長時間結晶化しない(冷めても濁らない)ことです。サラダ油の製造の目的は原油を脱色・脱臭することであり、サラダ油と名乗れる油は色が透明に近くにおいや味に癖のないのが特徴です。
ゴマ油とサラダ油はどこが違うの?
日本農林規格が定めたサラダ油の原材料の中にはゴマも含まれています。ならば「ゴマ油はサラダ油なの?」という素朴な疑問にお答えするためにまずはゴマ油とサラダ油の違いがわかる部分の食用油を構図でご紹介しますね。
食用油-植物油-ゴマ油(ゴマを焙煎して加工した茶褐色の独特の香味のある油)
食用油-植物油-サラダ油(ゴマサラダ油)(JSA認定工場でゴマを脱色・脱臭した癖のない油)
サラダ油は原材料が同じゴマでも、原材料のゴマが日本農林規格の基準にあったゴマを使用して脱色・脱臭した油です。紅花でもトウモロコシを使った場合も紅花油と紅花サラダ油、コーン油とコーンサラダ油というようなカテゴリーになります。
*植物油・ゴマ油…茶褐色で独特の香味がある
*植物油・サラダ油…認定されたゴマを用いて脱臭・脱色された癖のない香味
(ゴマサラダ油)
余談ですが、スーパーに行くと目にするキャノーラ油というのはサラダ油の一種で、日本農林規格で認定された油菜(菜の花)を使って作られたサラダ油のことです。
ゴマ油がないときの代用は?
食用油としてゴマ油を使う時、香りと味に癖があるゴマ油の代わりになる油は癖のないサラダ油にほかの油を混ぜて代用することができます。
ラー油を加える
ゴマの風味を出すためにサラダ油にラー油を少し加えて香りを出してゴマ油の代わりとして使います。ラー油は辛味がありますから、味の加減をしながら好みに量を加えるようにご注意ください。
炒ったゴマを加える
炒ったゴマをサラダ油に加えて代用します。おおよその分量はサラダ油大さじ1に対して白ゴマ大さじ1の割合を基本にお好みでゴマの量を加減してください。
加熱しない料理にはすりゴマを使用
中華のナムルや和え物の香り出し使うのであれば、サラダ油にすりゴマを加えてゴマ油の代用に使うとゴマの風味の代わりになります。
風味にこだわらないのなら
単に油としていつも使っていたゴマ油を切らしてしまった!という時は、サラダ油でもオリーブ油でもそのほかの油でも代用ができます。
ゴマ油ってこんな油!
ゴマ油は白ゴマの種子を焙煎して圧搾などの加工をした香味のある油でした。使い方は食用だけではなく髪の毛やボディーに使える油だったんですね。ゴマ油の栄養の脂肪を構成する脂肪酸は体にいい脂肪酸がたくさん含まれているようです。その効果に期待して最近はサラダ油に変えてゴマ油を使ってお料理する家庭も増えたようです。ゴマ油!只今ブームに上がる油です!ゴマ油を使って健康の向上に期待したいですね。