2016年12月16日更新
美容にも健康にもごま! その効果・効能13選
子どものころ親から言われたから、ごまが健康によくて、栄養があるのは知っている。だから、彩りも兼ねて食事の脇役に……そんな風に、なんとなくごまを使っている人も多いかもしれませんね。
でも実は、ごまには驚くべき効果がたくさんあるんです。
たくさんの栄養が含まれているごまですから、その効能も様々。健康だけでなく、美容にも効果がありますよ。
ごまっていったいなに?
ごまとは
ごまとは、一言でいうと、ごま科ごま属ごまの種です。
その歴史は古く、古代エジプトの医学文献に効果、効能が記されていたり、クレオパトラや楊貴妃が美容と健康のために愛用していたりと、その栄養や効果は折り紙つき。
日本でも食用はもちろん、灯油の原料としても奈良時代より重宝されてきました。
このように、遠い昔から私たちにとって欠かせない存在であったごま。
ぜひ正しく食べて、美容・健康に役立てていきましょう。
ごまの種類
ごまは栽培されている時点では、なんと3000種類もの品種があります。
ですが、私たちの手元にくるころには、白ごま、黒ごま、金ごまの三種類に分けられています。
白ごま
味、香りともに控えめ。どのごまを使えばいいのか迷ったときは、白ごまを使えばまず失敗しません。
黒ごま
コクがあり、香りも強め。ごまを使ったスイーツには、黒ごまが用いられることが多いです。
金ごま
芳醇な香りと濃厚な味わいが特徴。茶ごま、黄ごまと呼ばれる場合もあります。
これらのごまを水洗いして乾燥させれば「洗いごま」、皮を取り除いて乾燥させれば「皮むきごま(みがきごま)」、水洗いして煎れば「いりごま」、煎ったあとに擦れば「すりごま」という加工品になります。
そのほか、練ったのもをねりごま(別名、ごまペースト・あたりごま)、絞ったものをごま油といいます。
・過去に黒ゴマを〇〇で漂白し、白ゴマであると偽装して販売されたことがある?
ごまの栄養分って? 白ごまや黒ごまでも違うの?
ごまの栄養分は白ごま、黒ごまで変わる?
実は、ごまの色が違っても、含まれる栄養素は変わりません。
強いて言えば、黒ごまにはポリフェノールが多く、脂質がやや少ない傾向にありますが、あっちのごまにあってこっちのごまにない……という栄養素はないので、安心してその都度使いたいごまを選んで大丈夫。
栄養が変わらないわけですから、もちろん、効果や効能もかわりません。
ごまには美容、健康にいいどんな栄養があるの?
ごまには、健康や美容のためになる栄養がこんなに含まれているのです。
- タンパク質
- ビタミンB1・B2・B3・B6・B9・Eなどのビタミン群
- 食物繊維
- 鉄分、マンガン、マグネシウム、カルシウムなどのミネラル
- ゴマリグナン
ごまといえば……よくきくセサミンってなに?
ごまにはセサミンが含まれていて、それが体にいい……そんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
実はセサミンとは、栄養の項目であげたゴマリグナンに含まれる成分の一つ。
ちなみにリグナンとは、植物の根、茎、種に含まれる成分のこと。ゴマリグナンは、ごまのリグナンだからゴマリグナンなのです。
では、セサミンはどのように健康や美容に役立つのでしょうか。
セサミンには抗酸化力があるのですが、なんと肝臓に入ってから効果を発揮してくれるのです。
抗酸化力のある物質の多くが体内に入ってすぐにはたらき、肝臓に届くまでに力を使い果たしていることを考えると、セサミンはとても頼もしい物質だといえます。
美容や健康に効果あり! ごまの効能って?
セサミン、鉄分、カルシウム……たくさんの栄養成分が含まれるごま。
もちろん、成分の数だけ美容や健康にも効果があります。
その効能を一つずつ見ていきましょう。
ごまでコレステロールコントロール
ごまに含まれるゴマリグナンがコレステロールや中性脂肪の濃度を下げたり、コレステロールが吸収・合成されるのを抑えたりします。
ごまでアンチエイジング
セサミンをはじめ、抗酸化作用のあるごまの成分が、シミやシワ、肌のたるみなどを引き起こす活性酸素を抑えてくれます。それにより、老化防止や若返りの効果があるのです。
ごまでダイエット
ゴマリグナンには、脂肪燃焼を促す成分が含まれています。
また、脂肪をコントロールするホルモンともかかわりがあり、体脂肪の減少が期待できます。
さらにごまにはナトリウム排出、水分調節の効能があるため、むくみ防止にも効果的です。
更年期障害の改善
ゴマリグナンには植物性エストロゲンの成分が含まれています。
そのため女性ホルモンのバランスが整えられ、更年期障害の症状を改善する効果があるのです。
ごまで二日酔い予防
ゴマリグナンは肝臓に入ってから効果を発揮し、肝機能を高めてくれる成分です。
これによりアルコールの分解が促進されるだけでなく、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドもすばやく分解してくれるのです。
ごまで高血圧・動脈硬化・貧血・冷え性・肩こり予防
ごまには血管を広げる効能があり、血液の流れがよくなります。
それに加えて、セサミン等の働きによって血栓の原因となるコレステロールが減り、血液がサラサラになります。
その結果抑えられるのは高血圧、肩こり、冷え性、動脈硬化。
ごまには鉄分も含まれていますから、貧血にも効果があるでしょう。
抜け毛や白髪を予防し、髪に艶を出す
頭皮の血行が良くなれば、毛根の一つ一つにもきちんと栄養が行き渡るようになります。
その結果、髪に艶が出たり、抜け毛や白髪が予防できたりします。
認知症予防
脳を傷つける活性酸素をセサミンが抑えてくれるので、アルツハイマーの予防になります。
また、動脈硬化が予防されることで脳血管性認知症も予防できます。
生活習慣病
ごまには過酸化脂質の生成や悪玉コレステロールの増加を抑える効果があります。そのため、心筋梗塞などの生活習慣病が予防できるのです。
ガン予防
活性酸素が抑えられることで遺伝子を傷つける心配がなくなり、ガンが予防できます。
また、ごまに含まれるオレイン酸は大腸ガンに効果があるという説があります。
精神安定、ストレス改善
ごまに豊富に含まれるマグネシウムは、ハッピーホルモンと呼ばれるセロトニンとのかかわりが深く、天然の精神安定剤と言われています。
それに加えて、ごまにはこのセロトニンの原料となるトリプトファンも含まれているため精神を安定させる働きがあります。
便秘予防、対策
ごまに含まれる不溶性の食物繊維が便秘を解消する上に、オレイン酸が潤滑油の役目を果たして便を出しやすくします。
美肌効果
ごまは肌を衰えさせる活性酸素を抑える上に、体の中の毒素を排出してくれるので、美肌効果が期待できます。
健康と美容に最適なごまの食べ方って?
ごまはそのまま食べても意味がない?
実はごまは消化が悪く、生のまま食べてもうまく栄養を吸収できません。
また、殻のまま食べてもそのまま排出されてしまうことが多いのです。
せっかく美容と健康に効果てきめんなごまでも、栄養が吸収されなくては意味がありませんから、必ずすったごまを食べるようにしましょう。
ただ、すりごまは時間が経つと酸化しやすいので、できれはいりごまを買ってきて、使うときにするようにしたほうがいいですね。
ごまは食べれば食べるほど効果があるの?
そんなに栄養があるのならたくさん食べたいところなのですが、実はごまは、とてもカロリーが高いのです。
それに加えて、油分も高め。ですから、摂り過ぎは肥満や下痢などの原因になってしまいます。
一日の上限は大さじ4杯ほどですが、美容と健康のためにはたまに上限いっぱい食べるよりも、継続して効果を得たいところ。一日大さじ一杯を目安に、毎日食べるようにするといいでしょう。
ごまは万能選手!
美容と健康にいいのはわかったから毎日続けたいけれど、できるかどうか不安……そういう人は、ほうれん草のおひたしとか、ご飯とか、特定の食べ物を思い浮かべていませんか。
実は、ごまを毎日大さじいっぱい食べるのはとても簡単。なぜなら、ごまは何にでも合うからです。
たまご焼きや生姜焼きにふりかけてもいいし、揚げ物なら衣の中に混ぜるのもいいでしょう。
もちろん、お味噌汁やミルク、コーヒーに入れても問題ありません。
わざわざごまのためにメニューを考えなくても、普段のままの食事にごまを取り入れればいいだけですから、きっと無理なく続けられるはず。
さっそく今日から、美容と健康のごまライフをはじめましょう。