2018年5月27日更新

ハタハタは魚料理初心者に最適!ハタハタの美味しい食べ方や旬の時期

ハタハタ

ハタハタと魚醤を使った鍋であるしょっつる鍋は知る人ぞ知る料理ですが、ハタハタは魚料理全般を楽しめる食卓向けの魚です。栄養満点で塩焼きから始まり、天ぷらや一般的な干物からあまり流通しない生の刺身など様々な食べ方があります。本ページではハタハタの処理から食べ方、旬の時期、保存まで広く解説していきます。

  1. 目次
  2. ツンと突き出た顔が特徴のハタハタ
  3. ハタハタの食べ方
  4. ハタハタの旬とされる時期
  5. ハタハタの処理はどうする?上手なさばき方
  6. ハタハタの保存と生の状態について
  7. ハタハタの絶品白身は無限大!

ツンと突き出た顔が特徴のハタハタ

魚の種類に詳しくない人でも名前だけは聞いたことがあるハタハタという魚はウロコがなく、ツンと突き出た口元がチャーミングなお魚です。ハタハタはスズキ目ワニギス亜目ハタハタ科ハタハタ属に分類され、別名「シロハタ」や「カミナリウオ」などとも呼ばれているようです。体長は20cm程度の大きさで扱いやすく、流通量も目立つほどありません。地域によっては初めて耳にしたいという人もいるかもしれませんが、ハタハタの産地である秋田県では良く食べられているお魚です。

ハタハタの栄養

ハタハタに含まれる栄養は主に脂質やたんぱく質、ビタミンA、ビタミンB、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンD、ビタミンE、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、ヨウ素、セレンなどです。普段なかなか摂れない栄養がハタハタ一つでこれだけ補えるため、ハタハタは栄養面から見ても優秀な魚と感じられます。

ハタハタの食べ方

硬い部分もなく、年齢問わず食べやすい魚であるハタハタですが、どういった食べ方をされているのでしょうか。白く輝く白身魚であるハタハタの料理は地域によっても工夫された食べ方がいくつかあるようです。

天ぷら

ハタハタの調理方法でまずおすすめしたいのが天ぷらです。ハタハタの白身は身離れが良いため、油で揚げてもふわふわとした食感を口いっぱいに楽しむことができます。

ハタハタの天ぷら(クックパッド)

塩焼き

ハタハタの食べ方はシンプルに塩をかけてじっくりと焼いた塩焼きでももちろんOK!調味料を足していないほんのりとした自然な甘さは塩の風味やハタハタの奥深い味わいをさらに強調させてくれます。

ハタハタの塩焼き(クックパッド)

しょっつる鍋

しょっつる鍋という料理を初めて耳にしたという人も多いでしょう。しょっつる鍋とは産地となっている秋田県を主とした地域の郷土料理になっている料理です。この鍋にはハタハタが使われており、原材料は魚を中心とした魚醤という調味料の中にもこのハタハタが使用されてきました。しょっつる鍋はこのしょっつるという調味料やハタハタ、豆腐やネギなどと一緒に似た料理がしょっつる鍋です。
ハタハタは甘みのある出汁が出るため、しょっつる鍋にこだわらなくてもその他の鍋として活用しても美味しく食べられます。

しょっつる鍋の作り方(クックパッド)

刺身

ハタハタの味は上品な白身に控えめな甘い味わいがするため、刺身として食べるのもおすすめです。わさび醤油と一緒に食べれば贅沢おつまみになりますよ。

ハタハタの旬とされる時期

ハタハタの旬とされる時期は年を通して2回訪れます。1回目の旬はハタハタを知っている人ならご存じの通り、晩秋~冬になるまでの10~1月頃。この時期のハタハタは産卵期を迎える前に脂がこってりと乗り、どのような料理とも相性抜群です。

そして2回目の旬は身ではなく卵に着目した旬です。ハタハタは身と卵のそれぞれに旬が決められているため、身か卵どちらを美味しく食べたいかによって選ぶ時期が異なるのです。卵の旬は11~1月頃となっているようです。

しかし、ハタハタが食べられている地域は秋田県だけではなく、鳥取県などでも食べられています。そういった山陰の地域で食べられているハタハタの旬は3~5月頃になるようです。

ハタハタの処理はどうする?上手なさばき方

ハタハタは他の魚のようにウロコがないため、体表がヌメヌメした状態になっています。少し下処理しにくそうに感じられますが、ウロコがない分それだけ処理の仕方は簡単だと言えるでしょう。スーパーなどでは切った状態で販売されていますが、釣りで入手したハタハタはさばき方や処理方法をしっかりと知ってから行っていきましょう。

ハタハタの処理はとっても簡単!

魚の下ごしらえ、処理法と言えばまずウロコを取って…という工程から初めていきますが、ハタハタにはそんな煩わしいウロコがないため、力も要らず簡単に処理を進めていくことが可能です。まず第一工程としては、用意したハタハタを流水でしっかりと洗い、体表に付いているヌメヌメをしっかりと流していきます。次は包丁を使って胸ビレと頭を切り落とし、腹部を開いて内臓を丁寧に取り除き、そのまま水洗いすれば処理は完了という何とも手早い方法で終わります。

卵を持ったハタハタの処理には気を付けて

ハタハタの下処理は普段魚を扱う人にとっては非常に簡単だと感じるでしょう。しかし、ハタハタの中には卵を持った「ブリ子」という個体も存在します。この子持ちハタハタに対して上記した下処理を行ってしまうと卵がボロボロと出てきてしまうため、こういったハタハタには「ツボ抜き」という下処理方法を試みる必要があります。

ツボ抜きのやり方は、魚の口から一本の菜箸を奥まで差し込み、もう一本の菜箸も同様に奥まで差し込みます。口から差し込んだ二本の菜箸をギュッと持ちながらワタを掴み、菜箸をグルグルと回してワタを引き抜きます。このツボ抜きというやり方なら腹部を裂く必要がないため、地域によって重宝されているブリ子の姿を崩すことなくそのまま楽しむことができます。

ハタハタの保存と生の状態について

ハタハタは体表がヌメヌメしているため、保存方法に困っていまいますよね。鮮度が急速に落ちることでも有名なハタハタですから、保存方法やどの程度生の状態なら食べられるのか触れていきます。

ハタハタはどれくらいの生なら食べられる?

ハタハタはすぐに鮮度が落ちてしまう魚でもあるため、一般的に流通しているのは一夜干しなどの干物ばかりです。刺身など鮮度が命の食べ方は船が返ってきたその日限定となってしまうため、産地以外の地域では刺身のハタハタはほとんど流通しないのです。それほど刺身としての食べ方は貴重とされていますから生で食べられる状態ならば一度は食べてみたいものですよね。

しかし、残念ながらハタハタの刺身を美味しく食べることができる状態は「鮮度が最高」のときのみです。個体によっては寄生虫もいるため、火を通して食べた方が安心して食べられるでしょう。

ハタハタの保存方法

ハタハタは鮮度が落ちるのが早いため、1日で全て食べきらなければいけないと思われがちです。しかし、ハタハタは頭を切り落とし、オスの場合は内臓を取って水で洗わずにジップロックなどに入れて冷凍すればかなり長い期間保存がききます。メスの場合は卵を持っている場合、内臓を取ろうとすると卵まで出てきてしまうため、保存するならオスのみにしておいた方が良いでしょう。ハタハタの保存のコツは水で流さず、滑り気がある状態で冷凍してしまうことです。

ハタハタの絶品白身は無限大!

上質な白身はほんのり甘く、しつこいクセや臭いもないハタハタは初心者向けのお魚だと言えます。また、舌触りも良いため、ハタハタはあらゆる魚料理として姿を変えてくれるでしょう。天ぷらを筆頭に様々な料理がありますからさばき方をしっかりと覚えて保存までしっかり行っていけると良いですね。