2018年3月19日更新
ごつい見た目のアテモヤの味や食べ頃は?チェリモヤとの違いも
高級果物(フルーツ)で価格も値段も高いアテモヤ。アテモヤは栄養満点で「森のアイスクリーム」と呼ばれているほどおいしい味と甘さを持っています。そこで今回はアテモヤの気になるアレルギーについてや、チェリモヤの違いや食べ頃、そして保存方法などについてご紹介します。
アテモヤってどんな果物なの?
初めて耳にしたという方も多いであろうアテモヤという果物は、見た目は緑色でボコボコとしたごつい形をしているフルーツです。日本ではあまり見かけないとと思いきや、意外にもスーパーなどでお目にかかることもあるようです。スーパーなどで販売されているアテモヤは小ぶりなものが多く、食べやすそうな形をしていますが、初めて見た方にとっては食べ物と言うより見知らぬ生物と感じるかもしれません。
そんなアテモヤは実はバンレイシという果物とチェリモヤを交配させて誕生した果物です。ということはアテモヤは品種改良によって誕生した果物ということになります。
アテモヤ自体が誕生したのは1913年頃だと言われており、アメリカ合衆国のフロリダで品種改良が行われました。交配させたバンレイシはブラジル語でアテスと言うそうで、アテスの「アテ」とチェリモヤの「モヤ」を各自取って新しく誕生したこの果物に「アテモヤ」という名前が与えられ、世に出回るようになりました。そのため、チェリモヤとの違いと言うよりはアテモヤはチェリモヤから生まれたいわば「子」なのです。
アテモヤの味は?
悪く言えばグロテスクと表現できるアテモヤですが、味は「森のアイスクリーム」と言われているほど甘く、濃厚な香りを持っていることで知られています。
味自体は親的存在であるチェリモヤの味に非常に酷似しており、チェリモヤを食べたことがある方なら想像しやすいでしょう。舌に乗せたときのあの溶け崩れるような食感にによって、アテモヤは森のアイスクリームと呼ばれるようになりました。
また、アテモヤはタイなどの国では「シュガーアップル」と呼ばれ、アメリカでは「カスタードアップル」とも言われるほど甘い味とクリーミーな食感が愛されています。
アテモヤの食べ頃とは
アテモヤはいつでも食べられるフルーツではありません。私たちが慣れ親しんでいる他の果物は比較的いつでもおいしく食べることができますが、アテモヤは食べられる時期がはっきりと決まっているため、食べ頃とされている時期を逃さないように注意したいところです。
そんなアテモヤが食べ頃とされている時期は、11月~3月にかけての時期です。そもそもアテモヤは購入してからすぐ食べられるものではありません。購入してすぐのアテモヤは全体的に硬く、実が完熟していません。そのため、アテモヤをおいしく食べるようにするためには冷蔵庫などには入れずに常温保存できる場所で3日~7日程度保管して、より熟すように事前の準備が必要になります。
アテモヤをそのまま保管していると少し黒っぽくなってきますので、実際に手で触って購入してきた状態のアテモヤより手触りが柔らかくなっていれば食べ頃と判断して良いでしょう。
もし完熟していない硬い状態のアテモヤを食べてしまうと、期待していた甘さがない上にアテモヤが持つ独特のアイスクリームのような食感を感じることもできないため、緑色で手触りが硬い状態のアテモヤは食べないように注意しましょう。
また、アテモヤは小分けにカットしたものをラップに包んで冷凍するとシャーベットのように食べることも可能です。
アテモヤは栄養抜群!
甘さとクリーミーさ、そして濃厚さといったおいしさを感じる要素がたくさん詰まったアテモヤは味や食感が良いだけではなく、その栄養についても着目したいところです。
アテモヤのカロリーは100gで79kcalと若干高めなのですが、この高カロリーさを生かしてオーストラリアでは元気がないときの栄養補給として食べられていたり、赤ちゃんの離乳食としても幅広く役立てられています。
上記のような体調が悪い状態でもパワーを補ってくれるアテモヤに含まれる栄養には、カルシウムやナイアシン、マグネシウムなどが含まれています。
カルシウムやマグネシウムは骨粗鬆症を予防したり、骨や神経、筋肉などを強化することに役立ちます。
また、アテモヤに含まれるナイアシン(ビタミンB3)は皮膚や粘膜を保護する重要な役割をしてくれますし、他にも糖質の代謝を助けるビタミンB1や細胞の新陳代謝を促進してくれるビタミンB2、皮膚や粘膜の健康をサポートするパントテン酸、新しい赤血球を作る葉酸、そして抗酸化ビタミンであるビタミンCやビタミンEなども含んでいます。
さらに疲労回復や利尿作用、そして高血圧を予防してくれるカリウムなども含まれるため、アテモヤはビタミン類を筆頭に様々な栄養を含み、人の体の内側から元気にしてくれる食品なのです。
アテモヤの価格や値段
アテモヤは非常に優秀な栄養を含み、さらに味が甘いとなると食べてみたくなりますよね。しかし、実は高級果物として知られるアテモヤは簡単に入手できるものではないと言えそうです。
アテモヤは高価なフルーツ
アテモヤが盛んに栽培されている地域は「沖縄」です。他の地域では静岡県や三重県などでも一部で栽培されているようですが、インターネットでは沖縄からの直販が多い様子。
沖縄の土産を販売しているネット販売、「琉球本舗」ではアテモヤの価格は2kgで8000円超えをしています。この値段だけではとても気軽に購入できる果物とは言えませんが、楽天市場などでは1kgで2500~5000円などの値段もちらほら見るので一概に価格が高いとは言えなさそうです。アテモヤが安価な値段で販売しているショップも探せばあるので、価格をなるべく安く済ませたい方は良く探してみると良いでしょう。
アテモヤのアレルギー
果物にはバナナアレルギーやマンゴーアレルギーなどの体に影響を及ぼすと言われるアレルギーが人によって起こりますが、アテモヤはアレルギーが出ることは少ないので安心して食べられるフルーツと言えるでしょう。
濃厚さと甘さからフルーツの中にアレルギーがある方は食べるのが怖いですが、チェリモヤを始め、アテモヤに至ってはアレルギーの心配はさほどいりません。ただ種が多いことは確かですから、そういった部分が気にならなければ広い世代から愛される果物と言えるでしょう。
アテモヤを実食!
アテモヤについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。見た目は今まで見たことがない姿をしているため、身近なスーパーなどで販売されているところを見てもつい敬遠されてしまうアテモヤですが、実は甘くておいしい濃厚なアイスクリームのような味わいですから、見かけたら一度は食してみるのも良いですよ。