2017年10月19日更新

ヒラスズキってどんな味?ヒラスズキの美味しい料理

ヒラスズキ

ヒラスズキという魚をご存知ですか?高価な魚で美味しいらしいです。普通のスズキの近縁種だそうですが、味は格別だとか。そこでさっそくヒラスズキの味や料理を調べました。ヒラスズキの旬の時期、気になる値段なども一緒にご紹介します。

  1. 目次
  2. ヒラスズキの味は格別に美味しい
  3. マルスズキとの違い
  4. ヒラスズキの料理や食べ方
  5. ヒラスズキの値段は?
  6. ヒラスズキを味わってみよう

ヒラスズキの味は格別に美味しい

ヒラスズキ(平鱸)

ヒラスズキはスズキの近縁種で、普通のスズキと比べると見た目は体高があり平たい形をしています。体の形は細長く尾の付け根ががっちり太いのが特徴的です。大きさは20cmくらいものから大きいものでは1m超えるヒラスズキもいます。

ヒラスズキは200万年以上も前にスズキと共通する魚から進化して外洋の荒磯に生息する海水魚になったと言われています。暖かい海域を好み太平洋側では房総半島や福島県より南の海域、また日本海側では北陸より南の海域に生息しています。稚魚や若魚は外洋に繋がる河口付近に生息していることもありますが、成魚になるほど塩分濃度の濃い場所に生息し、河口付近の汽水域には生息していません。

ヒラスズキの味はイサキや鯛に似た味わい

スズキと同じように白身のヒラスズキ。白身でもスズキより血合いが少ないのでスズキほど生臭さがありません

スズキとは味も身肉も異なり、身肉がしっかりしていて歯ごたえがあり脂がのっています。汽水域に生息するスズキと違い、外洋に繋がる海水に生息しているせいかスズキのような川魚っぽい香りはしません。たとえばイサキや鯛に似た味わいだとよく表現され、上品な旨みがあり後味に甘みを感じます。

ヒラスズキの旬は?

魚が最も美味しい旬の時期はその魚の産卵直前の時だと言われます。それは卵を産むに向けて身に栄養をたくさん蓄えるため産卵直前の魚は栄養豊富で脂がのっているからです。

ヒラスズキの産卵時期は地域によって多少違いがありますが、10月~翌年4月ごろといわれます。ただし北へ行くほど産卵時期が早く期間が短くなり、南にいくほど時期が遅く期間が長くなるといわれ、産卵期に幅があるのですが、おおよそ冬の時期が旬だといわれます。
旅先でヒラスズキを食べようとでかけても、冬とはいえ時期がずれてしまう地域もあるので気を付けてください。

マルスズキとの違い

マルスズキとは一般的なスズキのことを指します。マルスズキは出世魚で成長段階によって呼び名が違い季節を感じる魚です。マルスズキは日本全国の沿岸から朝鮮半島の沿岸部に生息しています。ヒラスズキと違い大きな河川の流れ込む内湾の汽水域に生息しているせいか味に川魚のような香りがします。身質は柔らかく淡白な味わいです。

マルスズキの旬はヒラスズキとは真逆で6~8月の夏が一番おいしい季節だと言われます。しかし成長の時期によって味も楽しめる魚なので稚魚のヒカリゴと呼ばれる時期のものや、若魚のセイゴと呼ばれるものを味わうには旬の時期が真夏ではないのでご注意ください。マルスズキは秋になると子持ちとなり味が落ち生臭くなってしまうので秋のマルスズキはおすすめできません。

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ヒラスズキの料理や食べ方

獲れる量が少ないので市場に出回ることも少ないヒラスズキですが、料亭の板前さんや釣りマニアからは「超美味な魚」といわれます。特にヒラスズキのシンプルな刺身はヒラスズキを代表する食べ方です。そのほか塩焼き、煮つけ、ムニエル、潮汁など色々な食べ方ができ料理法を選ばない魚です。うろこは細かく取れやすく調理しやすいのですが皮は厚くてしっかりついていることと骨がやや硬いことを考えて料理すると美味しく食べることができます。

ヒラスズキのシンプルな刺身が格別に美味しい

ヒラスズキの刺身はヒラスズキを代表する食べ方です。透明感がある白身で程よい血合いも美しい魚。上品な旨みと甘みを持つ素材の味を生かしたシンプルな刺身はまず味わっていただきたいヒラスズキの料理です。ヒラスズキの刺身は身に弾力があり素材の持つ甘みをより味わうことができます。

たとえば自分で釣ってきたヒラスズキを刺身で食べる場合、薄切りやそぎ切りにして料理する洗いや活き造りは、釣ったその場で絞めて血抜きしておかなければ美味しく味わえません。こうすることで半日くらいは魚の身が死後硬直で硬くならず柔らかい状態に保てます。

本来刺身というと釣った魚を死後硬直するまで氷などの中に入れて身を固くし熟成させてから料理した方が美味しいのですが、洗いや活き造りは身肉が柔らかくなければ作れません。

ヒラスズキの値段は?

ヒラスズキの価格ですが、ヒラスズキは養殖の技術が発達していないのと、獲れる量も少ないので、流通する量が少ない魚です。流通量が少ないにも関わらずとても美味しいと要求が多いので、市場価格は普通のスズキ(マルスズキ)の2~3倍と大変高い値段がつけられています。

ヒラスズキを味わってみよう

同じスズキと名がついてもマルスズキとヒラスズキは旬の時期も味も随分違うのですね。ヒラスズキの代表的な食べ方はごくシンプルに刺身で食べるのがとても美味しく堪能できるそうですが、臭みもなく見離れがよい塩焼きももちろん絶品だそうです。料理法を選ばない超美味しいといわれるヒラスズキ。市場に出回る数が少なくお値段が高いのは残念な話ですが、ヒラスズキを堪能できる機会に恵まれたのならぜひ味わってみたい魚です。