2017年9月29日更新

高級魚と呼ばれるスズキについて・スズキの値段はいくら?

スズキ(鱸)

高級魚といわれるスズキ。お寿司屋さんで握ってもらいたくても「いくらなんだろう?」と気になってしまいますよね。今回は魚のスズキについて調べました。スズキは出世魚としても有名です。スズキの美味しいお料理もご紹介します。

  1. 目次
  2. 魚のスズキは漢字でどう書く?
  3. スズキは魚の中でも代表的な出世魚
  4. 高級魚スズキの気になる値段
  5. スズキの美味しい料理をご紹介
  6. 出世魚のスズキをおいしく食べよう

魚のスズキは漢字でどう書く?

鱸(スズキ)

スズキは日本各地から南シナ海の内湾、河口域などに生息しています。スズキを漢字で書くと魚へんに盧と書いて「(スズキ)」と書きます。漢字にすると難しく読めない方もいらっしゃいます。このような漢字になった説には、つくりの「盧」を訓読みにすると「くろい」とか「つぼ」と読み、スズキはうろこが黒いので、「くろい」という意味がある「盧」に魚へんをつけて「鱸」と書くようになったという説があります。このように解釈してみるとスズキの「鱸」という漢字も忘れず覚えてしまいますね。

スズキの名称は漢字ではこのように書きますが、スズキと呼ばれる名前の由来はほかにもいくつかの説があります。たとえばすすいだように身が白いことが由来されているという説や、うろこがすすけたように黒いから「ススキ」が転じて「スズキ」になったなどという説もあります。とても泳ぎは早く勢いよくスイスイ泳ぐ性質なので「ススキ」から転じて「スズキ」になったなどという説もあるんですよ。

スズキは魚の中でも代表的な出世魚

スズキは6月~8月の夏に美味しい魚です。スズキの特徴の一つは魚の中でも代表的な出世魚だということです。出世魚というのは、稚魚から大人の成魚になるまでの成長段階で違う呼び名を持つ魚のことをいいます。成長に伴って出世するようにと願われて呼び名が変わるため出世魚は縁起の良い魚であると言われ、門出を祝うめでたい食事の席などに良く提供されます。スズキの稚魚は6月の初め頃、そして若魚は7月、成魚は7月~8月が一番美味しく旬を迎えます。

出世魚のスズキの呼び名

出世魚のスズキの呼び名は年齢に伴い成長していく段階で名前が変わっていきます。稚魚(5cm未満)はヒカリゴと呼ばれ体が銀色に光っています。幼魚(10cm前後)はコッパ、1歳未満(15cm以下)の魚をハクラ、1~2歳未満の若魚(15~25cmくらい)はセイゴまたはデキ、2~3歳(35~60cm未満)の魚をフッコ(関東での呼び名)またはハネ(関西での呼び名)と呼んでいます。そして4歳以上の成魚(60cm以上)をスズキと呼びます。また成熟した大型の魚をハラフト(腹太)と呼びます。

出世魚のスズキはこんな呼び方もされています

愛知県では小型の魚をセイゴ、中型をマダカ、30cmくらいの魚をナナイチと呼んだり、島根ではハネ、チュウハン、チコウハン、アンザシ、佐賀ではハクラ、ハクラコ、オオマタ、ニュウドウ、ユウドウ、ヌリなどと呼びます。スズキはその地方で違う名前で呼ばれていることが多く、それぞれの地方の呼び名で親しまれている出世魚なのです。こんな呼び名を知識に入れておくと地方でメニューを見ても「あ、これスズキのことか」などと楽しめますね。

高級魚スズキの気になる値段

夏に旬を迎える白身魚の代表であるスズキは関東よりも関西で人気が高く東京湾でも美味しいスズキが揚がるのに関西に回してしまうことがあるそうで、関東のスズキファンからは残念だという声も上がっています。スズキは内湾や河川域で多く獲れるマルスズキと、荒磯に生息するヒラスズキという種類があります。マルスズキはごく一般的なスズキです。

どちらも春から盛夏にかけて旬を迎えますが、後者のヒラスズキの方が美味しいと言われ価格も高いです。スズキは12月~3月までの冬の時期は一般的に味が落ちると言われ価格も落ちます。しかし秋から初冬にかけて産卵するために海からやってくる腹太スズキは冬でも脂がのっていて美味しいと言われ珍重され価格も高いです。

実際どれくらいの価格?

漁獲後すぐに鮮度を保つためにすぐに殺し野締めのものは安価です。また大きさや季節のよっても値段の違がいます。旬の夏場の活けものなどは高値なスズキですが、実際のところ夏場を除けばあまり高値な魚ではありません。

たとえば2017年スズキの旬の時期である7月の東京都中央卸売市場の活スズキの平均卸価格は1kg1360円という数字がでています。切り身1切れ80gとすると1切れ588円です。またスズキが安いと言われる時期の12月ごろは、この価格の半値以下まで下がるときがあるそうです。

スズキの美味しい料理をご紹介

透明感のある白身のスズキの味わいは成長を追うごとに違います。淡白でありながら旬の成魚のスズキや成熟した大型の腹太は脂がのっており刺身で食べると美味しいです。スズキは様々な料理法で美味しく味わえる魚なので、刺身、塩焼き、煮つけ、フライ、カルパッチョ、ムニエルなど和食から洋食で美味しく味わえます。

おすすめ料理:スズキのマリネ

新鮮なスズキが手に入ったときは刺身も美味しいですが、ひと手間かけてマリネでも美味しく味わえます。薄切りにしたスズキをスライスした紫玉ねぎの上に並べます。軽く塩をして青唐辛子ふりライムを絞ればスズキのマリネの出来上がり。

スズキの幽庵焼き

素材の味を生かして塩焼きも美味しいですが、いつもと違う一手間をかけるとまた違ったスズキを楽しめます。切り身のスズキを酒、みりん、醤油を1対1対1の割合で作ったタレに一晩漬け込み焼きます。スズキの独特の味が付けタレの味で緩和されて美味しくいただけます。

出世魚のスズキをおいしく食べよう

スズキは漢字で魚へんに盧と書いて「鱸」と書くんですね。覚えにくい漢字ですがスズキが黒っぽい魚であるため、「くろい」という意味を持つ盧という漢字が使っているのだとわかると「なるほど!」と納得してしまいます。スズキは成長段階によって名前が変わる出世魚です。その呼び名は地方によって違いそれぞれの呼び名で親しまれているようです。呼び名を少し覚えておくと旅行に行ったときのメニューに役立つかもしれません。高級魚といわれていますが、夏に旬の時期を除けば手ごろな価格の美味しい魚です。ぜひご家庭でも美味しく調理して堪能されてください。