2017年12月18日更新

イタリア料理に欠かせないオレガノって?その効能や使い方について

オレガノ

オレガノは料理に使ったことがある人もいるのではないでしょうか。香りが強いハーブですが、料理に使うと食材の臭みを取ってくれたり、味を引き立ててくれたりあると何かと便利なハーブです。

  1. 目次
  2. オレガノって何?
  3. オレガノの効能
  4. オレガノの種類
  5. オレガノの使い方
  6. オレガノを使った料理
  7. オレガノがない場合の代用について
  8. オレガノを使っていつもの料理を少しバージョンアップしてみましょう

オレガノって何?

オレガノってどんなハーブなのかご存知ですか。簡単にご説明いたします。

オレガノとは

オレガノはシソ科の多年草で、地中海沿岸が原産といわれています。別名でハナハッカ、ワイルド・マジョラムとも呼ばれています。ちなみに、オレガノはマジョラムとは見た目が似ているといわれています。オレガノの名前の由来は、ギリシャ語の「山の喜び」という言葉が語源になっており、その花言葉は「輝き、財産」といわれています。

どんな特徴があるの?

オレガノには、ショウノウにも似た独特の清涼感のある香りがあります。種類もたくさんあり、料理に使えたり、観賞用のものを育てたりと色々な用途があります。

オレガノの栄養

おしゃれなスペイン料理などの材料に欠かせないオレガノは香りを豊かにするばかりでなく、しっかりと栄養も詰まっています。例えば食物繊維や良質なタンパク質から始まり、不飽和脂肪酸の種類であるオメガ3やオメガ6、一価不飽和脂肪酸、ビタミンであればビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸、コリン、ベタインなどの体に必須なビタミンが非常に豊富です。

ビタミンと同様に日頃の食事だけではカバーすることが難しいミネラルに至ってもカルシウムや鉄分、マグネシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マンガン、亜鉛、銅、セレンなどもオレガノ一つに含まれています。小さな姿をしているオレガノですが、体に良いと言われ続けているだけの栄養がぎっしりと詰まっているのです。

オレガノの効能

オレガノには、消化を促進したり胃腸の調子を整える効能があるとされています。また、滋養強壮の効果や心労の回復、頭痛や生理痛などにも鎮痛の効果があるとされています。かつては、これらの効能を利用して頭痛薬や解毒剤にも成分が使われていたようですが、現在はほとんどそのようなものは見られないようです。

ただ、オレガノは妊娠中の人は摂取を避けたほうが良いとされているハーブですので、くれぐれも注意しましょう。

オレガノの種類

オレガノには全部で20種類ぐらいあると言われており、オリガヌム類、マヨナラ類、アマラスク類の3つに大きく分類されます。オリガヌム類は、オレガノの代表的な種類で料理に使われることの多い種類が含まれます。マヨナラ類にはオレガノより少し甘みを感じるスイートマジョラムなどがあります。

アマラスク類には鑑賞に適しているケントビューティーが含まれます。ケントビューティーは淡いグリーンとピンクの花弁が美しく、見ているだけで癒されそうな花です。

オレガノの使い方

オレガノは、料理以外でも色々な使い方があります。生の状態でもドライでも使えますが、生であると口にした時に少し苦味が感じられるようです。ドライは家庭でも簡単に作ることができるので、ストックしておくと便利です。

乾燥させて使う

オレガノは生でも料理に使えますが、乾燥させると、より使える料理の幅が広がります。生のオレガノを、ネットなどに入れてそれを陰干しします。手で触ってみて、パリパリと崩れてくるようでしたら大丈夫です。あとは、それをお好みでより細かくして、保存用の瓶などに入れれば、いつでもサッと料理に使うことができます。

オレガノオイルとして使う

昨今のオイルブームにちなんで、オレガノオイルというものも市販されています。ちなみに、これは自分でオリーブオイルなどに漬けて作ることもできます。ヨーロッパでは古くから薬としてオレガノオイルが使われてきたことから、現在も薬としての効果や美容のために用いられています。

ハーブティーに

オレガノにはスパイシーな香りと独特の苦味があります。単体で飲むこともできますが、他の相性の良いハーブとブレンドすると、それらが少し緩和されるかもしれません。オレガノには、頭痛や神経の疲れを和らげたり、消化を促進したりする効果がありますので、それらの効能を得たい時にはお勧めです。

ただし、摂取のしすぎは内臓に負担をかけてしまうので注意が必要です。

インテリアに

オレガノは、花の部分がドライフラワーやリース、ポプリを作るのにも向いています。アマラスク類のオレガノは鑑賞向きのものがあるので、ポットでそのままお部屋に飾っても良いですし、ガーデニングにしても良いでしょう。

オレガノを使った料理

ピザ

オレガノは、香りで肉や魚の臭み消しをしたり、チーズやトマトとの相性が良いため、トマトソースを使ったパスタやピザなどのイタリア料理にも入れられることが多いようです。また、ギリシャ料理やメキシコ料理など、スパイスを多く使う料理にも用いられることが多く、特にギリシアでは古代から肉や魚料理の他、ワインの香りづけなどにも使われてきました。

トマトソースに

トマトソースがあると、パスタやハンバーグソース、グラタンなど様々な料理に応用できるので便利ですよね。玉ねぎとニンニクを多めのオリーブオイルで炒めたら、トマトの水煮を加え、そこへオレガノと塩を少々足して味を調えます。オレガノが入ることで、トマトの酸味が引き立てられつつも、スパイシーな香りがするので、いつものトマトソースに飽きた時に試してみると良いですよ。

チーズを使った料理に

オレガノはチーズと相性がいい上、前述の通りトマトソースとも相性が良いのでピザにはよく使われています。その他にも、卵とも相性がいいのでグラタンやチーズオムレツなどにも使えますよ。

魚料理に

オレガノは、青魚の臭み消しに役立つ上に、スパイスとしても相性が良いとされています。

オレガノがない場合の代用について

オレガノは、似ていると言われているマジョラムやバジルに代えることができます。香りの似ているバジルなら比較的入手しやすいので、オレガノがない場合には重宝しそうですね。

バジルで代用した場合

バジルはオレガノが持つ香りに似ているため、香辛料として十分に代用可能です。バジルも少し独特な香りがするため、オレガノが手元になくても問題ありません。ただし、オレガノとバジルは香りの強さが異なるため、オレガノの代用をバジルにする際は少し多めに量を加えると良いでしょう。バジルで代用した場合で相性の良い料理はトマトソースを使った系統の料理です。イタリアンなどの料理ではバジルで代用してみても良いでしょう。

パセリで代用した場合

日本でも馴染み深い香辛料であるパセリもオレガノの代用として可能です。しかし、オレガノほど香り高くないハーブですので、オレガノを最大限生かすような料理には向いていません。そのため、パセリを代用として使う場合は料理の上から振り掛ける程度に抑えておくと良いでしょう。パスタやピザ、鶏肉の煮込み料理などの上から振り掛け、あくまで「飾り付け」として使用することをおすすめします。

マジョラムで代用した場合

オレガノをマジョラムで代用することも可能です。しかし、マジョラムは繊細な甘味を放つ香辛料のため、扱いは少々難しいかもしれません。オレガノをマジョラムで代用するには難易度が高いですが、反対にレベルの高いマジョラムを代用できる段階までくればオレガノに追加して幅広い料理ができるでしょう。そんなマジョラムをオレガノの代用として使える料理は魚料理や肉料理、卵料理などが適しています。マジョラムはオレガノよりも香りが強いため、他の素材にもインパクトがあるものをメインにして作っていきましょう。

人によってはマジョラムの香りが強すぎると感じる人もいるため、オレガノの代用で使用する場合は初めの量を少なめにしましょう。

【マジョラムとは】

マジョラムもオレガノなどと同様のハーブです。香辛料や薬用として長い歴史を持っています。一般的に活用されているマジョラムは「スィートマジョラム」と呼ばれているもので、スーパーやネット販売などでも入手可能です。

【関連リンク】
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飾りだけではもったいない!パセリの豊富な栄養成分とその効用

オレガノを使っていつもの料理を少しバージョンアップしてみましょう

オレガノはトマトやチーズを使う料理にはその香味を生かすことができ、肉や魚の下ごしらえの際にも使えます。自宅でもプランターなどで育てられるハーブなので、気軽に育てるのも良いでしょう。