2017年9月7日更新
同じ形の春雨とビーフンの違いとは?美味しい料理の前に基本を熟知しておこう
基本的に何にでも合うビーフンとは、焼きで調理しても美味しく春雨と同様に料理の主役を務めますが、ビーフンとの違いがあまりはっきりとしませんよね。決定的な違いは原料にあるため、栄養面の違いがあるのかも気になるところです。戻し方やカロリーなどビーフンについて解説していきます。
ビーフンと春雨の違いがはっきりしない
どちらも見た目は慣れ親しんでいる麺そのものですよね。素朴な素材と感じられるため、スープにしてあっさり食べるのも良し、またはこってりと焼きビーフンにして日本人の舌に合った味付けをしても小腹が空いた時のおやつ代わりとして役に立ってくれます。しかし、ビーフンと春雨の違いがあまり良く分かっていない方も多いのではないでしょうか。
違いは原料を見よう
ビーフンと春雨の違いは豆、イモ類のでんぷんで作られているか、うるち米のでんぷんで作られているかで異なってきます。大きい部分での違いはこの原料にあり、見た目や味だけでは判断が付かないですが、内容は大きく違います。
具体的な違い
まず春雨とは豆やイモ類のでんぷんから作られています。でんぷんの王道とも言えるじゃがいもやさつまいもなどのでんぷんに水を加えて生地を作り、それを良く見かける姿である細い麺にしてからお湯で茹でた後、乾燥という方法が行われて春雨が完成します。
一方でビーフンとは上記した通りうるち米のでんぷんが原料となっており、春雨と違って米のでんぷんから作られています。作り方は米を細かくなるまで砕き、米粉の姿にしてから水を加えて練り上げ、春雨と同様に細い麺の形に構成したらビーフンの完成です。
- 春雨…豆やイモ類のでんぷん
- ビーフン…うるち米のでんぷん
イメージで言うと春雨はスープや麻婆春雨などの汁気が多いものに適しており、ビーフンは焼きで調理する料理に使われていますが、どちらも料理のレパートリーに広く活用することができます。
栄養面はどう違うの?
春雨とビーフンを比較した際、最も重視したいのが栄養面なのではないでしょうか。直接口にするものですから、なるべくなら栄養がしっかりと摂取できる方が好ましいですよね。では栄養の違いはどこにあるのでしょうか。
エネルギー源が豊富なのはビーフン
栄養面は脳のエネルギー源となる炭水化物が豊富に含まれているのはビーフンの方です。ビーフンは79.9%もの炭水化物が主体となっているため、日頃のイライラや集中力の低下を阻止してくれます。
一方で春雨にはミネラルや食物繊維、カリウムやリンなどが含まれているため、疲労回復や便秘解消などが見込めるでしょう。
栄養面をもっと具体的に
まず春雨の栄養は100g当たりの計算で乾燥した状態の脂質が0.2g、炭水化物が86.6g、食物繊維が1.2g、ナトリウムが7mg、カリウムが14mg、カルシウムが41mg、リンが46mgとなっています。他にもマグネシウムや鉄、微量に銅とマンガンなどを含んでいます。
一方でビーフンの栄養にはタンパク質が7g、脂質が1.6g、食物繊維が0.9g、カリウムが33mg、リンが59mgとなっており、他にもマグネシウムやカルシウムなどの栄養が含まれています。
春雨とビーフンを比較するとそこまで大きな違いはないと感じられますが、若干ビーフンの方が勝っている部分が多いと捉えて良いでしょう。
出典:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
気になるカロリー
ビーフンと春雨は食感が非常に似ていますが、食べていると何となくビーフンの方が固めの弾力がある感覚ですよね。ダイエットをする方はカロリーの他にも食感を味わって食欲を抑えようとしますから、その点ではどちらが勝っているのでしょうか。
カロリーの比較
ビーフンと春雨のカロリーを比較すると、100g当たりの計算で春雨が340kcalとなり、ビーフンが380kcalです。こう見るとあまりカロリーの差は感じられません。少しだけビーフンの方が高めですが、どちらも調理法が茹でてから使用することが基本ですので、食べる量が少なくて済みます。カロリーを気にしながら食べる方はそう心配することはないでしょう。
乾燥したものと比較するとカロリーは低い
調理方法でも使用する量が異なってきますが、茹でた春雨とビーフンは約3倍もの量に膨らむため、茹でた後の100gと乾燥したもの100gと比較すると春雨は85kcalでビーフンは175kcalになります。
茹でた後のカロリーはややビーフンの方が高めですが、それでも一食として捉えてみれば非常に低カロリーで満足感を感じられる食材と言っても良いでしょう。極力カロリーを抑えたい方は春雨を取り入れてみるのが良いかもしれません。
ビーフンと春雨の戻し方は同じ
見た目も食感も似ている麺ですが、それぞれの料理に合った方を選択していくでしょう。しかし、まだ使ったことがない方や料理初心者の方は戻し方が分からないかもしれません。乾燥したものは料理の知識がない方にとっては若干難しいように感じてしまいますから、戻し方などを確認していきましょう。
シンプルな戻し方
春雨もビーフンも戻し方は沸騰したお湯に入れ、商品に記載されている時間を茹でてからザルにあけ、水で冷やせば戻すことができます。基本がお湯で戻してから水へ、というようにシンプルで料理初心者の方にもすぐに時間をかけず美味しく食べることができます。
さらに美味しく食べるには時間調整を
戻し方は至って簡単なビーフンと春雨ですが、料理の種類によっては茹でる時間を調整した方がより美味しく食べることができます。春雨の場合は調理法がサラダに加えたり素材そのものを楽しみながら食べる場合、茹で時間は少し長めの5分程度にし、何か別の食材と混合して食べる場合は2~3分程度が目安です。
また、ビーフンを春雨と同様にサラダなど他の熱加工をしない料理の場合は、麺が固めの特徴を持っているため、6~7分程度は茹でた方が良いでしょう。知名度の高い焼きビーフンやスープ系などの場合は4分程度が目安です。
春雨とビーフンを使い分けて美味しくヘルシーな毎日を
クセの少ない春雨とビーフンはあっさりとした味を好む日本人向けの食材なため、あらゆる料理のレパートリーに追加することができます。茹でる時間によっても食感が変わり、一つ一つの料理にマッチする噛みごたえにしてくれるでしょう。どちらが良いかはその時の状況に応じて使い分けてみるのもさらに美味しい料理を味わえる方法となりますから、是非用途に合った使い方をしてみてくださいね。