2017年10月27日更新

福神漬けのすべて! 材料や作り方、その名の由来まで!

福神漬け

皆さんはカレーには何を添えますか? らっきょうやレーズンなど、人それぞれの意見があるでしょう。しかし、そんな中でも最も定番なのが福神漬けではないでしょうか? ここでは、万人に愛されるカレーのお供「福神漬け」について、掘り下げていきます。

  1. 目次
  2. 福神漬けとは
  3. なぜカレーには福神漬けなのか?
  4. 福神漬けを手作りしてみる!
  5. まとめ

福神漬けとは

そもそも福神漬けとはどういう漬物の事を言うのでしょうか? 赤くて甘く、子どもでも好きな味だということ以外は、その材料や名前の由来などは案外知られていないのではないでしょうか。

カレーのお供、福神漬け。その名の由来は?

福神漬けは東京(江戸下谷)が発祥の地で七種類の材料を使うことから七福神にちなんでつけられた名前です。

福神漬けは何でできている? 福神漬けの材料とは?

季節によって変化しますが、大根、ナス、きゅうり、シロウリ、なた豆、れんこん、シソ、しょうがなどを原料として作られています。シイタケやタケノコなども加えて作られることもあるそうです。

七福神にちなんだ7つの野菜ってどれを指すの?

名前の由来でもある七福神にちなみ7つの野菜を使って作られるというけれど、実際は福神漬けの材料の野菜の種類は7つ以上の種類があります。どれが入っていればほんとの福神漬けなのかと迷ってしまうところですが、福神漬けの定義では絶対にこの野菜が入っていなければいけないということはありません。

日本農林規格の定義によると、福神漬けの材料はだいこん、なす、うり、きゅうり、ナタマメ、レンコン、シソ、タケノコ、シイタケ、唐辛子、ゴマのうち5種類以上を原料としたものを福神漬けとして認められているだけで、絶対この野菜が入っていなければいけないという決まりはないそうです。ですから製造者によって違う材料が入っている場合もあるのです。

しかしながらダイコンは歯ごたえを出す役目でほとんどの福神漬けには使用されています。大根と同じくナタマメもほとんどの福神漬けの材料に使われています。ナタマメってなに?と言われるくらい野菜として知名度は低いですが、ほとんどの福神漬けの材料に使われている野菜です。

イギリスの童話「ジャックと豆の木」の話は有名ですが、そのモデルとなった豆という説もあるナタマメ(鉈豆)は、トウズとかタチマメなどとも呼ばれているマメ科の植物です。童話のモデルとなったと言われるようにとても成長の早い植物で、成熟したものは6mほどの高さにまで伸びるものもあります。また成熟したさやは50cmの大きさになります。昔は漢方薬として利用されていました。近年は健康食材や健康茶として利用されている食材です。

成熟したナタマメは食用にも利用されますが硬いため、福神漬けに使う場合はさやがまだ10cmくらいの未熟なものを収穫してそれを福神漬けの材料に使います。

なぜカレーには福神漬けなのか?

ところで、福神漬けがカレーのお供になった由来を知りたくありませんか? カレーの箸休めにぴったりの福神漬けがその居場所を確保したのは大正時代だったと言われています。

日本郵船のコックがカレーに添えたのが始まりと言われています

大正時代に日本郵船のコックが海外航路船の食事のカレーに添えたのが始まりと言われています。福神漬けが添えられる前は、ピクルスが添えられていたようですが、その酸っぱさが日本人の口には合わなかったようで、コックが福神漬けを代わりに添えたところ、好評だったようです。

ちなみに福神漬けが出されたのは、当時は一等客室のみだったようです。結局、それがキッカケとなり、カレーと言えば福神漬け、といわれるまでになったのです。カレーの本場であるインドではチャツネが福神漬けの立ち位置にあります。チャツネも甘い味わい漬物ですから、やはりカレーのような辛さに合うものは甘い物なのかもしれませんね。

福神漬けの栄養価やカロリー、賞味期限は?

ところで、甘い味わいの福神漬け、さぞかしカロリーは高いと思われるでしょうか? 確かに、砂糖やみりんを大量に使うので、カロリーは低くありません。また、醤油も大量につかうため、塩分も多いです。そのため、塩分過多、糖分過多防止のため、食べ過ぎには注意したほうが良いでしょう。

もちろん、材料は野菜ばかりですから、食物繊維などはとれますが、それよりも塩分やカロリーの取り過ぎになるリスクの方が高いので、食べ過ぎは注意です。といっても、カレーには福神漬けがとっても合うので、ちょっと食べ過ぎてしまう時もありますよね。

ちなみに福神漬けの賞味期限は、パッケージに書いてある期日を守れば大丈夫です。福神漬けは味付けが濃いので、数か月単位で保存できるものです。特に、漬け込みだれが少ないと、冷蔵庫の中でもカビやすいようです。食べるときは具だけ盛って、漬け込みだれは捨てずに保存することが望ましいのではないでしょうか。

福神漬けを手作りしてみる!

福神漬けは簡単に手作りすることもできます。材料も手に入りやすい物ばかりなので、是非トライしてみてください。

福神漬けは簡単に作れます

福神漬けは簡単に作れちゃいます。まず材料です。必要な野菜は、大根、きゅうり、なす、レンコン、なたまめ、しその実、しょうがです。調味液は醤油、みりん、砂糖、お酢で作ります。白ゴマもあると美味しくできます。野菜の量によって調味液の量も調整してください。基本的に醤油とみりんは同量、砂糖とお酢はそれの半分もいらないくらいでOKです。

レシピを大公開

野菜は全てこまかく刻みます。1ミリ程度の厚さで1センチ角に切りそろえます。調味液は全て混ぜて、一度火にかけ、砂糖が溶けたところで刻んだ野菜としその実を漬け込み、再度沸騰するまで加熱します。

火を止めたら、野菜と調味液を分け、調味液だけ煮詰めます。野菜は冷ましておきます。冷ましている間に味が染みるのです。冷めたらまた、煮詰めた調味液に戻して、再度加熱。その後また野菜と調味液に分け、調味液は煮詰め、野菜は冷ましておきます。

最後に野菜と調味液を合わせて、白ごまを加えたら完成です。何度か、野菜と調味液を分けたり、煮詰めたりと繰り返すのが手間ですが、やり方は至ってシンプルです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。カレーはインドから渡ってきた食べ物ですが、福神漬けは日本で作られた漬物なんですね。甘い福神漬けは、辛いカレーにぴったりですよね。これからも福神漬けにはお世話になりそうです。手作りにも是非、挑戦してみてくださいね。