2017年6月2日更新

八方だしってどんなだし?八方だしの作り方と使い方について

八方だしって聞いたことありますか??だしには色々なだしがありますが、あまり耳にしない八方だし。さっそくどんなだしなのか調べてみました。八方だしの作り方や使い方をご紹介します。万能だしでお料理にとても便利なようです。

  1. 目次
  2. 八方だしとは
  3. 八方だしの作り方とその使い方
  4. 八方だしの栄養と効能
  5. お料理に合わせて美味しい八方だしを作ろう

八方だしとは

八方だしとは合わせだしの一つでどんなお料理にも合い、四方八方に使えるだしであることから、八方だし、もしくは八方地とか八方汁と呼ばれています。

八方だしの特徴

八方だしは、かつおや昆布、煮干しなどのだし汁に酒、醤油、みりん(または砂糖)、塩で調味しただし汁です。決まった産地や味があるわけではなく、調味料の配合は、それぞれの家庭や料亭のよってさまざまで、料理の種類や素材に合わせて味を調整できるところが八方だしの特徴です。

八方だしにおすすめのお料理

味を自分で決められるので、様々なお料理に使えます。特にこれだ!という味はないので、好みの味で色々な種類を作っておき、お料理に合わせて使い分けするのもお料理の幅が広がる美味しい使い方です。

八方だしはだしに調味料が入っているだし汁なので、特に煮物に向いているだしと言われます。野菜の煮物、肉や魚の煮物、沢煮、筑前煮、肉じゃがなどの煮物のほか、天だし、そばやうどんの汁などにも利用されます。自分の味の八方だしを作って我が家の味自慢が楽しめます。

八方だしの作り方とその使い方

幅広いお料理に使える八方だしは、調味料の配合で自分ならではの味を作ることができます。調味料の配合に決まりはありませんが、お料理の使い方に合わせてこんな種類の八方だしを作ると、食材にマッチして美味しく使えます。八方だしに使うだしは、それぞれの原料からとった一番だしを使うと美味しい八方だしが作れます。

白八方だし

調味料の醤油に白醤油を使います。透き通っただしに仕上がるので、食材の色をそのまま残したいときに使うと、お料理を美しく仕上げることができます。

(レシピ)
だし500ml、酒50ml、みりん50ml、塩小さじ1/3~1/4、白醤油30ml
(注)白醤油はお醤油に中で色が一番薄いけれど塩分濃度は一番高いのが特徴です。加える調味料の塩加減に注意して味を整えてください。

塩八方だし

京料理のように、野菜などの食材の鮮やかな色を楽しむお料理に向いています。だしに色を出さないように醤油を使わず塩で味をつけただしです。

(レシピ)
だし500ml、酒50ml、みりん50ml、塩小さじ1

酒八方だし

貝類、白身魚、沢煮風の煮物など生臭さを抑えるために、加える調味料にお酒をきかせます。お料理に臭みが残らずあっさりとした味に仕上げてくれます。

(レシピ)
だし200ml、酒300ml、みりん50ml、塩1/2、濃い口醤油15ml、薄口醤油15ml

薄口八方だし

白醤油の場合と同じように、料理の仕上がりにあまり色を出したくない時は、調味料の醤油に薄口醤油を使って八方だしを作ります。

(レシピ)
だし500ml、酒50ml、みりん50ml、塩小さじ1/2、薄口醤油30ml
(注)薄口醤油は塩分濃度が高いので色が薄くても塩分があります。加える塩の分量にご注意ください。

濃口八方だし

たとえば里芋の煮物やこんにゃくの煮物、筑前煮などお料理の色を濃く出してコクを強く出したい時は、調味料の醤油に濃口醤油を使います。濃口醤油は色と同時に醤油の香りがつき、食欲がわくお料理に仕上がります。

(レシピ)
だし500ml、酒50ml、みりん50ml、塩小さじ1、濃口醤油30ml

八方だしの栄養と効能

八方だしに使うだしの原料によって、八方だしに含まれる栄養素や効能は様々です。色々な原料のだしを使って、だし汁の栄養価を高められるのも、八方だしの面白い使い方です。

煮干しだしを使った場合

煮干しに含まれるEPAやDHAという脂肪酸は中性脂肪や悪玉コレステロールを減少させる効能があります。生活習慣病の予防に効果が期待されています。カルシウムは骨を強くしてくれ骨粗鬆症の予防に効果的だと言われています。

昆布だしを使った場合

昆布にはカルシウムやヨウ素、鉄など豊富なミネラルが含まれています。血液やリンパの流れをよくし、体内の代謝を活発にしてくれる効能があります。昆布の粘り成分である水溶性の食物繊維アルギン酸とフコダインは脂肪の吸収を抑えダイエットに効果的であると言われ、腸の免疫力を高めてくれたり、がん細胞を消滅させる効果があると言われています。旨み成分にグルタミン酸がたくさん含まれているので味わいが強く、塩を使わなくとも美味しいので、減塩に役立ちます。

かつおだしを使った場合

かつおに含まれているペプチドの成分の一つであるアンセリンは痛風を予防・改善し疲労回復、アンチエイジング、生活習慣病の予防に効果があると言われます。必須アミノ酸の一つヒスジチンは脂肪燃焼に効能がありダイエットに効果的だと言われ、クレアチニンは疲労回復に効果が期待されています。

椎茸だしを使った場合

椎茸だしは干し椎茸を使ってだしを取りますが、干し椎茸は生の椎茸より栄養素がギュッと詰まっていて体に嬉しい栄養素も豊富に含まれています。免疫力をアップさせデトックス効果がある成分が含まれているほか、エリタデニンという成分は血管の老化を防止し、血圧を下げる成分が含まれており動脈硬化の予防に期待されています。

あごだしを使った場合

とびうおから取ったあごだしにはビタミンEとB6が豊富に含まれています。新陳代謝を促して美肌効果や貧血防止に期待がよせられています。ナイアシンやカルシウム、リン、カリウムなどにミネラルも豊富で、イライラを抑えるなど自律神経を整えてくれると期待されています。

お料理に合わせて美味しい八方だしを作ろう

八方だしはだし汁に調味料を加えただしです。調味料の加減はそれぞれで、好みによって食材に合った八方だしを作って調理できる楽しい特徴があります。自分なりの美味しい八丁だしを作って我が家の味!楽しんでくださいね。