2020年7月28日更新
醤油がない!!醤油の代用となるものは?
醤油は日本人にとって最も身近な調味料です。そんな醤油は多用するものでもあるため、つい切らしてしまうこともあります。そんな食生活に欠かせない醤油ですが、醤油の代用となるものはあるのでしょうか。原材料から風味が近いもの、味が近いもの、そして塩分についての情報もお届けしていきます。
醤油なし…は考えられない食生活
日本人にとって醤油とは、日々の食生活を送る上でなくてはならない超重要調味料です。醤油がなくては基本的な料理を作ることができず、味を整えることもできません。
和食に限らず、洋食や中華といったジャンルの違う料理でも醤油を隠し調味料として使うこともあるぐらいですから、醤油がない=食事ができないと言っても過言ではない事態です。それほどまでに重要視された醤油は使う頻度も高いため、つい切らしてしまった…ということもある調味料です。
醤油の原材料から知ろう
醤油の代用を知る前に、まずは醤油が何からできているのか知ることから初めていきましょう。醤油の原材料となっているものは、基本的に大豆、小麦、塩から作られています。
大豆は柔らかくなるまで煮て、小麦は炒ってから細かく砕き、そして麹菌を入れて容器の中で発酵させます。発酵して醤油麹になったところに食塩水を入れることによって、あとは長い期間を使って熟成が行われていきます。しっかりと熟成させることで、私達が普段親しんだあの香りや色、味のバランスが整った醤油が誕生します。
醤油の原材料は舌を美味しくさせる宝庫
醤油の原材料になっているのは大豆や小麦、塩だとお伝えしましたが、
大豆はタンパク質がアミノ酸に分解されることによって旨み成分を放出
小麦はでんぷんが分解された後、ブドウ糖になるため甘さと香りを放出
塩は醤油の熟成工程で雑菌から醤油を守る
以上のように醤油が熟成されて美味しくなる理由はもともと使われている原材料のおかげです。普段何気なく口にしている醤油ですが、旨み+香り+甘さの組み合わせが揃った調味料になるため、どのような料理にも使えてそのまま舐めても美味しく感じられるのです。
醤油の種類と塩分
醤油と一口に言っても、その種類は非常に豊富です。醤油をベースとしただし入り醤油やつゆ類、たれ類、ポン酢醤油など醤油を基本としたアレンジ商品は多々存在しますが、醤油のみを見た種類では大きく分けて5種類となります。
濃口醤油(こいくちしょうゆ)
全国で出荷量約84%となる濃口醤油は、家庭を始めとした場所で最も使用されている種類です。塩分濃度は16~17%あります。
淡口醤油(うすくちしょうゆ)
淡口醤油は色を付けたくないお吸い物などに使用される種類であり、関西で誕生した色が薄い醤油になります。色と香りを抑えた醤油であり、食材の味をそのまま生かす目的で使われています。塩分濃度は17~19%です。
溜醤油(たまりしょうゆ)
濃口醤油よりも圧倒的に色味が深い溜醤油は、中部地方で造られている濃厚な種類の醤油です。加熱すると赤みが強くなる醤油のため、せんべいの加工用などの照りを出したい食品にも使われています。塩分濃度は15~17%です。
再仕込醤油(さいしこみしょうゆ)
山口県柳井地方で誕生した再仕込み醤油は、生揚げ醤油で仕込む造り方をされているため、再仕込みという名前が付けられています。溜醤油と同じくらい濃い色をしており、味わいも濃厚です。つけ用、かけ用として主に使われる再仕込み醤油は、塩分濃度が14~16%になっています。
白醤油(しろしょうゆ)
醤油の中では最も色味が薄い白醤油は、愛知県碧南市で誕生した種類であり、甘みが強いのが特徴です。独特な香りを持つ白醤油は、お吸い物を筆頭に茶碗蒸しなどにも使われています。白醤油の塩分濃度は17~18%です。
醤油の代用となるものは?
醤油の中でも登場頻度の高い濃口醤油と淡口醤油は代用があれば便利です。最近ではレシピに淡口醤油の記載がされているものも多いため、醤油を代表する濃口醤油と淡口醤油の代用をピックアップしていきます。
濃口醤油の代用【風味が近いもの・味が近いもの】
めんつゆ
めんつゆは醤油に風味が近い調味料と言えます。
ただし、めんつゆには甘さがあるため、記載されているレシピの分量と同じ量を加えては味のバランスがおかしくなってしまうこともあります。
ストレートタイプや濃縮タイプなど、種類のあるめんつゆはものによって適切な味になるように微調整を行いましょう。
めんつゆを醤油の代用として使うには、カツ丼などの甘さがあるとより美味しく食べられる料理に代用すると良いでしょう。
白だし
醤油に風味が近い、味が近い代用を作りたい場合、家庭に常備してある調味料と言えば白だしです。もともと白だしは薄口醤油や白醤油といった種類にだしを加えた製品のため、醤油の風味や味は近いと感じられる調味料です。
多くの料理へ代用できますが、白だしは色が非常に薄いため色を付けたい料理や照りを付けたい料理には向いていません。使用するなら煮物などの煮込む料理の味付けとして使用しましょう。
しかし、白だしを醤油の代用として使用する場合、何をベースに作られているのかという点も考慮しましょう。昆布や野菜、かつおなど様々なベースがあります。
また、白だしは商品によって風味の強度や塩分濃度などに違いがあるため、分量をいっぺんにそのまま作ってしまうと失敗する可能性大です。
少しずつ入れて味を確認していき、足りないようであれば足して最終的にお好みの塩分加減や味付けに仕上がるようにしていきましょう。
淡口醤油の代用【風味が近いもの・味が近いもの】
淡口醤油は濃口醤油と比べて色が薄いのが特徴ですが、上記で触れた通り塩分は濃口醤油よりも高い種類です。色をなるべく薄く仕上げることが代用のカギとなります。
濃口醤油+食塩
淡口醤油の代用は濃口醤油と食塩で代用が可能です。例えば、淡口醤油大さじ1杯分を作る際は、濃口醤油大さじ1/2と食塩1.5gで薄い色の醤油を作ることができます。
ただ、もし色の強さを気にしないというのであれば、濃口醤油を多めに使って代用することもできますが、濃口醤油の方が醤油特有の風味や香りが強いため、合わせる具の風味がかすれてしまう可能性があります。
しかし、濃口醤油で代用した場合、より淡口醤油に味が近い、風味が近い代用になると言えます。
醤油の代用は微調整しながら
醤油の代用についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。様々な面で使用する醤油には、そのときに合った種類があります。どの種類の醤油を作りたいかによって代用となるものも異なり、一度に多くの量を使うと思っていた味と全く違うということにもなり兼ねません。上手に醤油の代用を作るためには微調整が大切になってくるため、加減に気を付けながら醤油の代用を作ってみましょう。