2020年7月21日更新
はんぺんはそのまま食べても大丈夫?
練り製品が好きな方にはたまらないはんぺんは、主におでんの具として姿を見る場面が多いですよね。歯触りの優しいはんぺんはおかずにもお酒にも合うおつまみになりますが、そもそもはんぺんはそのまま食べても大丈夫なのでしょうか。意外と知らないはんぺんの事情をお伝えしていきます。
- 目次
- 柔らかな素材のはんぺんは料理に大活躍
- はんぺんはそのまま食べても大丈夫?
- はんぺんをそのまま食べるときはどう食べる?
- はんぺんは冷凍保存が可能
- 食べ方が広がる!はんぺんでヘルシーに食生活を支えよう!
柔らかな素材のはんぺんは料理に大活躍
歯切れが良く、ホロホロとした食感のはんぺんはまずおでんが思い浮かぶでしょう。冬を代表する練り製品といったイメージですが、そもそもはんぺんの原料となっているものはスケトウダラやキントキダイ、イトヨリダイなどの白身魚です。
また、はんぺんが口の中でふわふわとした食感を表現できるのは卵白や山芋、塩、調味料などが製造する際一緒に使われているためです。これらの原料は、はんぺんの中に空気を交えて卵白や山芋などの発泡性と一緒に、よりはんぺんをふわふわにしてくれます。
はんぺんは魚のタンパク質で作られている
美味しく、どのような調味料でも吸い上げて濃厚な味わいを楽しませてくれるはんぺんですが、はんぺんの原料となっているものは上記で触れた通り白身魚です。
白身魚などの魚類は、人の体にとって非常に重要な必須アミノ酸を含んでいます。必須アミノ酸とは、人の体の中では作られない成分であり、食事から必ず摂っていかなければならない成分でもあります。
そんなアミノ酸は、種類や量によってタンパク質の栄養価値が決定されます。はんぺんの原料となる魚には9種類の必須アミノ酸がバランス良く含まれているため、体内に入った際に効率よく吸収されます。
また、脂質に関してですが、肉類の脂質含有量より魚の脂質含有量の方が少ないため、魚類のみで見た脂質の摂り過ぎは過度に心配することはありません。
静岡ではんぺんと言えば黒
一般的にはんぺんはふわふわとした白い練り製品というイメージですが、静岡県では白いはんぺんより、黒く薄い形をした黒はんぺんの方が浸透しています。
同じはんぺんかと思うほど見た目は正反対ですが、黒はんぺんはイワシやサバなどの魚を丸々一匹練って製造されています。骨ごとすり混ぜて作られるため、栄養ももちろん豊富に含まれていますが、何より風味が良いことが特徴のはんぺんです。
白はんぺんと比較すると歯応えがしっかりと感じられ、フライなどの加熱料理にすると、より魚の香りを楽しむことができます。全国的にはまだまだ浸透していませんが、静岡県の焼津を中心にメジャーな黒はんぺんは、白はんぺんと同じくらい質の異なる美味しさを持っています。
はんぺんはそのまま食べても大丈夫?
はんぺんの基礎知識を知ったところで、今回テーマとなっているはんぺんの食べ方についても知っておきましょう。火を通す食べ方が一般的なはんぺんはそのまま食べられるのでしょうか。
はんぺんはそのままでOK!
多くの方がはんぺんは加熱しないと食べられないと思っていますが、実はそのまま生で食べることができます。
そもそもはんぺんは製造段階で原料となるものを混ぜ合わせた後、茹でる工程を挟むためそのまま食べても体に悪影響を及ぼす心配はありません。
魚の栄養をしっかり摂ることができ、かつカロリーも低く低脂肪のはんぺんはヘルシーに食べることも可能な食品です。
はんぺんの塩分と食べ方に注意
はんぺんをそのまま食べる際は、購入してからなるべく早めに食べ切りましょう。賞味期限が長い食品ではないため、衛生面を考えるなら開封後はすぐに切り分けるなどして食べた方が良いでしょう。
また、はんぺんには意外と多くの塩分が含まれています。一般的なはんぺんでは100g当たり1.5gの塩分を含み、黒はんぺんなら100g当たり1.4gの塩分を含んでいます。
そのまま食べる分には問題ないのですが、醤油などの調味料と一緒に食べる際は、少量を意識すると塩分を過剰に摂取しなくて済みます。
はんぺんをそのまま食べるときはどう食べる?
基本的に加熱した料理が多いはんぺんなのですが、そのまま食べられるとなれば挑戦したいと考える方もいるでしょう。生で食べ慣れていないはんぺんはどう食べれば美味しく頂けるのでしょうか。
サラダやドレッシングなどで!
はんぺんをそのまま食べる場合、細かく切ってサラダの上に振り掛ける食べ方が最もお手軽かもしれません。たっぷりの野菜と一緒にお好みのドレッシングと一緒に食べても美味しく、飽きたらマヨネーズで和えるだけで立派な一品となります。また、お酒と一緒に食べる場合は、わさびを少量乗せて食べるのも美味しいですよ。
はんぺんは電子レンジNG
はんぺんをお手軽に食べようと、電子レンジで温めてから食べたいという方もいるでしょう。しかし、はんぺんを電子レンジにかけるのはNGです。
はんぺんをレンジにかけてしまうと、マイクロ波によって水分が直に温められてしまい、急激な温度の変化により膨張が発生します。膨らんだはんぺんはレンジから取り出すと、勢いよく萎んでしまう可能性があるため、加熱したはんぺんが食べたい場合は、予め予熱を済ませたオーブントースターで3~4分程度焼く程度に留めておくと形を崩さずに食べられます。
はんぺんは冷凍保存が可能
はんぺんは冷凍保存できます。
保存方法は袋を開けないまま、もしくはラップでしっかり包みジップロックなどでしっかり密封した状態で冷凍しましょう。
密封しないと冷凍庫の匂いがはんぺんに移ってしまう恐れがあります。
そして前述したとおりはんぺんは電子レンジがNGなので密封した状態で自然解凍が望ましいです。
急ぐ場合は密封したまま流水につけるのがよいですよ。
食べ方が広がる!はんぺんでヘルシーに食生活を支えよう!
はんぺんの知識からそのまま食べられるのかについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。ガッツリ食べても良し、箸休めにしても良しのはんぺんなどの練り製品は、どのようなものかあまり良く分からないといった方も多いことでしょう。はんぺんは生のまま食べられる食品のため、広く活用して美味しいはんぺんを味わってみてくださいね。
【参考サイト】
・https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=18858