2017年2月1日更新
氷砂糖とは…賞味期限から栄養成分、その効果まで!
氷砂糖というと、どんなイメージをお持ちでしょうか。
”果実酒を作るときに使うものだ”という人もいれば、”氷砂糖って、お菓子だよね”という人もいると思います。
氷砂糖とは、その存在は幅広く知られていながら、その実態はなんなのか、あまりよく理解されていない不思議なもの。
はたして、氷砂糖の正体とはどんなものなのでしょうか。
氷砂糖とは
氷砂糖とは、ショ糖の結晶。ショ糖とはブドウ糖と果糖が結合したもので、砂糖の甘味のもとですから、その結晶体である氷砂糖は非常に純度の高い砂糖だといえます。
見た目が氷のようであることから、氷砂糖(氷糖)と呼ばれています。
氷砂糖の種類は?
氷砂糖には、大きくわけて二つの種類があります。
ロック氷糖
大きさも形もバラバラの氷砂糖。かちわり氷のようなイメージです。
クリスタル氷糖
一つ一つの大きさや形が揃った氷砂糖です。
出来上がりは、四角ないし八角でほぼ同じ大きさをしています。
氷砂糖の製法とは?
ロック氷糖とクリスタル氷糖では作り方が異なります。
ちなみに、ここでいう糖液とはグラニュー糖を溶かし、濾過して、精製したものです。
ロック氷糖
薄い容器に張った純度の高い糖液の中に、種となる結晶を入れます。それを二週間ほど40~70度の温度に保つことで結晶が成長し、氷砂糖が出来上がるのです。その後、砕いたものが販売されます。
クリスタル氷糖
円筒形の容器に糖液と種を入れ、50度の温度を保ちながらゆっくりと回転させます。結晶があるていど成長したら一部を取り出し、2センチくらいの大きさになるまでさらに育てます。これを繰り返して作られるのがクリスタル氷糖です。
氷砂糖と砂糖の違いとは?
まず、氷砂糖も砂糖の一種です。
砂糖とはショ糖を主成分とする甘味料のことで、氷砂糖のほかにもグラニュー糖や黒砂糖など、とてもたくさんの種類があります。
日本では、砂糖というと一般的に上白糖のことを指すようですが、氷砂糖と上白糖の違いは、なんといってもショ糖の純度。
氷砂糖はショ糖の結晶体ですから、とても純度が高いのですが、上白糖はとても小さなショ糖の結晶に、転化糖液をふりかけて作られています。
転化糖液とは、ブドウ糖と果糖を同量混ぜ合わせて作られた糖液で、グラニュー糖から作られたもの。
つまり、氷砂糖は砂糖よりもショ糖の純度が高く、砂糖は氷砂糖よりも水分と転化糖分が多いのです。
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氷砂糖と金平糖との違いとは?
金平糖(こんぺいとう)は、氷砂糖から作られています。
円筒の容器に種を入れて回転させたら、その種に、水と氷砂糖に熱を加えて溶かした液をかけます。
二週間ほど、少しずつ液をかけ続けることで、あの大きさの金平糖になるのです。
しかし、現在、縁日などで手軽に購入できる金平糖のほとんどは、単に着色した砂糖を固めて作られる場合が多いようです。
氷砂糖の賞味期限はどれくらい?
氷砂糖は、長期保存が可能な食品なので、賞味期限はありません。
メーカーによっては表示している場合もありますが、基本的には10年以上はもつものです。
ただし、賞味期限が記載されていて、それが短い場合、原材料を確認してみたほうがいいかもしれません。原材料名にグラニュー糖以外のもの(またはそれを意味するもの)が記載されていたら、それは純粋な氷砂糖ではないので早めに使い切ったほうがいいでしょう。
氷砂糖の栄養成分とは?
氷砂糖の栄養成分は、炭水化物のほかカリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛など。
ただし、ミネラル分はどれも微量です。
氷砂糖の効果・効能とは?
氷砂糖は、漢方では健胃や咳止め、毒消しの作用があるとされています。
そのほかにも、以下のような効果・効能がありますよ。
疲労回復
氷砂糖は体内にとても吸収されやすいです。そのため、運動後などに摂取するとエネルギーが生み出され、疲労を回復することができます。
脳の栄養補給に
脳のエネルギー源となるものは糖分だけです。
氷砂糖はとてもショ糖の純度が高い砂糖ですから、脳にエネルギーを与えたり、疲れを癒したりするでしょう。
リラックス効果
氷砂糖を摂取すると、セロトニンが生成されます。
セロトニンには気持ちを落ち着ける効能があるので、不安な気持ちやイライラを解消したり、緊張をほぐしてリラックスできたりするでしょう。
氷砂糖は非常食としても大活躍!
氷砂糖はそのまま食べるという人も多いのではないでしょうか。
実は、そのまま食べられ、保存もきく氷砂糖は、非常食としてもとても優秀なのです。
アメのように舐めれば糖分が補給できるし、唾液の分泌を促して乾きを潤すこともできます。さらには、空腹も多少はおさまるでしょう。
これまで氷砂糖を買ったことがない人も、この機会に、ぜひ常備してみてはいかがでしょうか。