2017年9月20日更新

ライ麦の食べ方とは? 全粒粉との違いも

ライ麦パン

健康志向の人たちの間では今、穀物がブームです。その中でもここでは特にライ麦についてお伝えしていきます。ライ麦の調理方法や食べ方などを中心に、ライ麦のすべてをご紹介します。

  1. 目次
  2. 栄養価の高いライ麦が注目されている
  3. 同じく大注目される全粒粉とライ麦粉の違いに迫る
  4. ライ麦粉を使ったレシピをご紹介
  5. まとめ

栄養価の高いライ麦が注目されている

ライ麦

最近、美容やダイエットを気にする女性に注目されているライ麦。ライ麦は小麦に比べて栄養価が高く、優れた穀物と言えます。

もともとは小麦粉の代わりに育てられた穀物
ライ麦は、もともとは小麦の育たない地で、小麦の代わりに育てられた穀物です。寒冷な気候や、痩せた土地でも育ちやすかったことから、広く長く、育てられ、今日に至ります。

栄養価が高く、あらゆる効果が期待できる穀物

ライ麦は小麦よりも、食物繊維やビタミンB群が多く含まれます。特に、ライ麦に含まれる栄養の中でも、ビタミンB1とB2については、たんぱく質の代謝を促す力を持っているのが特徴です。食物繊維で便秘を解消しつつ、腸内環境の向上を図り、さらにビタミB群で疲労回復や美肌効果を得られるという、女性にうれしい効果に溢れています。

GI値が低いためダイエット向き

ダイエットをする人が気にすべき項目は、カロリー、糖質、運動などが挙げられますが、もう一つ、最近注目されているのが、GI値です。このGI値という数値を気にするとしないのとでは、痩せ方に違いが出てきてしまいます。

GI値はグリセミックインデックスの略で、あるものを食べた後にどれだけ血糖値が上昇するかを示す数値です。基準値は、ブドウ糖液100ミリリットルを摂取した時の血糖値上昇値を100としています。ちなみに、GI値が60以上の食品は血糖値を上げやすいと言われていますが、食パンやフランスパンは90以上あります。かなり高いですよね。ほとんどのパンが60以上の数値なのですが、ライ麦パンは55前後となっていて、かなり数値が低いことがわかります。

同じく大注目される全粒粉とライ麦粉の違いに迫る

ところで、ライ麦粉と同じくらい、健康志向の人の間で話題になっているのが全粒粉ですよね。このふたつの違いについてお伝えします。

全粒粉は一般的には小麦粉の一種

全粒粉、と耳にすると、何か新種の雑穀を加工した粉なのではないかという印象を持つ方も少なくないのではないでしょうか。しかし、実は全粒粉は小麦粉の一種なのです。通常の小麦粉は小麦の胚乳部分を加工して作られた粉なのですが、全粒粉は小麦の粒を丸ごと粉に加工しています。そのため、胚芽や外皮なども含まれるため、通常の小麦粉よりも栄養価が高いのです。

小麦粉に含まれるグルテンについても世間ではアレルギー源として注目を浴びてしまっていますが、グルテンについては小麦の胚乳部分に含まれる成分が水と合わせて練ると生成されるたんぱく質ですので、全粒粉にももちろん含まれています。

ライ麦粉はライ麦で作った粉

さて、ではライ麦粉は全粒粉とどこが違うでしょうか。ライ麦粉は当然、ライ麦を加工して作られた粉ですから、小麦粉の一種とは言えません。また、小麦粉のように、キメの細かいライ麦粉もあれば、粗挽きで、大き目の粒がざらざらと粉に混ざっているものもあります。実はこの、粗挽きの方は、ライ麦の全粒粉と言われるものです。

つまり、「全粒粉」というのは、粒を全て粉にしたもの、という意味になるというわけです。一般的に「全粒粉」と言うと、小麦粉の全粒粉を示すことが多いですが、ライ麦の全粒粉というものも存在するので、知っておくと良いですね。

グルテンによる小麦粉アレルギーの人はライ麦も避けてください

ところで、ライ麦は栄養価は高いのですが、グルテンフリーではありませんので注意が必要です。同じ雑穀では、タカキビなどがグルテンフリーですから、注目してみてくださいね。

ライ麦粉を使ったレシピをご紹介

ここからはライ麦粉を使ったレシピの紹介です。簡単とは言い切れませんが、是非挑戦してみてくださいね。

材料
強力粉180g、ライ麦粉60g、砂糖10g、塩5g、ドライイースト4g、水140gを用意します。材料はシンプルですよね。クルミなどを入れてもおいしいので試してみてくださいね。

ライ麦パンの作り方

パン作りは慣れていない人には大仕事になるはずです。ですが、ホームベーカリーがあれば簡単です。上記の材料を入れれば機械が捏ねてくれますし、発酵もおまかせで、生地をまとめたり丸めなおしたりする手間をかけるだけです。しかし、ホームベーカリーがある家庭ばかりではありませんよね。これを機に購入するのも手ですが、ここでは手ごねをしてオーブンで焼いてつくるライ麦パンの作り方をお伝えします。

まず、材料をへらなどで混ぜます。ある程度混ざったら手ごねをしてください。生地がなめらかになったら、生地を丸くしてオーブンで発酵させます。40度程度に設定してください。このとき、生地の綴じ目ができてしまうはずなので、その部分を下にして、ラップをかけることがポイントです。これが一次発酵です。

生地は1.5倍程度に膨らみます。その生地を粉をふった台の上に取り出してガス抜きをします。その後は、生地を6等分から8等分にし、濡れ布巾をかぶせて20分休ませます。最後にオーブンでさらに20分二次発酵をさせてから焼き上げます。焼き上げる温度は220℃程度で10分~15分程度です。

ライ麦をそのまま食べる方法は?

ライ麦をいただく方法は、基本的にはライ麦粉を料理してということになりますが、ライ麦の粒そのものをいただくこともできなくはありません。ただ、ものすごく硬いので、雑穀米の中に入れて炊きたいときは、ライ麦だけ長時間水にふやかす必要があります。炊き上がりはその他の雑穀の中でもひときわ固く仕上がりますが、よく噛んで食べることになるのでダイエット効果もあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ライ麦の魅力は計り知れないですね。あなたも是非一度、ライ麦粉をつかったパン作りに挑戦してみてくださいね。