2018年1月25日更新
チャイブとは…効能から食べ方、使い方まで
チャイブと言われても、ピンと来ない人が多いのではないでしょうか。
チャイブとは、私たちにとってはまだまだなじみが薄いかもしれませんが、ヨーロッパでは、古くからサラダやスープ、卵料理など、さまざまなレシピで活躍してきたハーブ。
もっと身近なものとするべく、その効果や効能、使い方までいろいろと調べてみました。
チャイブとは
チャイブって何?
チャイブとは、ユリ科ネギ属のハーブです。ヨーロッパやアメリカが原産で、大きさは20~30センチほど。
葉と花が主に利用されます。
チャイブの別名は?
チャイブは、シブレットもしくはエゾネギと呼ばれることもあります。
チャイブの味や香りってどんなもの?
チャイブはネギの一種です。そのため、味もネギと似ていますが、それよりもほんの少しだけまろやかです。
香りは玉ねぎに似ていると言われます。
チャイブの栄養成分って?
チャイブには、豊富なビタミンとミネラルが含まれています。
具体的には、ビタミンA、ビタミンB1、B2、B3、B6、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、葉酸
カルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄分、リンなどです。
また、チャイブにはアリシンが豊富に含まれているのも大きな特徴。
アリシンとは硫黄化合物の一種で、とても強い香りを発します。
チャイブの効果・効能ってどんなのがあるの?
チャイブには、以下の効果、効能があります。
- 消化促進
- 胃健、整腸
- 疲労回復
- 新陳代謝を促す
- 血行改善(高血圧の改善や貧血の予防)
- 抗酸化作用
アリシンの効能って?
チャイブに含まれる成分として、注目するべきはアリシンです。
チャイブにもともと含まれているのはアリインという成分なのですが、このアリインはチャイブを切ったり刻んだりすると細胞が壊れて、アリナーゼという酵素によってアリシンに分解されるのです。
では、このアリシンにはどういった効果や効能があるのでしょうか。
- 新陳代謝をよくし、ダイエット効果が見込めます。
- 疲労回復のほか、滋養強壮にとみ、疲れにくい身体をつくります。
- 血液関係全般に大きな効果があります。具体的には、コレステロールや血糖値を抑え、高血圧や糖尿病の予防。また、血液をサラサラにして血栓を予防したり、心筋梗塞や脳梗塞を防ぎます。加えて、血流が良くなって冷えなどを改善する効果も期待できるのです。
- 抗酸化作用により、活性酸素の発生を抑えます。
- 殺菌力が強いので、食中毒の予防のほか、さまざまな病原菌を防ぎます。
チャイブの基本的な使い方と食べ方
チャイブの場合、一般的に使われるのは葉と花。
葉は薬味としても重宝しますし、サラダやスープなどの風味付け、肉料理や魚料理などの香味付けにも使えます。
花は彩りにもちいたり、ビネガーに漬け込んで風味を楽しみます。
また、通常あまり使用しない球茎ですが、これもピクルスにすれば味わい深いです。
チャイブ料理のレシピってどんなのがある?
肉、魚、卵、野菜とさまざまなものに使用できるチャイブですが、とくにポピュラーなのはポテトサラダ。ヨーロッパでは、「チャイブのないポテトサラダにはソウルがない」という人もいるほどです。
家庭で作るのならポテトサラダに添えてもいいし、刻んでざっくりと混ぜ合わせてもいいでしょう。
ほかにも、チャイブの楽しみ方はいろいろあります。
チャイブティー
大さじ1のチャイブの葉をよく揉みます。カップに入れたら、熱湯を注いで蓋をし、3分待てば出来上がり。
チャイブバター
バターを柔らかくなるまで混ぜ、細かく切ったチャイブを混ぜ合わせます。トーストやベーグルにつけると、とてもいい風味ですよ。冷蔵庫に入れておけば2,3日もちますし、ラップにくるめば冷凍保存もできます。
チャイブの育て方
チャイブって家庭で栽培できる?
チャイブはとても株分けのしやすいハーブです。
家庭でも簡単に育てられますよ。
むしろ、霜が降りると葉や花は枯れてしまうので、冬場はさっと室内に入れられる環境の方が育てやすいかもしれません。
チャイブの基本的な育て方
チャイブは日当たりのいい場所に植えるかプランターを置き、こまめに水をあげるようにしましょう。
チャイブが嫌うのは感想と高温、あとは酸性の土です。
これを踏まえて、夏は直射日光を避けたり、土に石灰を混ぜたりする必要があります。
チャイブの株分け
チャイブは種子のほか、株分けでも繁殖させられます。
秋が深まってチャイブの葉が黄色くなったら、株を掘り起こします。そうして、葉を5センチほど残して切り取りましょう。このとき、根が長く伸びていたらそれも切り離します。
そして、根の先をハサミで軽く割って植え替えると株分けの完成です。
チャイブの収穫時期
チャイブの収穫時期は目安として葉が20cm以上になってから行います。根元から3~5cm程度を残しつつ、切り戻して収穫を行いましょう。しかし、開花させると茎葉が硬くなってしまうため、葉を重視している方はつぼみの状態で取ってしまうことをおすすめします。
アブラムシが好むチャイブ
チャイブを育てるにあたって避けて通れない問題が「アブラムシ」です。チャイブはユリ科に属するハーブのため、アブラムシが好んで群生します。チャイブにとっての害虫とも言える存在ですが、そんなアブラムシにはチャイブに牛乳を定期的にかけることによって虫除け代わりにすることが可能です。
薬剤を用いて除去しても良いのですが、なるべく薬は使いたくないという方もいますよね。その場合はチャイブに牛乳を一度かけ、その後4~5日空けてから再度かけましょう。また、アブラムシは輝きのあるものを苦手としている性質がありますので、アルミホイルなどのキラキラした素材のものをチャイブの株元付近に設置するのも効果的です。
薬剤を使う場合は効力の少ないものや、薬が残って持続しない程度の弱さのものを選んだり、薬剤の濃度が商品に記載されていますのでそういった部分も見逃さず、チャイブを元気に育てていける環境作りを目指していきましょう。
日々の料理にぜひチャイブを!
チャイブは、副作用も、アレルギーの心配もない嬉しいハーブです。
風味豊かですから、ぜひ毎日の食事に取り入れましょう。
使い方がわからなければ、まずはネギをチャイブに置き換えるだけで十分。慣れてきたら、使いたいレシピがいろいろと出てくるはずです。