2021年6月15日更新

うどんとそうめんの違いは太さだけ?消化にいいのはどっち?

うどん

つるんと手軽に食べられるうどんやそうめんは常備すると便利ですが、それら麺類は長年食べていると同じ味かもしれないと感じた方もいるでしょう。材料や成分、カロリー、作り方なども気になるところですから、うどんやそうめんの違いは太さだけなのか、そして消化にいいのはどちらなのかをご紹介していきます。

  1. 目次
  2. うどんとそうめんの違いは太さだけ!
  3. うどんとそうめんの作り方の違い
  4. うどんとそうめん…消化にいいのはどっち?
  5. うどんとそうめんは似ているようで実は違う

うどんとそうめんの違いは太さだけ!

誰もが一度は食べたことがあるうどんやそうめんは、長年食べて続けていると同じ味がすると感じたことがありますよね。家で食べる際は、うどんやそうめんに関係なく同じつゆで食べることも多いため、より似ていると感じます。

うどんは麺が太いもの、そうめんは麺が細いものといったイメージがありますが、実はこの二つの違いは麺の太さだけです。JAS規格で定められている違いであり、味の違いはありません。

うどん・そうめんの材料と成分について

うどんやそうめんに使われている材料は、小麦粉や水、そして少量の塩からできています。また、そうめんは生地に油を塗布しますが、うどんは油を使いません。

そうめんに含まれる成分は、たんぱく質やセレン、モリブデン、食物繊維やビタミンなどです。栄養価値があまりなさそうに見えるそうめんですが、意外と栄養を含んでいることが分かります。

また、うどんに含まれる成分はそうめんと同様にたんぱく質、食物繊維などです。どちらにも含まれているたんぱく質はそうめんの方が多く、炭水化物はうどんの方が少ないとされています。

脂質はうどんの方が少なく、食物繊維はそうめんの方が多くなっています。このように、うどんとそうめんは規格によって太さの違いだけとされていますが、詳しく掘り下げてみると成分の含有量にも違いがあります。

同じ麺でもうどんとそうめんのカロリーは違う

うどんの太さは直径約1.7mm以上、そうめんは直径約1.3mm未満のものです。

太さが異なるだけでカロリーも同じかと思いきや、うどんのカロリーは茹でたもので105kcal、生のもので270kcal。そうめんは茹でたもので127kcal、乾麺で356kcalです。

太さだけの違いだけでこれだけカロリーが異なります。また、そうめんのカロリーは茹でた状態の100gは上記の通りですが、1人前(100g)を茹でると270g程になるため、1人前のカロリーは343kcalになります。

ちなみに、うどんの種類にはきしめんもありますが、きしめんは直径で測るのではなく幅と厚さに規定があります。きしめんと言われる種類は幅4.5mm以上、厚さは2.0mm未満のものとされ、100gあたり137kcalです。

うどんとそうめんの作り方の違い

うどんとそうめんの大きな違いは太さですが、成分を見てみると若干の違いが分かります。では見た目や成分以外にも、作り方はどうでしょうか。普段食べているうどんやそうめんの作り方の違いについても触れていきます。

うどんの作り方

基本的な手打ちうどん作りに必要となる材料は、手打ちうどんの小麦粉(中力粉)、水、塩、打ち粉です。そうめんの作り方と比較すると、それほど工程は多くありません。

  1. 食塩水を作る
  2. 水まわし
  3. 生地をまとめてこねる
  4. 寝かす(熟成1回目)
  5. 中もみ
  6. 寝かす(熟成2回目)
  7. 押して伸ばす
  8. 巻いて伸ばす
  9. たたむ
  10. 切る
  11. 打ち粉をはらう
  12. 茹でて洗う

そうめんの作り方

手延べそうめん作りに必要となる材料は、小麦粉(中力粉)、塩、水、油などです。そうめんの作り方は、うどんと比較すると非常に手間がかかります。工程が多く、うどんでは取り入れなかった手順を踏んでいきます。

  1. こね前工程
  2. 板切工程(板切作業1回目・2回目)
  3. 小より工程(油返し作業・熟成1回目・細目作業・熟成2回目・小均作業・熟成3回目)
  4. 掛巻工程(掛巻作業・熟成4回目)
  5. 小引き工程(試し引き作業・小引き作業・熟成5回目)
  6. 小分け工程
  7. 門干し工程(つけまえ作業・あしづけ作業・はたうわぬきあげ作業・手さばき作業・はた守り作業・乾燥作業)
  8. 切断工程

近年は機械で製造するそうめんも多いですが、昔ながらの手延べそうめんは非常に手間が多いことが分かります。

そうめんは材料や混ぜてこねる工程まではほぼうどんと同じですが、手延べ製造で作られているそうめんは熟成させる回数が多い点や、より細くするために人の手が掛けられている場面が多く、うどんとそうめんは工程に大きな違いがあります。

また、そうめんには油が使われていること、こねた生地を細く丸くしていく工程などもうどんにはない手順です。

うどんとそうめん…消化にいいのはどっち?

食べ物の消化がいいか悪いかの判断は、胃の中に食べ物が入り、溶かされて腸に移るまでの消化にかけられる時間です。胃の中の食べ物が溶けて腸に移るまでの時間が早いほど、その食べ物は消化にいい食べ物ということになります。

100gのそうめんを食べたときに消化される時間はおよそ3時間~3時間半かかるとされており、同じく100gのうどんの消化時間は3時間弱だとされています。

もちろん食べる人の胃腸の状態や体調にも左右されますが、そうめんとうどんを比較してみると消化にいいのはうどんだと言えます。

さらに、うどんが消化にいいと言われる理由は主成分である炭水化物の消化スピードが早いことと、小麦粉に含まれるグルテンが消化酵素を体内に入りやすくさせることで消化を促進させる働きがあるためです。

そうめんにはうどんに使われない油が使用されていることで、消化が悪くなったり胃もたれなどの原因を引き起こす場合があります。そういった意味ではそうめんよりうどんの方が消化にいいと言われています。

うどんとそうめんは似ているようで実は違う

うどんとそうめんの規格されている明確な違いは太さだけと言えますが、掘り下げていくと実は似ているようで違う点がいくつもありました。和麺の中で欠かせないうどんやそうめんの違いを知り、これからの参考にしてみてくださいね。