2017年4月3日更新

醤油の原材料ってなんだろう?醤油の成分についてみてみよう!

どこの家庭にもあるお醤油!日本人ならだれでも使う調味料ですよね。でも醤油の原材料って一体なんなのでしょう。こんなに馴染のある調味料ですが、どんな材料でできているのか今さら聞くのも恥ずかしいという方に、お醤油の原材料をお教えします。原料がわかれば成分だって知りたくなりますよね。まとめてお醤油の徹底解析しちゃいましょう。

  1. 目次
  2. 醤油の定義
  3. 醤油の成分
  4. 醤油の塩分
  5. 醤油はこんな原材料や成分の調味料!

醤油の定義

日本人の食卓を代表する調味料の一つである醤油は、原料になる穀物に酵素を加えて発酵させた調味料です。日本料理の調味料で煮物の味付けやタレ、また醤油刺しなどに入れてテーブルでそのまま料理に少量浸して使い、食材に味をそえてくれます。

原材料は?

醤油の原材料は大豆・小麦・塩が基本の原材料です。

大豆を柔らかく煮ます。小麦は炒って細かく砕きます。この中に麹菌の酵素を入れ、木桶やプラスチックまたは鉄製の容器で発酵させ醤油麹をつくります。この醤油麹に塩(食塩水)をいれて、長い時間かけて熟成させて、色と香りと味の整った液体調味料の醤油となります。

  • 大豆…たんぱく質がアミノ酸に分解されて旨み成分となる。
  • 小麦…デンプンが分解されてぶどう糖になり甘みや香りをだす。
  • …長い熟成期間、雑菌から醤油を守る

醤油はJAS規格で分類されています

醤油はJAS規格(日本農林規格)によって濃口醤油・淡口醤油・再仕込み醤油・たまり醤油・白醤油の5種類に分類されています。

この5種類はそれぞれJAS規格の検査で、色・味・香りについて厳しいチェックをうけて、その検査に合格しなければなりません。JAS規格に認定された工場でつくられた醤油には、任意でJASマークがつけられ、JASマークの付いている醤油にはその品質基準よって「特級」「上級」「標準」のどれかの表示が記載されます。

この品質基準の中の「特級」は醤油の中に含まれる旨み成分と窒素量、そしてエキス分の量によってさらに「超特選」「超特選」という表示が使われます。

醤油の成分

原材料の大豆、小麦・塩を麹菌で発酵、熟成させた醤油の成分には、いろいろな成分が含まれており、味や旨み、香りを出しています。

味となる成分

  • 旨み…大麦から生まれるグルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、リジン、アラニンなど
  • 甘味…小麦から生まれるグルコース、アラビノース、グリセリン(甘味アミノ酸)など十種類以上の糖類
  • 塩味…仕込みの時に加える塩

酸味となる成分

乳酸(色や香りを安定させる効果があります)

苦味となる成分

苦味アミノ酸、ペプチド類など

香りの成分

アルコール類、エステル類、フェノール類、アルデヒト類など200種類以上の成分

醤油の塩分

調味料の中で食品にしょっぱさを加える醤油ですが、その塩分はどのくらいなのでしょうか?厚生労働省の発表によると日本人が1日に摂取してよい塩分の値は、男性は8.0g、女性は7.0gです。食材などにもすでに塩分は含まれているので、それに加える調味料の塩分も健康上気になるところです。実際醤油にはどのくらいの塩分が含まれているのか見てみました。

醤油に含まれる塩分

醤油は意外と塩分が多い調味料と言われています。大さじ1杯中の塩分を計算すると濃口醤油の塩分は2.6g、淡口醤油は塩分2.9gです。色が薄いのなら塩分が少ないのではないか思うところですが、淡口醤油は見た目の色が薄いだけで味はしっかりついていて、濃口醤油より塩分が多く含まれています。

健康上塩分を控えなければならない方は、淡口醤油を使うより濃口醤油と使い、もっと塩分を控えたいのなら減塩醤油を使うことがおすすめです。ちなみに減塩醤油は品質表示基準では塩分量は100g中9g以下の醤油です。

醤油を塩分濃度で見てみると

醤油の塩分濃度は16%です。16%と言われてもピンとこないでしょうから、あのしょっぱい海の水をたとえにだしてみましょう。なんとあの海水の塩分濃度は5%なんです。海水とくらべると、醤油はしょっぱく感じないかもしれません。その理由は、醤油は発酵・熟成中に塩分のほかに旨みや甘味、渋味、酸味を醸し出す要素が加わっているからです。そのため塩分と少量のミネラルからなる海水よりも塩分濃度が高いのにしょっぱく感じないのです。

醤油の種類別に塩分濃度を見てみると…

醤油には5種類ありますが、塩分濃度は色のうすい醤油ほど高い傾向にあります。

  • たまり醤油  15~17%
  • 再仕込醤油  14~16%
  • 濃口醤油  16~17%
  • 淡口醤油  17~19%
  • 白醤油  17~18%

色の薄い醤油はそれだけ旨みを押さえている分、色は薄いが塩分濃度をあげて味を出しています。旨み成分が多く含まれている濃い醤油は旨みがある分塩分濃度が低めとなっています。

醤油はこんな原材料や成分の調味料!

醤油の原材料は大豆と小麦と塩でした。大豆は蒸してつぶし小麦は炒め、そこに麹菌を加えて発酵してできた醤油麹を、長い期間熟成させてできたものが醤油です。熟成期間に雑菌から醤油を守るために使われる塩が醤油の塩分となりますが、5種類に分けられる醤油のなかで色の白い醤油ほど塩分濃度が高くなっています。健康のために塩分を控えなければならない人は、色が薄いから塩分が少ないなどと間違えないようにくれぐれも気をつけてくださいね。