2021年2月17日更新

ガラナとは?ガラナの効果や味を探ってみよう

ガラナ

北海道だけで流通するガラナという飲み物は、商品名にもなっているガラナという果物の実から抽出したエキスを使用して作られます。しかし、ガラナが話題になっているもう一つの理由は、その実にありました。今回はガラナの基本的な情報である味や効果、気になる中毒性やカフェインにもスポットを当てて解説していきます。

  1. 目次
  2. ガラナとは
  3. ガラナの効果はうれしいことばかり!
  4. ガラナの中毒性
  5. 北海道のお土産はガラナで決まり!

ガラナとは

Guaraná 02

ガラナはムクロジ科ガラナ属のガラナという植物の実から抽出したエキスをベースに作られる炭酸飲料です。果物から作られる炭酸飲料ということで、原理は一般的に出回っている飲料と同じです。そもそも商品名になっているガラナは本来植物のことを指し、果実は赤く小さな実をぶどうのように実らせます。

しかし、ガラナは北海道のみで飲まれているから知名度が上がったと言うよりも、ネットでガラナの実の写真が出回ったことで注目が集まりました。あまりの驚愕な見た目とグロテスクな目のように見える実は、本当に植物なのかと話題になりました。

先に実が注目されることで、後にガラナ飲料の材料となることが明らかになり、地域限定のガラナが他の県にも知られるようになりました。そんなガラナを愛飲している北海道では歴史あるドリンクであり、昭和30年代前半に発売が開始されました。

ガラナの味

商品名だけ聞くと飲み物なのかどうかという想像すらできないガラナですが、まず気になるのは味です。見た目はコーラにそっくりな黒色をしており、甘みと少し感じられる薬のような味わいをしています。ガラナを製造する製造会社によっても味わいは異なりますが、一言で言えばエナジードリンクのような味がする炭酸飲料です。

北海道でガラナが流行った理由

他の県に住んでいる方は、炭酸飲料と言えばコーラと言う人も多いですが、北海道ではなぜコーラではなくガラナが愛されているのでしょうか。その理由は日本に登場する前のコカ・コーラに対抗するためでした。もともとガラナはブラジルアマゾン川の一部でしか採取できない植物なのですが、ブラジルの先住民たちは昔からこのガラナの実から栄養補給を行ってきました。

不老不死の源として扱われてきたガラナですが、昭和33年に誕生したガラナの数年後に日本へやってくると予想されていたコカ・コーラに対抗するため、ブラジル大使館と協力を結び、ガラナの実を輸入することが決定されました。

発売前の当時では、炭酸飲料の種類が少なく、ラムネやサイダーなどの商品が一般的だった日本。コカ・コーラが日本に登場することで、これら日本を代表する炭酸飲料の売り上げが低調になることは容易に想像がつきました。

時を同じくして、ガラナが浸透し、普及率も良いブラジルでは反対にコカ・コーラの普及率が悪かったため、ブラジルから輸入が始まることでガラナの存在が広まっていきました。

ちなみに北海道だけでガラナが流行ったのは、北海道にコーラが登場するまで3年の時間があったからです。たった3年の期間ではありますが、この期間の間でコーラよりも早くガラナを広めれば定着するかも、という考えがありました。

想像通り上陸したコーラは爆発的な人気を集めましたが、ガラナが先に北海道へ上陸することで、コーラよりもガラナの方に人気が集まり、そのまま定着されたと言われています。

ガラナの効果はうれしいことばかり!

炭酸飲料と見聞きすると体に悪いといったイメージばかりが先行しがちですが、同じ炭酸飲料であるガラナは体にとって良い効果はあるのでしょうか。特に注目したい成分を元に、効果をご紹介します。

ガラニンで注意力や集中力をアップ

ガラニンとはガラナが持っている天然のカフェインです。

注意力や集中力を高める働きがあり、コーヒーと比較すると約3~4倍も含有量があります。

体内へ入るとゆっくりと吸収され、効果が長続きします。カフェインは神経を刺激し、5分程度で体に効果が出始めますが、ガラニンは神経を刺激することなくやがて体から放出する性質をしているため、なだらかな刺激を長時間得られます。

サポニンは抗酸化作用や血液の流れを良好にする

ガラナに含まれるサポニンには、抗酸化作用や血液の流れを良好にする働きがあり、尚且つガラニンの効果を長持ちさせてくれる成分でもあります。

サポニンは水に溶けにくい性質を持ち、ガラニンはサポニンと結合する働きがあるため、吸収スピードが落ちることで体に受ける効果が長持ちします。

テオブロミン・テオフィリンには血管拡張や中枢神経刺激、利尿作用など

カカオに多く含まれるテオブロミンや茶葉などに少量含まれるテオフィリンもガラナに含まれています。

テオブロミンは現在、血管拡張や中枢神経刺激、利尿などの働きで活用されており、テオフィリンは気管拡張作用の働きにより、気管支ぜんそくや気管支炎などの治療にも使われています。

タンニン・カテキンで血糖値の上昇を抑制したり、脂質の吸収を抑える

これらの成分はワインやお茶などにも含まれる成分ですから、お馴染みの成分ですよね。

タンニンは渋味を感じるポリフェノールの一つであり、抗酸化性、抗菌性などの作用やメラニンの増殖に対し有効です。

カテキンもお茶の渋みになるポリフェノールの一つであり、血糖値の上昇を抑制したり、脂質の吸収を抑える働き、肥満防止や抗酸化作用、殺菌効果、抗ウイルス作用などもあります。

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ガラナから受けられる数々の効果

ガラナから得られる効果は上記以外にも、疲労回復、肉体的耐久力の向上、認知症・アルツハイマー予防、脳血管障害の予防、活性酸素の除去、うつ病予防、老化予防、滋養強壮、胃潰瘍の予防、心臓脈管疾患の予防、眼病予防、抗がん作用、解熱・鎮痛作用、虫歯予防、放射線を原因とする副作用の軽減、整腸作用、二日酔いの改善、美肌効果、食欲増進作用など、数えきれないほどガラナは体に様々な効果をもたらしてくれます。

ガラナの中毒性

中毒性が心配されるガラナですが、研究結果によると少量~中量のガラナであれば身体にかかる負担や毒性は低いことが明らかになっています。

ただし、高量摂取した場合は大量にカフェインを摂取したときと同じような副作用が現れる可能性があります。動悸や不眠症、頭痛、発作、緊張感、胃のむかつき、震えなどの症状が出る場合もあるため、高量のガラナに対しては注意が必要と言えるでしょう。

1998年に発表された動物実験では、体重1kgに対し2gのガラナを摂取させても一切毒性がないことが実証されてはいますが、影響を受けやすい妊娠中の方やカフェインに敏感な方などは制限するか摂取しないようにすることが一番です。

北海道のお土産はガラナで決まり!

北海道のソウルドリンクであるガラナについてご紹介しました。まさに知る人ぞ知る歴史深いガラナという飲料は、北海道で愛され続けるドリンクです。北海道へ行った際にはガラナをお土産にしてみてはいかがでしょうか。

【参考】
・株式会社 ハブファンファクトリー https://h-f-factory.com/%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%83%8A/
・グー薬局 https://www.alexandrianews.org/component/c11.php
・アルコイリス http://www.arcoiris.jp/inca/leslie/db_lt_Guarana.html