2018年9月19日更新
葉唐辛子と唐辛子の違い
葉唐辛子の佃煮は食欲をそそりますよね。でも葉唐辛子について尋ねると「葉唐辛子って葉っぱを食べる唐辛子の種類なんでしょう?」などと、葉唐辛子の本当の正体をご存じない方も多いようです。そこで今回は葉唐辛子についてご紹介します。葉唐辛子と唐辛子はこんな関係にありました。
葉唐辛子とは
葉唐辛子は唐辛子の収穫期に小さな唐辛子のサヤと葉を一緒に付けたまま枝ごと収穫したものです。スーパーで見かける葉唐辛子は、青いサヤと葉と枝を付けたまま切り取ったものを何本かをまとめ束にして売られています。
葉唐辛子とは、葉のみを食べる唐辛子の品種ではありませんが、近年葉を食べることを目的とした「京唐菜(キョウトウナ)」という品種も栽培されています。
葉唐辛子と唐辛子の違い
唐辛子はサヤが未熟なものは緑色をしていて青唐辛子と呼ばれ、熟成したものを赤唐辛子と呼んでいます。葉唐辛子はまだサヤが小さいときに摘まれるので、葉と一緒に摘まれるサヤは小さな青唐辛子が付いています。葉唐辛子と唐辛子は使い方に違いがあります。葉唐辛子は葉と唐辛子のサヤ(実)そして枝も一緒に料理に使います。葉唐辛子の佃煮はポピュラーな葉唐辛子の料理です。一方唐辛子はサヤを調味料や野菜として利用します。
葉唐辛子は辛い?
葉唐辛子のサヤの部分である青唐辛子には辛み成分が含まれていて辛さがあります。一緒に摘まれた葉の部分にも、サヤほどではありませんが若干、スース―する辛さを感じます。佃煮を作るときなど辛さを抑えたいときは、サヤを少なめに加えて作るのがおすすめです。
葉唐辛子の旬は夏から秋の初め
葉唐辛子の旬は7月中旬~9月上旬です。夏の初めから秋にかけて店頭に並びます。ちなみに青唐辛子は7月~9月、赤唐辛子は8月~10月が旬の時期を迎えます。唐辛子は日本全国で栽培されていますが、葉唐辛子は京都をはじめとした近畿地方が主な産地です。
葉唐辛子は栄養豊富!
葉唐辛子は栄養豊富です。ビタミンやミネラルがたくさん含まれています。辛み成分であるカプサイシンは胃腸を刺激して食欲増進を促し消化吸収を助ける効果があります。また体温を上昇させて発汗作用を促し脂肪燃焼に効果がありダイエットに効果に期待されています。そのほか免疫力アップや血流をよくする作用があるのでがん予防や冷え性の改善に効果が期待されています。
葉にもビタミンやミネラルが豊富に含まれている
葉の部分はビタミンC、E、カルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラル類が豊富に含まれています。ビタミンCは細胞の老化を防止し体の酸化を防ぐ作用があるので、風邪やウイルスに対する抵抗力を高めてくれるほか、メラニンの生成を抑制してくれるので美肌効果にも期待されている成分です。ビタミンEの強い抗酸化作用は体の酸化を防ぎ、血管や細胞の老化を防止し、生活習慣病の予防に期待されています。カルシウムやマグネシウムなどのミネラル類は骨の生成に欠かせない栄養成分です。またカリウムは体内の余分な塩分を排出しむくみの改善に効果があると言われます。
葉唐辛子の佃煮で作るおにぎりは最高に美味い!
ご飯が進み葉唐辛子の佃煮を使ったおにぎりは、おにぎりの具の種類でも人気です。市販の葉唐辛子の佃煮を使用してももちろん美味しいですが、葉唐辛子が手に入ったら自家製の葉唐辛子の佃煮を作って冷蔵庫に常備しておくと、ご飯のお供やお弁当などに便利に使えます。手作りする葉唐辛子の佃煮で辛さを控えたいのなら、サヤを少なめにすると辛さを抑えることができますよ。
とはいえ我が家の葉唐辛子の佃煮は実(サヤ)は入れません。
80歳を過ぎた母が作って送ってくれるのです。子供のころから慣れ親しんだ味で、作り方を聞いてみると葉唐辛子を生醤油で煮るだけらしいです。
葉唐辛子は葉を食べる唐辛子の種類ではない
葉唐辛子は唐辛子の未熟なサヤ(青唐辛子)と葉を一緒に摘んだもので、葉のみを食べる唐辛子の種類のことではありません。葉の部分はサヤほどではありませんが若干スース―した辛みがあります。葉唐辛子の佃煮は家庭でもよく手作りされる佃煮ですが、辛さを抑えたいときはサヤを少なめに作るとよいですね。葉唐辛子は唐辛子のまだ熟していない青いサヤを葉と枝ごと摘んだもの。これを機にご自身の知恵袋に加えておいてください。