2018年4月28日更新
スティックセニョールとは?栄養や美味しい食べ方。ブロッコリーとの違いも
花蕾はブロッコリーのように大きな塊ではないけれど、ブロッコリーによく似た野菜をスーパーで見かけたことはありませんか?今回はスティックセニョールと呼ばれる野菜をリサーチしました。花蕾はブロッコリーに似ているけれどずっと小さく、菜の花より茎が長く、茎も葉も柔らかそうで、美味しそうな野菜です。スティックセニョールの栄養や美味しい食べ方、そしてブロッコリーとの違いや旬の時期、上手な茹で方などをご紹介します。
- 目次
- スティックセニョールとは
- スティックセニョールの美味しい旬の時期は?
- スティックセニョールの栄養は?
- ブロッコリーとの違いは何?
- スティックセニョールの食べ方
- スティックセニョールの茹で方
- スティックセニョールのおすすめパスタやサラダのレシピ
- スティックセニョールを美味しく活用してみよう
スティックセニョールとは
茎ブロッコリーとも呼ばれるスティックセニョールは、中国の高級野菜カイラン(芥藍)とブロッコリーを掛け合わせたアブラナ科の野菜です。ブロッコリーは日本でもお馴染みの野菜ですが、日本ではあまり馴染みのないカイランは、中国で高級野菜の代名詞に上がるアブラナ科の緑黄色野菜です。カイランはキャベツやブロッコリーの仲間で、葉にさわやかな苦みがあり、茎に甘さのある野菜です。
このカイランとブロッコリーを掛け合わせて作られたスティックセニョールの見た目は、花蕾がブロッコリーの花蕾より柔らかくて小さく、茎が長いのが特徴的です。食べてみると柔らかいブロッコリーのようで、茎の部分はほのかに甘くアスパラガスのような食感です。
日本でサカタのタネによって作られたスティックセニョールは、当初、ブロッコリーニという名称で売り出されましたが、日本ではあまり人気が出ず、その後アメリカに輸出して人気の野菜になったのをきっかけに、スティックセニョールという名で逆輸入され、日本でも再び普及するようになりました。
スティックセニョールの美味しい旬の時期は?
スティックセニョールは各地で作られているので、産地を変えながらいつでも販売されています。そのため特に旬の時期はありません。ただ2月中旬~3月にかけて特に出荷が盛んになりため、晩秋から春にかけての11月~3月が最も美味しい旬の時期だと言われることがあります。
スティックセニョールの栄養は?
スティックセニョールの栄養成分は、ブロッコリーとほとんど同じ成分が含まれています。緑黄色野菜ならでのβ―カロテンを豊富に含み、ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンKのほか、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル、食物繊維など豊富に含んでいます。
スルフォラファンという成分もスティックセニョールの特徴的な栄養成分です。これは植物に含まれている成分で、炭水化物、タンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラル、食物繊維に続く、第7の栄養素と呼ばれている栄養成分です。その効能は抗酸化作用が強く、細胞の老化を防ぐ効果に期待され、発がん物質の解毒酵素の作用を強めると言われています。
ブロッコリーとの違いは何?
前述したようにスティックセニョールは中国野菜のカイランとブロッコリーを掛け合わせて生まれた野菜で、言わばカイランとブロッコリーの子供です。
ブロッコリーは主軸の頂点の大きな花蕾を食べますが、スティックセニョールは花蕾と脇芽として伸びる茎の部分も食べることです。スティックセニョールの茎は15cm~20cmくらいの長さで1cmくらいの太さがあり、柔らかくアスパラガスのような食感です。ブロッコリーの茎も食べられない訳ではありませんが、一般的に食べるのは花蕾の部分です。
スティックセニョールの葉は食べられる?
スティックセニョールは葉も美味しく食べることができます。大きめの葉は、葉のみを摘んで炒めたり、茹でてお浸しのように食べます。通常のスティックセニョールの葉は、程よい大きさに茎についているので、そのまま茎と一緒に調理します。
スティックセニョールの茎の食感はアスパラに似ていると言われますが、グリーンアスパラのように茎の皮が硬いわけではなく、はかまもついていないので、調理は簡単!皮を剥くこともなく、葉もそのままつけて調理できます。葉の味わいはブロッコリーにキャベツの甘味をたし、ほんの少し菜の花のような苦みを感じる味わいです。
スティックセニョールの食べ方
スティックセニョールの食べ方は、ブロッコリーや菜の花、アスパラガスと同じような料理に調理して食べます。
スティックセニョールの花蕾の部分はブロッコリーよりずっと柔らかいため、茹で時間はブロッコリーより短めです。ブロッコリーと同じ時間茹でてしまうと花蕾の食感が失われてしまうため、茹で時間には注意しなければなりません。茎の部分は歯ごたえのある食感で、ほんのり甘味があります。スティックセニョールの総合的な味わいはブロッコリーのような青臭さはなく、優しいグリーン野菜の味わいです。
花蕾の部分と茎の部分は食感が違うので、別々にして調理するとそれぞれの持ち味を活かして料理することができます。花蕾の部分はブロッコリーや菜の花と同じようにさっと茹でてサラダにしたり、スープの中に散らす使い方ができます。茎の部分はアスパラガスと同じような食べ方で、たとえば適当な長さに切って炒め物にしたり、ベーコン巻きにするのもおすすめです。また花蕾と茎をつけたままの状態で茹でたり炒めて肉料理の付け合わせに提供されることもよくある食べ方です。
スティックセニョールの茹で方
花蕾から葉、茎も食べることができるスティックセニョール。茎は皮を剥かなくてもよく、堅くもないので、さっと水洗いしてそのまま炒めたり、茹でて調理します。
茹でる場合、花蕾の部分は柔らかく火が通りやすいので茹ですぎないように注意してください。菜の花も同じですが、茹ですぎて柔らかくなり過ぎると形が崩れてしまったり、食感がなくなってしまいます。
またスティックセニョールはビタミンCをたくさん含んでいる野菜です。ビタミンCは熱や水に弱く、熱湯で茹でると湯の中に溶け出てしまうので、サラダなどに使う場合は、熱湯で茹でるのではなく、電子レンジで加熱するとよいでしょう。
ほうれん草などクロロフィルを含んだ緑色の野菜は加熱後、冷水につけて変色を防ぎますが、スティックセニョールは加熱後水に浸けるとビタミンCが解け出てしまうのでそのまま冷まします。
湯で茹でる場合
たっぷりの沸騰した湯に、湯の約1%の塩(水1Lなら小さじ1杯程度)を加えて茹でます。花蕾と茎をつけたままのものは、手もしくは菜箸で花蕾をつかんで、茎の部分を先に湯につけ30秒ほどしたら花蕾まですべてを湯の中に入れて、それから1分ほど茹でると花蕾が柔らかになりすぎず、茎も程よく茹でることができます。花蕾と茎を切り離して茹でる場合は、花蕾は沸騰した湯の中で1分程度、茎の部分は1分半~2分程度茹でます。
電子レンジを利用する場合
電子レンジを利用して茹でる場合は、軽く水洗いしたスティックセニョールを耐熱皿に並べ、ふんわりラップをかけて600wで2分が目安です。ただ茎の太いものや花蕾が小さいものもあるので、加熱する時間は加減してください。
スティックセニョールのおすすめパスタやサラダのレシピ
中華料理、和食、イタリアン、フレンチなどどのような料理とも相性よく調理できるスティックセニョール。たくさんあるスティックセニョールのレシピの中から、簡単でおすすめのパスタとサラダのレシピをご紹介します。
スティックセニョールと春キャベツのパスタ
スティックセニョールを茹でずにそのまま炒めます。炒めすぎると花蕾の食感が柔らかくなりすぎるので気を付けてください。野菜の甘味と食感を活かし、ベーコンの塩味が決め手となるシンプルなパスタです。野菜の彩りが綺麗なので、ママ友とのランチパーティーなどで食卓を華やかにしてくれるスティックセニョールを使った、簡単でおすすめのパスタです。
<材料1人分>
- パスタ100g
- スティックセニョール約50g
- 春キャベツ約50g
- ベーコン30g
- にんにく1片
- 鷹の爪1本
- オリーブオイル適量
- 塩、コショウ、料理酒大さじ2
スティックセニョールの塩レモンサラダ
茹でたてでも冷ましても美味しいスティックセニョールのサラダです。手軽で簡単。ポイントはスティックセニョールを茹ですぎないことです。スティックセニョールをコリっとした歯ごたえのある食感に仕上げるために、スティックセニョールを少し硬めにゆでて余熱を利用して硬さをきめるか、電子レンジを利用して加熱するのがおすすめです。レモンの味が爽やかで、綺麗な緑色が食欲を誘うサラダです。
<材料1~2人分>
- スティックセニョール1束
- 塩レモン小さじ1
- マヨネーズ小さじ2
- 米酢 小さじ1
- 胡椒少々
- すり胡麻(白) 小さじ1
スティックセニョールを美味しく活用してみよう
スティックセニョールは、見た目は菜の花が長くなった野菜のように見えますが、キャベツやブロッコリーの仲間である中国野菜のカイランとブロッコリーの交配品種です。花蕾はブロッコリーより小さく柔らかな食感で、茎はアスパラガスのような食感です。茎も葉も食べられるとても経済的な野菜です。栄養はブロッコリーとほとんど同じ!おすすめの料理はブロッコリーやアスパラ、菜の花と同じような料理とよく合います。ただ花蕾の部分はとても柔らかいので加熱しすぎると食感が台無しになってしまいます。上手に茹でて、美味しく活用してみてください。