2017年7月26日更新

ペコリーノチーズの食べ方とは

ペコリーノ

たくさん美味しいチーズはありますが、そのチーズの美味しい食べ方も様々です。今回はペコリーノチーズについてのお話しです。「名前は知らなかったけれど、これ、食べたことある!」と心当たりのある、どこかできっと召し上がったことのあるチーズです。

  1. 目次
  2. ペコリーノチーズとは
  3. ペコリーノ・ロマーノの特徴
  4. ペコリーノ・ロマーノの美味しい食べ方
  5. ペコリーノ・ロマーノのアレンジレシピ
  6. ペコリーノ・ロマーノがないときにに代用できるもの
  7. ペコリーノチーズの美味しい食べ方

ペコリーノチーズとは

ペコリーノ(Pecorino)チーズとはイタリア原産のチーズです。ペコリーノとはイタリア語で羊を意味する言葉から由来しており、その名の通り羊の乳を原料に作られているハードタイプのチーズです。表面は白っぽく、内側は黄色みがかった色をしていて、直径20~30cmの円筒形をしている大きいサイズです。羊の乳はたんぱく質も脂肪分も多いので、ペコリーノチーズもとても濃厚な味のチーズです。

ペコリーノチーズというとトスカーナ地方原産の「ペコリーノ・トスカーノ」とラツィオ州やサルデーニャ州原産の「ロマーノ」の2つの種類があげられます。トスカーノはロマーノより塩味が少なく、味は塩味のきいた濃厚なミルクキャンディーにたとえられ、そのまま美味しく楽しめるチーズですが、ロマーノは塩をたくさんすり込んで熟成させているので塩味が強く調味料として使われることが多いです。

ペコリーノ・トスカーノは名称指定される以前は牛やヤギの乳も混ぜて作られていました。しかし、1986年に「ペコリーノ・トスカーノ」はこういうチーズですと名称指定されてからは羊の乳のみで作られるようになりました。

ペコリーノ・ロマーノの特徴

長期熟成のハードチーズらしい凝縮された旨みやコクがたっぷり詰まったチーズです。羊の乳の風味が豊かなチーズですが長期保存を目的の一つに作っているので、塩をかなり練り込んで熟成させているため、昔に比べるとかなりマイルドな味わいになったとはいえ、普通のチーズに比べるとかなり塩味が強いのがロマーノの味の特徴です。

イタリアの中でもラツィオ州とサルデーニャ州で生産されるチーズのみに使われる名称で、イタリアのDOP制度(原産地名保護制度)によって品質が管理されているチーズです。「イタリア最古のチーズ」とも呼ばれ、その歴史は紀元前のローマ帝国に始まると言われています。現代もそのローマ帝国から受け継がれる伝統的な製法で作られています。塩味が強いという特徴はローマ帝国の保存食として作られていたからです。

ペコリーノ・ロマーノの美味しい食べ方

ペコリーノと名前が付くペコリーノ・トスカーノはそのまま美味しく食べられるのに、ロマーノは塩味が強く調味料に使うとはどのように活用すると美味しいのか?ということで、ロマーノの美味しい食べ方をご紹介します。塩味の強いペコリーノ・ロマーノはこんな風に美味しく活用することができます。

そのまま食べる

しょっぱいとはいえ、チーズなのでもちろんそのままでも食べることはできます。そのままで美味しく食べるには、薄くスライスしてレタスやキュウリなどの生野菜と一緒にいただくと美味しいです。薄くスライスすると柔らかい食感になり刺激的な塩味がワインによく合います。意外に日本酒のつまみとしてもよく合うチーズと言われます。

パスタに加える

ロマーノはよくパスタの調味料として活用されます。本場ローマのカルボナーラは生クリームなど使わず卵黄に豚のばら肉の塩漬けにロマーノだけで作られているんです。トマトベースのアマトリチャーナというパスタもロマーノは欠かせません。茹でたパスタにとろりと溶かしてパスタ全体にからめたカチョエペペもロマーノを使った有名なパスタです。

本場イタリアではロマーノでそら豆を味わう

本場イタリアの風物詩で、5月の収穫期をむかえたそら豆をロマーノと合わせて食べる習慣がある程、そら豆と相性のよいチーズです。

ペコリーノ・ロマーノのアレンジレシピ

ペコリーノ・ロマーノの特徴の塩味の強さを活かしてこんな使い方もあります。

粉チーズとして使う

ロマーノの塩味を利用してロマーノの塊をすりおろして粉チーズにしてお料理に活用します。サラダやパスタ、グラタンなどにかけたていただきます。粉チーズというとパルミジャーノ・レッジャーノやパルメサンなどがポピュラーなチーズですが、ロマーノも美味しい粉チーズとして使われます。

塩の代わりに使う

塩味が強いことで調理中の塩分の代わりに使います。塩の代わりに活用する場合すりおろして粉の状態にするほか細かく刻んで使ったり、極薄くスライスして料理の上に塩代わりにのせて使います。たとえば粉の状態にして天ぷらなどの揚げ物につける塩の代わりに活用すると、チーズ風味のアクセントがついた塩として美味しく活用できます。

ペコリーノ・ロマーノがないときにに代用できるもの

ロマーノと風味がよく似たパルミジャーノ・レッジャーノであるなら十分ロマーノの代用に使うことができます。しかしロマーノの特有の塩味の強さは表現できません。パルミジャーノ・レッジャーノより熟成期間が短いパルメザンチーズも代用に使えるチーズです。

ペコリーノチーズの美味しい食べ方

ペコリーノというとトスカーナ地方のペコリーノ・トスカーノとイタリアのラツィオ州とサルデーニャ州のDOP制度で品質管理されたペコリーノ・ロマーノという名称の2種類のチーズがあります。どちらも羊の乳から作られたチーズですが、トスカーナ地方のペコリーノよりロマーノは塩味が強いので、パスタなどの調味料に使われたり、粉チーズにして塩の代わりに使うと美味しいようです。薄くスライスすると柔らかい感じになりそのままでも美味しくいただけます。ペコリーノ・ロマーノ!特徴を活かしてぜひ美味しくお料理してみてください。