2017年7月26日更新
フェタチーズってどんなチーズ?食べ方や上手な塩抜きの仕方について
フェタチーズってご存知ですか?聞きなれないチーズですよね。サイコロ型にカットして野菜やオリーブと一緒にいただく美味しいサラダが有名ですが、今回はフェタチーズの美味しい食べ方や上手な塩抜きの仕方を調べました。
フェタチーズとは
フェタチーズは凝乳を塩水に浸して保存性をよくしたチーズで紀元前からあったとされています。
見た目は白い色で小さな穴がぼこぼこと不均一に空いていて、木綿豆腐のような表面をしています。
ギリシャでは現在も羊の乳を使用しますが、最大の生産国であるデンマークでは牛乳から作られ世界中へ輸出されています。
フェタチーズは地中海沿岸から中近東で大量に消費されています。
フェタチーズの味は?
食塩水の中で熟成させるので強い塩味が特徴です。そのままでは大変塩辛いので塩抜きしてからいただきます。
フェタチーズのカロリーと栄養
カロリーは100gあたり263kcalです。主な栄養素は脂質21g、炭水化物4.1g、たんぱく質14g、そしてビタミン(A、B6、B12、D)、ミネラル(カルシウム、ナトリウム、カリウム、鉄、マグネシウム)が含まれています。固形分中の乳脂肪分は45%です。有名なモッツァレラが約45%とほぼ同じです。
フェタチーズがないときに代用できるもの
木綿豆腐を適当に切り塩とレモン汁をあわせたものが代用できます。原料が動物の乳と大豆という違いで風味やコクには違いがありますが、木綿豆腐は食感や固さがフェタチーズに似ているので、木綿豆腐に塩味とレモン汁で酸味を付ければ代用できる食品になります。
フェタチーズの上手な塩抜きの仕方
本場ギリシャでは羊の乳を約70%、山羊の乳を約30%使って作りますが、他国では牛や水牛の乳を使い作っているものもあります。日本で手作りする場合も牛乳を使って作ります。原料は羊と山羊の乳(牛や水牛の場合もある)、レンネット(哺乳動物の胃で作られる酵素で凝乳酵素とも言われます)、塩です。熟成期間中は食塩水の中で塩漬けにして熟成させるので、完成されたフェタチーズは塩辛く食べる時は塩抜きしなければなりません。
作り方
今回は本場ギリシャの作り方をざっくりとご紹介します。
- まず羊と山羊の乳を沸騰直前の温度(90度)で殺菌し、それをひと肌(38~40℃)くらいに冷ましたらレンネットを加え、塩を水に溶かして混ぜ込みます。そして40分ほどそのまま静かに放置します。
- 時間が経過すると鍋を傾けると、乳脂肪分やたんぱく質を除いた乳から出た水溶液(ホイエとか乳清と呼ばれるものです)が出てきます。
- この段階になったら固まってきた乳を塊になるように混ぜて底の方に沈めておきます。
- 水気を切るために小さな穴の開いた特別の入れ物に塊を入れ水気をしっかりと切ります。堅くするため塩を少しずつ加えますが、いっぺんに塩を加えるのではなく5~7日間かけて加えていくのが特徴です。
- 固まった塊を樽に詰めて約7%の塩水を塊がかぶるまで入れて熟成を待ちます。冷所で約3か月保存するのですが、それよりも早く出して若いチーズを楽しむことも可能です。
<ポイント>
- 羊の乳は脂肪分が多く、羊の乳だけだと柔らかいチーズになってしまうので、山羊の乳を入れて固さをだします。乳の割合を7 : 3にして作ることと、最初に乳を布などで濾して異物を取り除いてから鍋に入れて沸騰する前の温度で滅菌をすることがポイントだそうです。
- 乳に塩とレンネットを入れたらまんべんなくよく混ぜ、そのあとは固まるまで混ぜないことが大切だそうです。
塩抜きの仕方
塩水のなかで熟成したフェタチーズは塩辛いので使う時は塩抜きをしなければなりません。ポピュラーな塩の抜き方は、一晩薄い塩水に浸けておくか、使う前にぬるま湯か牛乳に浸けると上手に塩抜きができます。牛乳を使う方法は水っぽくならないのでおすすめです。塩抜きした後は日持ちしないので、使う分だけ塩抜きして早めに使いきることをおすすめします。
保存方法
乾燥させないことが大切なので、ラップでしっかりと包み、できればそれをジッパー付のビニールに入れて冷蔵庫の野菜室で保存することがベストな保存方法です。保存の適温は5~8℃であるため冷蔵庫内の野菜室が最適なわけです。
ケースやパッケージがしっかりしているものなら、それに入れてしっかりと蓋をして保管してください。ケース入りではないものや手作りの場合は、密閉容器を利用することをおすすめします。
焼いたチーズやスモークしたものは冷凍できるものもありますが、本来チーズの冷凍保存はおすすめできません。特にフェタチーズのようなフレッシュタイプのものは冷凍すると舌触りや風味が変わってしまいます。冷蔵で保存するようにしましょう。
フェタチーズの美味しい食べ方
塩抜きしたものをサラダに入れたり、果物と一緒に食べるのはポピュラーな食べ方です。塩抜きしたものをそのまま食べるのも美味しいですが、フェタチーズは加熱しても美味しくいただけます。
サラダに
サイコロ型にカットして新鮮な野菜やオリーブを加えオリーブオイルのドレッシングであえていただくホリアティキサラダはギリシャで定番のサラダです。日本ではこれにアレンジして、ぶつ切りのタコやのゆで卵を扇切りにして加えレモンドレッシングであっさり食べるのが人気のようです。
果物と一緒に
スイカや桃などフルーツといっしょにデザート感覚で食べるのもポピュラーな食べ方です。
メロンやパイナップルもよく合う果物です。
オムレツに入れる
強めの塩味を活かしてオムレツの具にもよく使われます。加熱しても美味しいのでフェタチーズを適当な大きさに切りオリーブオイルで炒めるだけでも美味しい一品になります。
オリーブオイルにつける
サイコロ型にカットしてペッパーやハーブを混ぜたオリーブオイルに付け込んでつまみとして食べるのもフェタチーズの人気の食べ方です。
上手に塩抜きしてフェタチーズを美味しく活用しよう
フェタチーズはギリシャのソウルフードの一つです。日本の食卓で例えるならばご飯のお供には欠かせない漬物のような存在です。本場ギリシャのフェタチーズは羊と山羊の乳から作られています。食塩水の中で熟成させるので塩辛いのが特徴で食べる時は塩抜きをしなければなりません。上手に塩抜きして美味しく召し上がってくださいね。