2017年7月26日更新

液状に加工された液卵とは?

液卵とは卵を割って中身だけを取り出し、攪拌、低温殺菌後袋詰めにした製品を指します。この液卵は一般家庭でも応用することができます。一体どのように使うのでしょうか。今回はこの液卵の魅力について紹介します。

  1. 目次
  2. 液卵には種類がある
  3. 冷凍液卵とは
  4. キューピーの冷凍液卵を使ったおいしい食べ方

液卵には種類がある

液卵には全卵を加工した全液卵のほか、卵白だけ、卵黄だけを加工した卵白液と卵黄液の3種類に分かれます。これらはひとつひとつが異なる特徴を持っていることから、用途も少しずつ変わります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。

全液卵とは

全液卵の応用範囲は広く、クッキーなどのオーブンを使った食品や、魚のすり身、飲料などに添加されます。添加されるそれぞれの理由には、高温で水分を蒸発させてさっくり仕上げることができる、魚肉とほかの食品のつなぎの働きをする、水に溶けやすいといった優れた特徴が関係しています。

一般家庭で使用する場合には、卵焼き、炒り卵、揚げ物のつなぎ、卵スープのほかケーキやパン、お菓子作りにも使うことができます。このようにみると、ほとんど生卵と同じ応用範囲といえますね。

卵黄液や卵白液とは

卵黄液は乳化性、着色性、栄養価(特にリン脂質を多く含む)という面において優れており、パンやケーキ類、ビスケット、クッキー、ロールケーキなどの小麦粉食品を中心に、生卵の卵黄と同じ役割をします。
また、アイスキャンデーに使われる場合は、その高い乳化作用から型崩れを防ぎ、口当たりを良くする効果があり、オートミールやビーフンの調味に使われる場合は、味わいをさらに良くするほか、栄養価を高めるなどの意味合いもあります。
全液卵と同じく操作性が良いことから、ほかにもサラダドレッシングなどの調味料や、加工肉、冷たい飲み物などでも使われ、卵の風味を残したい食品には欠かせない加工品であるといえます。

一方の卵白液には優れた発泡性と乳化性があり、インスタントラーメンや多く肉まんなどに使われます。これには栄養価を高める、生地にふわふわ感と弾力を持たせるなどの効果があります。
卵白液はほかに、カニやつみれ、チクワといった海鮮食品や、ハムなど肉の加工品でも多く使われており、表面に弾力を与えたりうるおいを持たせたりすることで、食感を良くする働きを担っています。
ケーキ類や冷たい飲み物には、タンパク質を増やしたり、食べやすい味にするなどの目的で添加されます。

冷凍液卵とは

前述の3種類の液卵をより使いやすく、より長持ちさせる目的で冷凍したのが冷凍液卵です。
国内ではキューピーの製品が有名であり、多くは食品産業で使われる冷凍液卵が1㎏単位で個人向けにも販売もされています。

殺菌は不要!冷凍液卵のメリット

通常の液卵には大腸菌やサルモネラ菌が含まれていますが、これらを加熱殺菌後、冷凍しているのが冷凍液卵です。パウチに入っているため割れる心配がなく、冷凍庫に大量に保管できるため、給食などで使用されます。

卵は全卵>卵白>卵黄の順に重くなるため、液卵の種類によって含まれる卵の数も異なります。
例えば、冷凍の全液卵1kgには卵が約20個分含まれていますが、卵白液では約30個、卵黄液では50個となり、いずれにしても少量で十分な卵を摂ることができます。
他にも、しっかり攪拌されていて仕上がりにムラが出にくいことや、計量が簡単で調理しやすいこと、殻の処理が不要などのメリットが挙げられます。

解凍のコツは?

実際調理する場合には、まず使う分だけ解凍することが必要になります。解凍は以下のことを守るとスムーズに使えますよ。

冷蔵庫で解凍する

皆さんご存じのとおり、卵は傷みやすい食品のため室温ではなく冷蔵庫に移して解凍しましょう。1kgあたりの解凍目安は卵黄液と全液卵で2日間、卵白液で4日となります。

完全に解凍させる

半解凍の液卵は栄養価にムラがあり操作性が悪くなる原因に。必ず確実に解凍させ、混ぜてからから使いましょう。

解凍後は1-2日で使い切る

解凍した液卵は割った生卵と同じようにあつかい、なるべく早めに消費しましょう。

キューピーの冷凍液卵を使ったおいしい食べ方

液卵は使い切れないという場合でも、冷凍液卵なら余った分は保存がきくため毎日の料理で活用することができます。解凍後はどのような食べ方が向いているのでしょうか。

サラサラの食感が美味しい!冷凍液卵で作る茶わん蒸し

キューピー製の冷凍全液卵を欲しい分量解凍したら軽く濾し、調味料とお好みの食材を入れて蒸したら完成です。攪拌不足で生じる口当たりの悪さがなく、つるっと仕上がります。

薄づきできれいに仕上がる!揚げ物の衣に

生卵1つ使ってできる揚げ物の量は多く、中途半端に余らせてしまうなんて経験はありませんか。
また、ドロッとした生卵では、どうしても衣の厚みにムラができ火のとおり具合に差が出てしまいます。特に小さいものを挙げるときには衣が厚くなりすぎるというデメリットも。
液卵なら使いたい分だけ、のびよい操作性でぴったり食材に定着し、からっときれいに揚がります。

卵をそんなに多く消費しないという人こそ、この液卵は使いやすいといえます。
皆さんも一度試してみてはいかがですか。