2017年4月3日更新

白醤油とは?白醤油の使い方や薄口醤油や白だしとの違いについて

醤油の中で一番色が薄い白醤油。これってお醤油?と思うくらい、普通の醤油に比べると色が薄く、まるでビールのような色をしていてびっくりしてしまいますよね。この白醤油ってどんな使い方をすればいいんでしょうか。ここでは白醤油の使い方と、名前をみると白醤油と同じように感じてしまう薄口醤油と白だしとの違いついてお話しします。

  1. 目次
  2. 白醤油とは
  3. 白醤油の使い方
  4. 薄口醤油や白だしと何が違うの?
  5. 白醤油はビール色の醤油です

白醤油とは

白醤油は醤油の中で一番淡く、琥珀色をしています。愛知県で主に生産されていて、国内生産量は1%未満しか生産されていません。主原料のほとんどは小麦で、小麦の糖分で甘味があるのが特徴です。その糖分量は約16%もあります。そしてなんと醤油の中で色がいちばん淡いのに塩分濃度は一番高く約18%もあり、普通の醤油よりしょっぱめな醤油です。

白醤油の作り方

白醤油の作り方は、まず小麦と大豆を蒸して冷ましたものに、種麹を加えて麹をつくります。それに塩(塩水)を加えもろみをつくって低温で熟成。熟成期間は普通の醤油よりも短く約3か月です。そのため色も薄くなるんです。熟成したもろみからひきだしたものが白醤油となります。

白醤油は火を使わず発酵させたままビン詰められて熟成するので、生きた酵母が入っている調味料と言われています。このためほかの醤油に比べて賞味期限が短く、約8か月と言われています。

白醤油はもともと小麦だけで作られていましたが、JAS規格によって大麦を全く使用していないものは醤油とみなさないという決まりから、大豆を少量使って作られるようになりました。

白醤油ってどんな味?

白醤油は熟成期間が短いので、ほかの醤油に比べてコクや風味、旨みなどが抑えめであるのが特徴です。しかし糖分を多く含んでいるので甘味があり、独特の香ばしい香りを強く感じます。塩分が多いので色は淡くても一番しょっぱさのある醤油です。

ほかの醤油に代用はきくの?

白醤油の代用には、同じように塩分濃度が高い薄口醤油はしょっぱさや色味から代用しやすいです。しかし白醤油は甘味が強いので、その味わいを変えないためには砂糖やみりんを加えて味を見ながら代用してください。味は調整できますが、白醤油の独特の香りは香りが控えめの薄口醤油では残念ながらなかなか表現できません。また出来上がりの色味を気にしないのであれば、ほかの醤油に塩や砂糖を加えて代用しても構いません。白醤油は格別淡い色なので、色味から考えると代用は薄口醤油が一番代用しやすいですが、代用する時は味を調整しながら代用してください。

白醤油の使い方

茶わん蒸し

白醤油の特徴は色が薄いのが特徴なので、食材の色を活かして色を付けずに調理するものに利用します。また白醤油の独特な香りと甘みで、高級料理の隠し味の調味料として使うことがあります。

どんなお料理に使えるの?

色の薄さと香りを活かしお吸い物、沢煮碗、茶わん蒸し、玉子焼き、旬の野菜の煮物など。そして塩分の多さから、なますや浅漬けなどの漬物にも使えます。繊細に素材の色を出したい和食向きの調味料です。

薄口醤油や白だしと何が違うの?

白醤油と薄口醤油は同じ醤油の仲間ですが、白だしとはだし汁に味をつけた調味料です。同じ醤油でも白醤油と薄口醤油は原材料や製造法、熟成期間に違いがあり、コクや風味も違います。

白だしとは

色合いは似ていますが、白だしはかつお節や昆布などからだし汁をとり、そのだし汁をベースに白醤油や薄口醤油を加え、砂糖やみりんで味をととのえた調味料です。

白醤油と薄口醤油の違いは?

白醤油も薄口醤油も醤油の種類の中では薄色をした醤油で、ほかの醤油に比べると熟成期間が短い醤油です。またどちらも醤油の中では塩分濃度が高くしょっぱさがあります。しかしそれぞれ原材料に違いがあり、製造過程も違います。白醤油は火を加えないので生の酵母が含まれた醤油で、薄口醤油は加熱処理を行った醤油です。両方ともに甘味がある醤油ですが、白醤油は原料の大半を占める小麦の糖分が甘みとなって加わり、薄口醤油は最後に甘酒や氷砂糖を加えて甘味やまろやかさを出しています。

使い方の違いは?

どちらも色が薄い醤油なので食材の色をそのまま残したいときに使用されますが、白醤油は甘さと独特の香りで料理の隠し味となる調味料として使われることが多く、薄口醤油は香りやコクが抑えられているので素材の風味を活かした料理の調味料として使われることが多いです。

白醤油はビール色の醤油です

白醤油は醤油の種類なのでもちろん大麦も含まれていますが、原料の大半は小麦で作られていました。熟成期間は約3か月ととても短いので色は醤油の中で一番薄く、ビール色をしています。しかし塩分濃度は一番高いのが特徴です。原料の小麦の糖分が甘味となって加わり、糖質も約16%あるなんてちょっと驚いてしまいますが、色が薄く独特の香りを持つ白醤油は食材の色を活かした高級料理の隠し味などの調味料として使用されます。醤油には見えないけれど、この白醤油の特徴をつかんで、お料理の腕前をさらに上げてみてください。