2016年10月31日更新

グリシンとは?グリシンの効果や副作用

グリシン

グリシンを使ったコンビニ弁当

グリシンという言葉は聞いたことがあるでしょうか。恐らく多くの人にはあまり馴染みのないものかもしれません。しかし、このグリシンは意外にも私たちの暮らしに関わる様々な用途に使われているのです。

  1. 目次
  2. グリシンとは
  3. 食品添加物としての用途や効果
  4. 基準となる摂取量や副作用は

グリシンとは

グリシンとは、アミノ酸の一つであり、私たちの体内で合成できる物質です。グリシンは、従来から睡眠改善に役立つとされており、サプリも販売されています。また、食べ物から摂取することもでき、エビやホタテ、牛スジや鶏の軟骨などに多く含まれているとされています。

グリシンは、1800年代に欧州で発見されましたが、その効能とされている睡眠改善効果については21世紀に入ってから、偶然発見されたために研究がなされるようになったと言われています。

グリシンは、美肌をつくるのに欠かせないコラーゲンを構成する約3分の1のアミノ酸であり、保湿効果や身体に有毒な活性酸素の生成を防止する役割もあるとされています。女性にとっては摂取することで嬉しい効果の多い物質と言えるかもしれません。

食品添加物としての用途や効果

グリシンは、元々私たちの体内でも生成されていることから、比較的安全性の高い物質と言えます。

食品添加物としてグリシンは調味料としての役割、栄養強化としての役割があります。国が定めた使用目的とは異なりますが、保存料、着色料や香料としての効果も併せ持ちます。またミネラルなどの吸収を促進するキレート作用の利用など、様々な用途に利用されています。グリシンそのものに自然な甘味や旨味があることから、食品添加物には使用されやすいようです。

その他にもグリシンは、実に様々な用途に利用されている物質です。例えば、栄養補助として点滴をする場合に利用されたり、胃酸の濃度を抑制する際に使用されたりする医薬品としての役割が挙げられます。また、工業製品の研磨剤や洗浄剤、さらに農業用肥料やペットフードなどにも用いられていることもあります。

グリシンを使用することで得られる効果としては、睡眠改善効果や美肌効果に加え、抗うつ効果があると言われています。グリシンは、脳内伝達物質であるセロトニンの増加を促すため、それが不足することによって起きると言われているうつの症状に効果があるとされているのです。

基準となる摂取量や副作用は

グリシンは適切な量を摂取するのであれば、私たちの健康に影響を与えるものではないとされています。一日摂取量の目安としては3000ミリグラムと言われています。

グリシンは私たちの体内でも生成されるため、あまり大量に摂る必要はないのですが、睡眠不足に悩まされている人などにはこの位が適量とされているようです。

比較的安全性が高いと言われているグリシンですが、過剰摂取すると胃腸の不調や呼吸筋の麻痺などの症状が起きる可能性があるとされているので注意が必要です。特に、妊娠中や授乳育児中の女性については、安全性の確認は未だされていないことから、控えた方が良いとされています。また、統合失調症の人で薬を内服している人は、その薬との相性が良くない可能性があることが指摘されているので、摂取しない方が良いでしょう。